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1701.
共産主義の理論は一言で要約し得る。
「いっさいの私有財産をなくせ」
（ カール・マルクス ）
1702.
虚栄はあらゆる人間的なもののうち最も人間的なものである。
（ 三木清 ）
1703.
失うことを恐れるあまり必要な物を手に入れることも断念するという人は、理屈にも合わないし、卑怯である。
（ プルタルコス［プルターク］ ）
1704.
いやしくも大財産があれば、必ず大不幸がある。
ひとりの富者があるためには、
五百名の貧者(ひんじゃ)がなくてはならない。
（ アダム・スミス ）
1705.
あなたを称讃する人々の価値の有無に重点を置くべきである。
悪から称讃されないことこそ、真の価値であるからだ。
（ セネカ ）
1706.
持続とは変化を続けることである。
変化とは、自己の中に「非自己」を取り込むことである。
（ アンリ・ベルクソン ）
1707.
すべての知識は経験に基づく。
（ カント ）
1708.
栄誉を否定する論者も、
よく論じた栄誉は得たいと望む。
（ ブレーズ・パスカル ）
1709.
他人に秘密を守らせようとしたら、
まず己れ自身が守ることである。
（ セネカ ）
1710.
議論するだけなら議員は大勢いる。
実行が問題になるとだれもいなくなる。
（ ラ・フォンテーヌ ）
1711.
誇りは、慎ましさに包まれているときに最も成功するものだ。
（ シュヴァリエ・ド・メレ ）
1712.
悪人が受ける主な罰は、
彼ら悪人が善心に立ち還った瞬間に、
よりよくなろうと願っても、
もはや善の道に還ることが出来ないという点にある。
（ カール・ヒルティ ）
1713.
あまりに多くの事をなし得る者は、自己の能力以上のことをなさんと欲す。
（ セネカ ）
1714.
自分の実力以下の地位につくと大人物に見えるが、自分の実力以上の地位につくと、しばしば小人物に見えてしまう。
（ ラ・ロシュフコー ）
1715.
どんなことにも笑う人間は、
どんなことにも泣く人間と同じく
阿呆である。
（ バルタザール・グラシアン ）
1716.
真の男の中にはひとりの子供が隠れている。
この子供が遊びたがるのだ。
（ ニーチェ ）
1717.
美徳とは、自分自身の報酬である。
（ オウィディウス ）
1718.
民衆が議論し始めると、
すべてのものが失われる。
（ ヴォルテール ）
1719.
国民から認められると宗教という名を与えられ、国民が否認すれば迷信という名を付けられる。
（ トマス・ホッブズ ）
1720.
我々に秘密がありすぎるのも、
また、なさすぎるのも
精神の弱い証拠である。
（ ヴォーヴナルグ ）
1721.
裏切りがいやならば
期待はしないほうが賢明だ。
だから裏切りの大きさは
期待の熱意に正比例する。
（ 串田孫一 ）
1722.
貧者(ひんじゃ)の物惜しみしないのは浪費と称される。
（ ヴォーヴナルグ ）
1723.
女の愛というものは、見ること、触れることによって、しばしば燃やされなければ、少しの間も保つことはできない。
（ ダンテ・アリギエーリ ）
1724.
羞恥心はすべての人にまことにふさわしいものである。
しかし、それを克服するすべを、そしてそれを決して失わないすべを心得ておかねばならない。
（ モンテーニュ ）
1725.
模倣はしばしばわれわれを迷わせる道案内である。
（ ラ・ロシュフコー ）
1726.
ひとりの徳行ある者には九千九百の美徳のパトロンがいる。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）
1727.
何か不運に見舞われそうになったら、
起こり得る最悪の事態について真剣に、慎重に考えてみよう。
この起こり得る最悪の事態をしっかり見据えたら、
それも結局大した災難ではないと思うための理由を考えてみよう。
その理由は必ずあるものだ。
（ バートランド・ラッセル ）
1728.
人生において最も耐え難いことは、悪天候が続くことではなく、雲ひとつない日が続くことである。
（ カール・ヒルティ ）
1729.
もろい氷のごとく、怒りは時を経れば氷結せん。
（ オウィディウス ）
1730.
法は聖者のために制定さる。
もっともそれは、彼らが不正を犯さぬためにあらず、不正をこうむらざるためなり。
（ エピクロス ）

