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3701.
希望の色はつねに緑。
貧者(ひんじゃ)が何一つ持たず、すべての人に避けられ、あらゆるものに苦しめられようとも、希望よ、貧者に力を与えよ。
（ ヨハン・ゴットフリート・ヘルダー ）
3702.
人間は安楽に満足して生きたいと思うが、
自然は人間に対して、
安楽と無為の満足に甘んじさせず、
労苦や労働に打ち克つ手段の発見に知恵をしぼらせようとして、
労苦や労働の中に人間を放り込む。
（ カント ）
3703.
生きることは生涯をかけて学ぶべきことである。
そして、おそらくそれ以上に不思議に思われるであろうが、生涯をかけて学ぶべきは死ぬことである。
（ セネカ ）
3704.
自ら敵に躍り込んで行くのは、
臆病の証拠である。
（ ニーチェ ）
3705.
悪に苦しまずしては悪をなしえない。
（ エマーソン ）
3706.
大半の者は心の底では徳を軽蔑しているが、栄光を軽蔑する者は少ない。
（ ヴォーヴナルグ ）
3707.
人間は自己の幸福の工匠(こうしょう)である。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）
3708.
習慣は法律よりもなすところが多い。
（ ヨハン・ゴットフリート・ヘルダー ）
3709.
知恵の霊魂における作用は、健康の肉体における作用と同じである。
（ ラ・ロシュフコー ）
3710.
人生の行為において、習慣は主義以上の価値がある。
何故(なぜ)かというと、習慣は生きた主義であり、肉となり、本能となった主義である。
（ アミエル ）
3711.
人間には二種類しかない。
一つは自分を罪人だと思っている善人であり、他の一つは、自分を善人だと思っている罪人である。
（ ブレーズ・パスカル ）
3712.
思考が人間の偉大さをなす。
（ ブレーズ・パスカル ）
3713.
習慣は我々の偶像であり、我々が服従するから強いのである。
（ アラン ）
3714.
人間というものは、強さと弱さ、光明と不明、矮小と偉大の混合物である。
そのことは、人間を訴追することにはならず、人間を定義することになる。
（ ドゥニ・ディドロ ）
3715.
不満は自負の欠乏であり、意志の衰弱である。
（ エマーソン ）
3716.
心が変われば、態度が変わる。
態度が変われば、習慣が変わる。
習慣が変われば、人格が変わる。
人格が変われば、人生が変わる。
（ アミエル ）
3717.
死ぬ危険がない時に死のうと考えるよりも、死のうと考えずに死を受けるほうが、より容易に死ねる。
（ ブレーズ・パスカル ）
3718.
断念することをほんとうに知っている者のみがほんとうに希望することができる。
（ 三木清 ）
3719.
徳にとってまず要求されることは、自己自身を支配することである。
（ カント ）
3720.
私たちの人間性は、私たちの内部に動く神性を除くと、貧弱なものである。
（ フランシス･ベーコン ）
3721.
学校における児童の相似は強制の効果である。
卒業するや、強制が終わる。
（ エルヴェシウス ）
3722.
あらゆる我々の発明は、
知的生活を伴う物質的諸力を授けたが、
人間の生活を物質的な圧力に屈服させた。
（ カール・マルクス ）
3723.
技芸はひと揃いの衣装を創るであろうが、
天性は人間を創らねばならない。
（ デイヴィッド・ヒューム ）
3724.
真の思想家が何よりもあこがれるのは閑暇であるのに、凡な学者がそれを回避するのは、閑暇をどうして始末するかを知らないからである。
その折りに彼を慰める者は書物である。
（ ニーチェ ）
3725.
大半の女性が友愛に感激しないのは、恋情を知ってみると、友愛の味の方がまずいからだ。
（ ラ・ロシュフコー ）
3726.
肉体の労苦は精神の労苦を癒す。
それこそ貧乏人を幸せにする。
（ ラ・ロシュフコー ）
3727.
愛は貧と富との間に生まれた子。
（ プラトン ）
3728.
技術も知恵も到達不可能である、もし人が学ばないならば。
（ デモクリトス ）
3729.
徳とは、我々にとっての中庸に成り立つ行為を選択する態度である。
（ アリストテレス ）
3730.
我々は自国の伝説を軽蔑するのに、子供たちには古代の伝説を教える。
（ ヴォーヴナルグ ）

