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1601.
不当に非難することより不当に称賛してしまうことの方が、（相手の）良心の呵責を呼び起こす。
（ ニーチェ ）
1602.
年々、時は過ぎ去るも、過ぎ去りし時は還らじ。
（ キケロ ）
1603.
愛する者、親しい者の死ぬことが多くなるに従って、死の恐怖は反対に薄らいでいくように思われる。
（ 三木清 ）
1604.
真の男の中にはひとりの子供が隠れている。
この子供が遊びたがるのだ。
（ ニーチェ ）
1605.
いかなる身分でも、気晴らしができる限り幸福である。
それは自分自身について考えることから心をそらしてくれるという幸福である。
（ ブレーズ・パスカル ）
1606.
すべての知識は経験に基づく。
（ カント ）
1607.
国民から認められると宗教という名を与えられ、国民が否認すれば迷信という名を付けられる。
（ トマス・ホッブズ ）
1608.
賢者は苦痛なきを求め、快楽を求めず。
（ アリストテレス ）
1609.
諸君が貧しいならば、徳によって名をあげるがよいし、諸君が富裕であるならば、慈善によって名をあげるがよい。
（ ジョセフ・ジュベール ）
1610.
沈黙を守っている知恵、あるいは発言する力なき知恵は無益なり。
（ キケロ ）
1611.
武器がものを言うとき、
法律は沈黙する。
（ キケロ ）
1612.
私は明白な不正を隠れた不正ほどには憎まず、戦争の不正を平和の不正ほどには憎まない。
（ モンテーニュ ）
1613.
あまりに多くの事をなし得る者は、自己の能力以上のことをなさんと欲す。
（ セネカ ）
1614.
女の愛というものは、見ること、触れることによって、しばしば燃やされなければ、少しの間も保つことはできない。
（ ダンテ・アリギエーリ ）
1615.
尊大に見えるよりも、実際に尊大であるほうが、ましなことは確かだ。
尊大な人はたまに侮辱する程度だが、尊大な風采は人をつねに侮辱する。
（ ドゥニ・ディドロ ）
1616.
才があって愚かな人はいるが、分別があって愚かな人は決していない。
（ ラ・ロシュフコー ）
1617.
人は誰でも、人生が自分に配ったカードを受け入れなくてはならない。
しかし、一旦カードを手にしたら、それをどのように使ってゲームに勝つかは、各自が自分で決めることだ。
（ ヴォルテール ）
1618.
教育の最大の目標は知識ではなくて行動である。
（ ハーバート・スペンサー ）
1619.
民衆が議論し始めると、
すべてのものが失われる。
（ ヴォルテール ）
1620.
人類史は記号の歴史、つまり宗教の歴史である。
（ アラン ）
1621.
持続とは変化を続けることである。
変化とは、自己の中に「非自己」を取り込むことである。
（ アンリ・ベルクソン ）
1622.
議論するだけなら議員は大勢いる。
実行が問題になるとだれもいなくなる。
（ ラ・フォンテーヌ ）
1623.
美徳とは、自分自身の報酬である。
（ オウィディウス ）
1624.
愛国心とは喜んで人を殺し、
つまらぬことのために死ぬことだ。
（ バートランド・ラッセル ）
1625.
失うことを恐れるあまり必要な物を手に入れることも断念するという人は、理屈にも合わないし、卑怯である。
（ プルタルコス［プルターク］ ）
1626.
他の人に賛成するには、やはり自分の意見をいくらか加えるのがよい方針である。
（ フランシス･ベーコン ）
1627.
話すように書かねばならぬ。
（ ヴォルテール ）
1628.
生命の剥奪が不幸ではないわけを悟り得た者にとっては、この世に何の不幸もない。
（ モンテーニュ ）
1629.
「情熱」の不断の生殖により、一つの「情熱」の消滅はもう一つの「情熱」の出現につながっている。
（ ラ・ロシュフコー ）
1630.
女性の力は精神的な力であり、男性の力は物質的な力である。
（ アラン ）