1731.
教育の最大の目標は知識ではなくて行動である。
（ ハーバート・スペンサー ）
1732.
求める目的とは反対の結果を生む努力がある。
一方、たとえうまくいかないことがあっても、
いつも有益な努力もある。
（ シモーヌ・ヴェイユ ）
1733.
呼吸が身体の活力であるように、
名声は心の活力である。
（ バルタザール・グラシアン ）
1734.
内政に平和の破壊があったのでは、外政における平和を可能にできるはずがない。
（ カール・ヤスパース ）
1735.
髪が白いとかシワが寄っているといっても、その人が長く生きたと考える理由にはならない。
長く「生きた」のではなく、長く「有った」にすぎない。
（ セネカ ）
1736.
勝利は、常に、落ち着いて偉大な目的をいだいて働く者の手にあります。
（ エマーソン ）
1737.
どのチャンスも、一度しか巡ってこない
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）
1738.
質問にたどり着いたなら、答えはすぐそこだ。
（ エマーソン ）
1739.
片目をつぶされたら、相手の片目をつぶせばよいというのは、間違っている。
罪を犯した者は、自分が与えた以上の苦しみをなめねばならぬ。
（ アリストテレス ）
1740.
（侵略者に対する）最も完全なる復仇(ふっきゅう)は、侵略者の真似をせざることなり。
（ アウレリウス ）

1741.
いい家を建てた人は、主人と人生の仕事を得ることになる。
彼は家を育て、監視し、見せびらかし、修理する。
残りの人生の時間を使って。
（ エマーソン ）
1742.
人間はときに、他人と別人であると同じほどに自分とも別人である。
（ ラ・ロシュフコー ）
1743.
将来のことに気を取られると、あるがままの現在が見えなくなるだけでなく、しばしば過去をねつ造することになる。
（ エリック・ホッファー ）
1744.
確かなことは次を除いて何もない。
生まれたものは死ぬこと、
生きている者は災難から逃れられないことである。
（ クリティアス ）
1745.
若いうちは
何かになりたいという夢を持つのもいい。
しかし、もっと大切なのは、
いかに生きるかである。
日々の行いを選び積み重ねることが、
人生の行方を定める。
（ 串田孫一 ）
1746.
深く執着するものがある者は、
死後自分の帰って行くべきところを持っている。
それだから死に対する準備というのは、
どこまでも執着するものを作るということである。
（ 三木清 ）
1747.
いかなる悪も蕾(つぼみ)のうちは容易に押しつぶせるも、成長するにつれてよりいっそう強くなる。
（ キケロ ）
1748.
「思考」とは何であるか知っている人間は、成功からも失敗からも、非常に多くのことを学ぶ。
（ ジョン・デューイ ）
1749.
合理的な生き物にとって、不合理なものだけは耐えがたい。
（ エピクテトス ）
1750.
将来は、それに準備した人の手の内にある。
（ エマーソン ）

1751.
内的な祈りが欠けている限り、
宗教は存在しない。
一方、
この内的な祈りが起こって魂をかき立てる時は、
たとえ形式や教義がなくても、
必ず生きた宗教がある。
（ ウィリアム・ジェームズ ）
1752.
民衆を受け身で従順にしておく賢い方法は、
議論の枠組みを厳しく制限し、
その枠組みの中で活発な議論を奨励することだ。
（ ノーム・チョムスキー ）
1753.
へつらいは憎しみよりも危険だ。
（ バルタザール・グラシアン ）
1754.
読書は充実した人間を作り、
書くことは正確な人間を作る。
（ フランシス･ベーコン ）
1755.
友人がいなければ、誰も生きることを選ばないだろう。
たとえ、他のあらゆるものを持っていても。
（ アリストテレス ）
1756.
世界がどうあるか、
が不思議なのではない。
世界がある、
ということが不思議なのだ。
（ ヴィトゲンシュタイン ）
1757.
私は、魂を良いものにするよう、魂にとって良いことだけをするように、配慮しています。
（ ソクラテス ）
1758.
希望喪失はすでに敗北の先取りである。
人間にできることがなお残されている限り、希望を失うことは許されない。
（ カール・ヤスパース ）
1759.
倹約は大いなる収入である。
（ キケロ ）
1760.
人は理性でしか望まないものは、
決して熱烈には望まない。
（ ラ・ロシュフコー ）

1761.
幸福、それは君の行く手に立ちふさがる獅子である。
たいていの人はそれを見て引き返してしまう。
（ カール・ヒルティ ）
1762.
どんな芸術家でも最初は素人だった。
（ エマーソン ）
1763.
哲人が首長たり、首長が哲人たる国家は幸いなり。
（ プラトン ）
1764.
悪賢い人は勉強を軽蔑し、
単純な人は勉強を称賛し、
賢い人は勉強を利用する。
（ フランシス･ベーコン ）
1765.
精神の名士たちの人間味は、
無名の人々と交わって、
愛想のよい仕方で自分の言い分を引っ込めるところに成り立つ。
（ ニーチェ ）
1766.
真の友愛においては、私は友を自分の方に引き寄せるよりも、むしろ自分を友に与える。
（ モンテーニュ ）
1767.
天使は力において神と等しくなろうと欲して法を破って堕ち、人間は知識において神と等しくなろうと欲して法を破って堕ちた。
（ フランシス･ベーコン ）
1768.
人格とは、
高いものと、まったく低いものとが一つになったものである。
人格の高さとは、
この矛盾を持ち耐えることである。
（ ヘーゲル ）
1769.
善い人間の在り方について論ずるのはもういい加減で切上げて、
善い人間になったらどうだ。
（ アウレリウス ）
1770.
人は幸せだから歌うのではない。
歌うから幸せなのだ。
（ ウィリアム・ジェームズ ）