3731.
裁判官としての職務は、法律を解明することに存し、法理を制定することではない。
（ フランシス･ベーコン ）
3732.
宗教は生命の塩であり、力である。
（ カール・ヒルティ ）
3733.
自然は人間を嫌う。
（ デカルト ）
3734.
我々は気持ちを楽にして、すでに決定されたことでも、それにあまり執着してはならぬ。
（ セネカ ）
3735.
偽りの立場において、いちばんひどいことは、それが終焉(しゅうえん)しないということである。
（ アミエル ）
3736.
いかなる情念も愛と嫉妬ほど人間を苦しめない。
なぜならば、他の情念はそれほど持続性ではないから。
（ 三木清 ）
3737.
心情は理性の知らないところの、それ自身の道理を持っている。
（ ブレーズ・パスカル ）
3738.
知性に富んだ人間は、決して弁解を言わない。
（ エマーソン ）
3739.
アクセントは会話の生命である。
アクセントは会話に感性と真実を与える。
（ ジャン・ジャック・ルソー ）
3740.
人はみな、自分の幸福を望んでいる。
しかし、文明の技術の上で一つとなった今日の世界では、
他人の幸福を望む気持ちが一つにならない限り、
自分の幸福を望んでも無駄である。
（ バートランド・ラッセル ）

3741.
いちばん小さい事物を軽蔑し、いちばん大きい事物を信じない人間から何が得られようか。
（ ブレーズ・パスカル ）
3742.
恋する男にとっては、相手がどんな身なりをしていても、そんなことはどうでもいい。
相手も彼のことを考えていることがわかればいいのだ。
（ ジャン・ジャック・ルソー ）
3743.
ありのままに見、あるがままに行動できる者を勇者と呼ぶ。
（ チャールズ・エバレット ）
3744.
睡眠は死からの負債である。
睡眠は生命を維持するために、死から借りるものである。
（ ショーペンハウアー ）
3745.
詩は真理の全体を包含し、哲学はその部分を表現する。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）
3746.
真の人間性に最もよく調和する愉しみは、よき仲間との愉しい食事である。
（ カント ）
3747.
伝統が創造されるというのは、それが形を変化するということである。
伝統を創り得るものはまた伝統を毀(こわ)し得るものでなければならぬ。
（ 三木清 ）
3748.
死の恐怖は浪漫的であり、死の平和は古典的である。
死の平和が感じられるに至って初めて生のリアリズムに達するとも言われるであろう。
（ 三木清 ）
3749.
大衆は文化保存の力である。
同時に大衆は文化革新の力である。
（ 三木清 ）
3750.
文明人は馬車をこしらえたが、
足が役に立たなくなってしまった。
（ エマーソン ）

3751.
文明人は鉄道客車をつくったが、
自己の足を使うことを失った。
（ エマーソン ）
3752.
人は、思っているほど不幸でもなければ、期待したほど幸福でもない。
（ ラ・ロシュフコー ）
3753.
心を傷つける鎖を断ち切り、悩みをきっぱりと捨て去った者は、幸福であろう。
（ オウィディウス ）
3754.
雨だれも、ついには石をうがつ。
（ ルクレティウス ）
3755.
一歩一歩の中に全体があり、決して全体の中に一歩があるのではない。
（ ロムバッハ ）
3756.
人間のむなしさを知ろうとするなら、恋愛の原因と結果とをよく眺めるがよい。
（ ブレーズ・パスカル ）
3757.
平和状態は創設されなければならない。
（ カント ）
3758.
良心は魂の声であり、情熱は肉体の声である。
（ ジャン・ジャック・ルソー ）
3759.
民主制は、君主制と貴族制の正当な嗣子(しし)である。
（ アミエル ）
3760.
すべての嫉妬にはなんらかの羨望がつきまとう。
また、しばしばこの２つの情念は混じり合っている。
一方、羨望はときには嫉妬からはっきり分離していることもある。
（ ラ・ブリュイエール ）

3761.
行動は感情に従うように見える。
しかし実際には、行動と感情は平行するものである。
感情は、行動ほど直接的に意志の支配を受けないが、我々は、行動を律することによって、感情を間接的に規制することができる。
（ ウィリアム・ジェームズ ）
3762.
私は人間の不幸はただ一つのことから起こるものだということを知った。
それは、部屋の中で休息していることができないということである。
（ ブレーズ・パスカル ）
3763.
勇気こそ、あらゆるものに新しい姿・形を与えるものである。
意を決した人間は、しっかりした発言と意欲の力で、挫折を蹴散らし、征服に向かって歩き始める。
（ エマーソン ）
3764.
自分でおこなった貴重な省察は、できるだけ早く書きとめておくべきである。
（ ショーペンハウアー ）
3765.
世界で一番高い玉座に上っても、やはり自分の尻の上に座っていることに変わりはない。
（ モンテーニュ ）
3766.
歴史は繰り返す。
最初は悲劇として、二度目は笑劇(しょうげき)として、過去の亡霊を呼び出し、その由緒ある衣装に身を包み、借りものの言葉を演じる。
（ カール・マルクス ）
3767.
愛するためには第一に勇気が必要である。
感傷だけではとかく裏切ることになるであろう。
（ アラン ）
3768.
遊びは可能性の歓喜の声だ。
（ マルティン・ブーバー ）
3769.
敵となることは罪だ。
敵を持つことは試練だ。
（ ベンジャミン・ウイッチカット ）
3770.
眠りよ、おんみ(御身)、
この世の安らぎよ、
おお、眠りよ、おんみ、
この上なく優しき神よ、
魂の平和よ、
不安を払いのける者よ
──つらい勤めに疲れ果てた肉体を、
おんみは撫でさすって、
仕事へと力づけるすべを心得る。
（ オウィディウス ）