1631.
私達は何事にも刃向かえる。
が、好意にだけは反抗できない。
（ ジャン・ジャック・ルソー ）
1632.
人生において最も耐え難いことは、悪天候が続くことではなく、雲ひとつない日が続くことである。
（ カール・ヒルティ ）
1633.
改革は積極的で、
保守は消極的である。
前者は真理を目指し、
後者は安寧を目指す。
（ エマーソン ）
1634.
日本人の欠点は、
感覚を偏愛し、
理性に欠ける所にある。
（ 田中美知太郎 ）
1635.
神を感じるのは心情であって、理性ではない。
信仰とは、そのようなものである。
（ ブレーズ・パスカル ）
1636.
何か不運に見舞われそうになったら、起こり得る最悪の事態について真剣に、慎重に考えてみよう。
この起こり得る最悪の事態をしっかり見据えたら、それも結局大した災難ではないと思うための理由を考えてみよう。
その理由は必ずあるものだ。
（ バートランド・ラッセル ）
1637.
不運は確かに偉大な教師だが、その授業料は高く、それから得た利益は、しばしばそれに費やした費用に匹敵しない。
（ ジャン・ジャック・ルソー ）
1638.
無作法な態度はすべてを台なしにしてしまう。
理性や正義さえも。
（ バルタザール・グラシアン ）
1639.
自然は、我々の知性にとっては限りなく驚嘆すべきことを、最高度の容易さと単純さとで行なっているのです。
（ ガリレオ・ガリレイ ）
1640.
知性を伴わぬ名声と富は、
危険なる持ち物なり。
（ デモクリトス ）

1641.
説得が手応えをもつには、理性だけでは駄目で想像力へのアピールが必要だ。
（ フランシス･ベーコン ）
1642.
金と恋は人を鉄面皮にす。
（ オウィディウス ）
1643.
善行は、これを他人に施すものではない。
これをもって自分自身の義務を済ますのである。
（ カント ）
1644.
青年は恋愛を欲しがり、壮年は地位を欲しがり、老人は貪欲になって地位も金も名誉もすべて欲しがる。
（ アラン ）
1645.
男女が結論だけ同じ時には、
双方の理由は、
いつもかけ離れている。
（ サンタヤーナ ）
1646.
仕事は、倦怠、悪徳、欲の三大悪から我々を遠ざける。
（ ヴォルテール ）
1647.
心を向上させるために、我々は瞑想をするよりも、学ぶことを少なくすべきである。
（ デカルト ）
1648.
書籍なき家は、主人なき家のごとし。
（ キケロ ）
1649.
世の最大の改革は、
利己的な行為の改革である。
（ エマーソン ）
1650.
有能の評判を得たいという欲望は、
しばしば有能になることの邪魔をする。
（ ラ・ロシュフコー ）

1651.
賢人のもっとも美しいあり方は、きわめて控えめな言葉を使って、きわめて強烈なことを言うにある。
（ ルイ・ド・ボナール ）
1652.
ある行為を後悔する者は、二重に不幸あるいは無能である。
最初に邪悪な欲望によって、ついで悲しみによって征服される者だからである。
（ スピノザ ）
1653.
もろい氷のごとく、怒りは時を経れば氷結せん。
（ オウィディウス ）
1654.
後悔とは、苦い徒労の後戻りである。
それは過失の誤った利用である。
（ アラン ）
1655.
人間は互いにへつらうことばかりやっている。
人間同士の結びつきは、かかる相互の欺瞞(ぎまん)の上に築かれる。
（ ブレーズ・パスカル ）
1656.
実(げ)に
無分別は青春につきもの、
分別は老熟につきものである。
（ キケロ ）
1657.
貧困は不正なる事を教える。
（ セネカ ）
1658.
人間は汚れた流れである。
それを受け入れて、しかも不潔にならないためには、我々は大海にならなければならない。
（ ニーチェ ）
1659.
求める目的とは反対の結果を生む努力（＝無益な努力）がある。
一方、たとえうまくいかないことがあっても、いつも有益な努力もある。
（ シモーヌ・ヴェイユ ）
1660.
悪の葉っぱに斧を向ける者は千人いても、
根っこに斧を向ける者は一人しかいない。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）

1661.
財産や名誉を得ることのみ執心し、己の魂を善くすることに努めないのを、恥とは思わないのか。
（ ソクラテス ）
1662.
自分に自信を失うと、世界中が自分に敵対する。
（ エマーソン ）
1663.
自己とは自分にとって最良の友人である。
（ アリストテレス ）
1664.
恋愛においては、いかに難しいことがあっても、友愛におけるよりも、人の欠点を許す。
（ ラ・ブリュイエール ）
1665.
どんなことにも笑う人間は、
どんなことにも泣く人間と同じく
阿呆である。
（ バルタザール・グラシアン ）
1666.
我々の年齢は植物のそれである。
芽をふき、成長し、花を咲かせ、しぼみ、そして枯れる。
（ ヨハン・ゴットフリート・ヘルダー ）
1667.
世間では驚嘆されながら、
妻や召使いから見れば、
何一つすぐれたところのなかった人もいる。
家中(かちゅう)の者から称讃された人というのはほとんどない。
（ モンテーニュ ）
1668.
困難は厳正なる教師である。
（ エドマンド・バーク ）
1669.
過去というものは、人間がいかなる態度をとるべきかを教える力がない。
そのことは、人間が自分の回想する過去の光の中で覚醒し、自分自身で決断しなければならないことを意味する。
（ カール・ヤスパース ）
1670.
男性における知的な風貌は、最も自惚れの強い連中の熱望する美の形成である。
（ ラ・ブリュイエール ）