1771.
歴史は人間を賢明にし、
詩は多才あるものにし、
数学は鋭敏にし、
自然哲学は深遠にし、
倫理学は重厚ならしめ、
論理学と修辞学は議論に秀でさせる。
（ フランシス･ベーコン ）
1772.
人生はただ向こうから与えられるものではない。
自ら創ってゆくものである。
自ら創ってゆくにはやはり三つの段階が必要なのだ。
ラクダの人生とライオンの人生と小児の人生。
いいかえれば忍耐の人生、勇気の人生、そして創造の人生である。
（ 梅原猛 ）
1773.
人の欲望とは、他人に自分の欲望を認めさせたいという欲望である。
（ ジャック・ラカン ）
1774.
我々の最悪の不徳は、我々のいちばん幼い時代の癖から始まり、我々の主要な教育は乳母の手中にある。
（ モンテーニュ ）
1775.
希望はある種の白昼夢である。
（ アリストテレス ）
1776.
虚栄心というものは、自分があるよりも以上のものであると示そうとする人間的なパッションである。
（ 三木清 ）
1777.
大自然にひとつの法あり。
それはすべての人間に共通であり、理性的であり、永遠なるものなり。
（ キケロ ）
1778.
富は賢者の奴隷であり、愚者の主人である。
（ セネカ ）
1779.
賢者のみが自由人にして、卑劣なる人間は奴隷なり。
（ 犬儒学派のディオゲネス ）
1780.
理性には心情の気持ちがわからない。
（ ヴォーヴナルグ ）

1781.
お世辞は虚栄心のおかげで通用する贋金です。
（ ラ・ロシュフコー ）
1782.
よき生まれとは何か。
生来、徳の備われる人間なり。
（ セネカ ）
1783.
逃げれば逃げるほど、
恐怖感はつのるものです。
（ エマーソン ）
1784.
人間は、苦しめられ打ち負かされるとき、何かを学ぶチャンスを得る。
才覚を発揮すること。
勇気をもつこと。
事実をつかむこと。
無知を知ること、節度や、生きるための本当の技術を獲得することなどを。
（ エマーソン ）
1785.
世間なんかなくてもやっていけると考える人間は、よほど自分をだましている人間である。
自分がいなければ世間はやっていけないと空想する人間は、それ以上に間違っている。
（ ラ・ロシュフコー ）
1786.
神は私という器官を必要としたのだ。
そうでなければ、私がここにいるはずはない。
（ エマーソン ）
1787.
私は神の器官であり、神はあるがままの私を必要としたまうのだ。
さもなければ、私はここにいないだろう。
（ エマーソン ）
1788.
この世界は閉ざされた扉である。
それは一種の障壁である。
そして同時に通路でもある。
（ シモーヌ・ヴェイユ ）
1789.
明晰な頭脳を持っているだけでは不十分である。
重要なのは、それをうまく使うことだ。
（ デカルト ）
1790.
大恋愛の経験のある者は友情を重んじない。
（ ラ・ブリュイエール ）

1791.
恋愛から結ばれるいわゆる恋愛結婚は、誤謬(ごびゅう)をその父とし、必要をその母とする。
（ ニーチェ ）
1792.
成功のおかげで、いくつかの罪は一見公正に見えてくる。
（ セネカ ）
1793.
語り合ってみて理性も好感も感じられない人間が多いのは、自分の言いたいことで頭がいっぱいで、相手の言葉に耳を貸さない連中が多いからだ。
（ ラ・ロシュフコー ）
1794.
よい思想は決して人間独自の仕事ではない。
それは人間を通して流れ出るだけのものである。
（ カール・ヒルティ ）
1795.
反駁(はんばく)を好んで多くの言葉を費やす者は、いかなる正しいことをも学ぶ能力がない。
（ デモクリトス ）
1796.
最も高度な文明においても、
読書はやはり最大の喜びである。
一度その満足を知った者は、
不幸の中でもその満足を得る。
（ エマーソン ）
1797.
才能とは、神から密(ひそ)かに与えられ、しかも、我々がそれとは知らずに明るみに出す授かり物である。
（ モンテスキュー ）
1798.
希望は賢者を活気づけ、自惚れの強い人や呑気者を釣り込む。
自惚れの強い人や呑気者は、希望の与える約束を軽々しく信頼しきってしまう。
（ ヴォーヴナルグ ）
1799.
「死は恐ろしい、と人は言う。
　しかし、死に直面した時我々を悩ますだろうという理由からではなく、やがて来るものとして今我々を悩ましているという理由で、恐ろしいという人は愚かである。
　
（ エピクロス ）
1800.
自信はヒロイズムの本質である。
（ エマーソン ）

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