3771.
倫理問題の場所は孤立的個人の意識にではなくして、まさに人と人との間柄にある。
だから倫理学は人間の学なのである。
（ 和辻哲郎 ）
3772.
現実はあるがままに受け容れるしかないのです。
叡智とは現実を受け容れることです。
賢者とは世界の中で受け容れと働きかけを担っている人々のことなのです。
（ アンドレ・コント＝スポンヴィル ）
3773.
人の眼の中には、精神、魂、肉体の現れがある。
（ ジョセフ・ジュベール ）
3774.
しばしば我々は、我々の最も美しい行為をも恥ずかしく思うであろう。
それを生み出したすべての動機を人に見られたならば。
（ ラ・ロシュフコー ）
3775.
すべての人間に共通な一つの心というものがあります。
それぞれの人間は、
その同じものが流れ込み、
また流れ出す入り江なのです。
一度その入り江に通じた者は、
あらゆる時代の知識を相続する自由人になることができます。
（ エマーソン ）
3776.
（仕事選びにおいて）世間体、収入、組織、そういう画一的価値に押しつぶされてしまうのが、最も危険です。
（ 中島義道 ）
3777.
恵みとは調和、自分自身との一体感、神との一体感。
（ トマス・マートン ）
3778.
時々私たちは、感謝することが徳行であることを思い起こす必要がある。
（ ウィリアム・ジョン・ベネット ）
3779.
人間というものは時の上にあるのだ。
過去というものがあってわたしというものがあるのだ。
過去が現存しているという事が又その人の未来を構成しているのだ。
（ 西田幾多郎 ）
3780.
現実の過程で２度同じことが起こることはない。
再び似たような機会に出会うだけである。
（ スザンヌ・K・ランガー ）

3781.
世間普通の人たちは、難しい問題の解決にあたって、熱意と性急のあまり、権威ある言葉を引用したがる。
（ ショーペンハウアー ）
3782.
一日に一つでも恐怖の対象を克服しない者は、まだ人生の第一課さえわかっていない。
（ エマーソン ）
3783.
人々が皆幸せで、金も十分にあった時代など、かつてあっただろうか？
（ エマーソン ）
3784.
日記は、孤独な人の打ち明け相手、慰安者、医者である。
（ アミエル ）
3785.
宇宙的な夢想は、孤独状態の現象であり、夢想家のたましいのなかにその根を下ろしている現象である。
（ ガストン・バシュラール ）
3786.
障害を追求しなさい。
それはあなたを自由にしてくれる。
（ マーク・ニーポ ）
3787.
健康は、肉体の最も賞賛に値する美質である。
（ アリストテレス ）
3788.
強烈な違和感が偉大なる人物を作るもとになるのである。
（ 渡部昇一 ）
3789.
ある者はトラのようにいつでも狂暴で、残忍だ。
他のある者はライオンのように、いくらか寛大らしい外観を持っている。
またある者はクマのように粗野で貪欲(どんよく）だ。
またオオカミのように強奪をこととし、無慈悲きわまりない者もあれば、キツネのように、知恵才覚で生活し、人をだますのを商売にしている者もある。
（ ラ・ロシュフコー ）
3790.
良い本を初めに読め。
そうでないと、まるっきりそれらの本を読むチャンスを持たないだろう。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）

3791.
他人の畑の収穫物は、
いつも自分のものより見事だ。
（ オウィディウス ）
（ 他人のものは何でも良いものに感じられる ）
3792.
数は世界の成り立ちの奥底を照らし出す。
（ ゴットフリート・ライプニッツ ）
3793.
結婚のロマンチックな幸福をあきらめると、結婚は幸福なものになる。
（ バートランド・ラッセル ）
3794.
時ほど速く過ぎ去るものはない。
（ オウィディウス ）
3795.
真の悲劇家は真の喜劇家なり。
（ ソクラテス ）
3796.
正しく理解するなら、数学には真理だけでなく、最高の美しさ──彫刻芸術が持つような冷たく厳しい美しさ──もある。
（ バートランド・ラッセル ）
3797.
人間の将来は危険にさらされている。
……世界が現在の苦悩から脱却し、また、事態の処理を残忍な山師に任せず、真の知恵と勇気とを持つ人間に任せることを知る日の来ることを私は期待している。
（ バートランド・ラッセル ）
3798.
くつろぎとは、
ありとあらゆるヒロイズムを進んで失うこと。
（ ロラン・バルト ）
3799.
結婚は、個人を孤独から救い、彼らに家庭と子供を与えて、空間の中に安定させる。
生存の決定的な目的遂行である。
（ ボーヴォワール ）
3800.
多くの恩恵は、咲き始めの時だけ匂いのする花に似ている。
（ シュヴァリエ・ド・メレ ）

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