1671.
いやしくも大財産があれば、必ず大不幸がある。
ひとりの富者があるためには、
五百名の貧者(ひんじゃ)がなくてはならない。
（ アダム・スミス ）
1672.
縁は求めざるには生ぜず。
内に求める心なくんば、たとえその人の面前にありとも、ついに縁は生ずるに到らずと知るべし。
（ 森信三 ）
1673.
大自然の秩序は宇宙の存在を立証する。
（ カント ）
1674.
人間の可能性は無限である。
だが、これは矛盾しているように見えるが、
人間の不可能性も無限である。
この両者の間、
人間の成し得る無限と、
人間の成し得ざる無限との間に、
彼の故郷がある。
（ ゲオルク・ジンメル ）
1675.
呼吸が身体の活力であるように、
名声は心の活力である。
（ バルタザール・グラシアン ）
1676.
共産主義の理論は一言で要約し得る。
「いっさいの私有財産をなくせ」
（ カール・マルクス ）
1677.
ひとりの徳行ある者には九千九百の美徳のパトロンがいる。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）
1678.
模倣はしばしばわれわれを迷わせる道案内である。
（ ラ・ロシュフコー ）
1679.
罪悪、苦悩は人間の精神的向上の要件である。
（ 西田幾多郎 ）
1680.
あなたを称讃する人々の価値の有無に重点を置くべきである。
悪から称讃されないことこそ、真の価値であるからだ。
（ セネカ ）

1681.
恩知らずの欲望ほど大きな悪を持っている欲望はありません。
（ セネカ ）
1682.
男は女同士の憎悪の原因である。
（ ラ・ブリュイエール ）
1683.
羨望は、競争相手がいなくとも羨望する。
（ アラン ）
1684.
媚びる者が存在するのは、それでいい気になる者がいるからである。
（ ラ・フォンテーヌ ）
1685.
ひとを罰しようという衝動の強い人間たちには、なべて信頼を置くな！
（ ニーチェ ）
1686.
裏切りがいやならば
期待はしないほうが賢明だ。
だから裏切りの大きさは
期待の熱意に正比例する。
（ 串田孫一 ）
1687.
むら気な女とは、
もはや（その男を）愛していない女である。
浮気な女とは、
すでに他の男を愛している女である。
移り気な女とは、
果たして自分が愛しているのか、
また、誰を愛しているのか
自分でもわからない女である。
無関心な女とは、
誰をも愛さない女である。
（ ラ・ブリュイエール ）
1688.
誇りは、慎ましさに包まれているときに最も成功するものだ。
（ シュヴァリエ・ド・メレ ）
1689.
自分の実力以下の地位につくと大人物に見えるが、自分の実力以上の地位につくと、しばしば小人物に見えてしまう。
（ ラ・ロシュフコー ）
1690.
法は聖者のために制定さる。
もっともそれは、彼らが不正を犯さぬためにあらず、不正をこうむらざるためなり。
（ エピクロス ）

1691.
有害なのは、自分の身の丈に合わせて、たいていは自分の身の丈より小さく見立てて、なそうという目標を立てる心性である。
第一、窮屈である。
第二に、窮屈に慣れて、身も心も縮こまったままになる。
第三に、自分の窮屈さを、思慮深さと勘違いして、子どもの世代に強要することだ。
（ 鷲田小彌太 ）
1692.
悪人が受ける主な罰は、
彼ら悪人が善心に立ち還った瞬間に、
よりよくなろうと願っても、
もはや善の道に還ることが出来ないという点にある。
（ カール・ヒルティ ）
1693.
他人に秘密を守らせようとしたら、
まず己れ自身が守ることである。
（ セネカ ）
1694.
防備は攻撃を引き寄せ、疑念は侵害を引き寄せる。
（ モンテーニュ ）
1695.
老人をけちにするのは、
将来金銭の必要に迫られるという観念ではない。
この悪徳はむしろ老人の年齢と体質の生む結果である。
彼らが若い時代に快楽を追い、
壮年期に野心を追った同じ自然さで、
この欲に溺れているのである。
（ ラ・ブリュイエール ）
1696.
嘘はいつまでも続かない。
（ ソクラテス ）
1697.
人類の間に秩序が支配しているのは、理性と徳がいちばん強いものであるという証拠である。
（ ヴォーヴナルグ ）
1698.
人間の世に起こる事件で心配に値するものは何もない。
（ プラトン ）
1699.
虚栄はあらゆる人間的なもののうち最も人間的なものである。
（ 三木清 ）
1700.
美は真理の輝きである。
（ プラトン ）

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