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5201.
隣人を愛するというのは、神がそれを要求するがゆえに正しいのではなく、むしろ、それが自然として正しいことであるからこそ、神がそれを要求するのである。
（ ブレンターノ ）
5202.
真理という優れた地盤の上に立つことに比すべき愉しみはない。
（ フランシス･ベーコン ）
5203.
ひとたび決断を下し、あとは実行あるのみとなったら、その結果に対する責任や心配を完全に捨て去ろう。
（ ウィリアム・ジェームズ ）
5204.
子供は苦労を和らげる。
しかし不幸を一段とつらいものにする。
子供は人生の煩（わずら）いを増す。
しかし、死の思いを和らげる。
（ フランシス･ベーコン ）
5205.
偏見というのは一般愚民の王である。
（ ヴォルテール ）
5206.
貧乏にあまんずるは栄誉ある財産なり。
（ エピクロス ）
5207.
嵐を捲き起こすものは、最も静かな言葉である。
鳩の足で来る思想が世界を左右する。
（ ニーチェ ）
5208.
大学は職業のための訓練学校になりつつある。
それは〈教養〉といったことにまったく無関心の金権主義者たちによって要請されているからである。
（ バートランド・ラッセル ）
5209.
すべて存在するものは神の裡(うち)にあり、神なくしては何者も存在しえず、また理解もされない。
（ スピノザ ）
5210.
血と格言を持って書くものは、読まれることを望まず、暗誦されることを欲する。
（ ニーチェ ）
5211.
我々が一方の人たちの栄誉を讃(ほ)めるのは、他方の人たちのそれをけなすためである。
（ ラ・ロシュフコー ）
5212.
恋をして、しかも賢くあることは不可能だ。
（ フランシス･ベーコン ）
5213.
恐れるということほど、恐るべきものはない。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）
5214.
多くの者達は博識であっても分別を持たない。
博識ではなく分別を多く持つことに努めねばならない。
（ デモクリトス ）
5215.
男は自己の感じているほどの年であり、女は見かけほどの年なり。
（ セネカ ）
5216.
人のなすあらゆる行為に際して自ら次のように問う習慣を持て。
「この人は何をこの行為の目的としているか」と。
ただし、まず君自身から始め、第一番に自分を取調べるがいい。
（ アウグスティヌス ）
5217.
汝善ならんとせば、まず汝の悪なるを信ぜよ。
（ エピクテトス ）
5218.
自由というのは、我々が欲しいと思うものを、かたっぱしから思う存分楽しむことによって得られるというものではなくして、むしろ欲望を抑制することによって得られるものである。
（ エピクテトス ）
5219.
金(かね)に目もくれない人はいくらもいるが、金の与え方を心得ている人はほとんどいない。
（ ラ・ロシュフコー ）
5220.
他人に理を見出そうと思わなくなるときは、既に自分にも理はない。
（ ラ・ロシュフコー ）
5221.
われわれは、批評せずには生きていられないが、自分の批評を批評せずとも生きていられる。
（ ニーチェ ）
5222.
節約は
不必要な費用を回避する科学であり、
また慎重にわれわれの財産を管理する技術なり。
（ セネカ ）
5223.
努力によって得られる習慣だけが善である。
（ カント ）
5224.
賢い人間なら知りたくないであろうことがたくさんある。
（ エマーソン ）
5225.
外に出るな。
汝自身の中に立ち帰れ。
内的人間にこそ真理は宿るのである。
（ アウグスティヌス ）
5226.
革新を施すのにあまりに困難な場合には、革新が必要でないという証拠である。
（ ヴォーヴナルグ ）
5227.
詐欺師をだますのは二重の歓びである。
（ ラ・フォンテーヌ ）
5228.
愛の本質は個人を普遍化することである。
（ オーギュスト・コント ）
5229.
取るに足らないことをするときほど、私たちはもっと試したくなる。
それ故に、多くの発明が玩具として誕生したという事実がある。
（ エリック・ホッファー ）
5230.
思うに、一度も不幸の目に会わなかった者ほど不幸な者はない。
（ デメトリウス ）

5231.
人は往々にして恋愛を去って野心に赴(おもむ)くが、野心から恋愛に立ち戻ることはほとんどない。
（ ラ・ロシュフコー ）
5232.
人の性質は、永久に前に進めるわけではない。
引き潮があり、差し潮がある。
（ ニーチェ ）
5233.
人は多くの場合、他人と異なるのみならず、また、いろいろなときにおける自分自身と異なることが多い。
（ ブレーズ・パスカル ）
5234.
制度を作るのは共和国の統領だが、のちには、その制度が共和国の統領をつくる。
（ モンテスキュー ）
5235.
称賛をいかに受け止めているかをみれば、いかなる人間の人格も判断できる。
（ セネカ ）
5236.
愛なしに与えることはできても、与えずに愛するのは殆ど不可能である
（ ウラジミール・ジャンケレヴィッチ ）
5237.
過去によって未来をもくろむな。
（ エドマンド・バーク ）
5238.
ある事をなした為に不正である場合のみならず、ある事をなさぬ為に不正である場合も少なくない。
（ アウレリウス ）
5239.
快楽は肉体のある一点の幸福にすぎない。
真の幸福、唯一の幸福、全くの幸福は、魂の全体の平穏な裡(うち)に存する。
（ ジョセフ・ジュベール ）
5240.
悪をなす者はみずからにも悪をなす。
（ アウレリウス ）

5241.
受け入れずして思想を嗜(たしな)むことができれば、それが教育された精神の証である。
（ アリストテレス ）
5242.
いかなる人間の思考も、他人の考えについての思考にほかならない。
最も深い思想の人たちは、自分にとってよいものを他人の考えから採択し、それをいっそう前進させるものである。
（ アラン ）
5243.
私は絶えずなにかを失くしてしまう。
そんなときは失くしたのではなく、見失っただけだと自分に言い聞かせて、安心する。
（ ジャン・グルニエ ）
5244.
問題を解決しようとしないで、それを切り抜けなさい。
（ スピノザ ）
5245.
私たちのもっとも大きな偽りは、私たちの中にある醜悪を隠すことではなく、私たちの空虚を隠すことによって形成される。
そこにないものを隠すことこそ、もっとも難しい。
（ エリック・ホッファー ）
5246.
本をめくることばかりしている学者は、ついにはものを考える能力をまったく喪失する。
本をめくらないときには考えない。
（ ニーチェ ）
5247.
噂は誰のものでもない、噂されている当人のものでさえない。
噂は社会的なものであるにしても、厳密に言うと、社会のものでもない。
（ 三木清 ）
5248.
人はすべて模倣された歓びを感ず。
（ アリストテレス ）
5249.
芸術というのは謎である。
（ アドルノ ）
5250.
愚者とは、自惚れるために必要な才知すら持たない者である。
（ ラ・ブリュイエール ）

5251.
不徳がわれわれのもとを立ち去ると、われわれは自分の方から不徳を棄てたと信じて得意になっている。
（ ラ・ロシュフコー ）
5252.
俗衆の神々を否定することが冒涜にあらずして、俗衆の見解を神々に適応することが冒涜なり。
（ プラトン ）
5253.
罪悪でありながら、その輝きや、その数や、その極度のために無罪となるものがある。
それのみか、栄誉となるものすらある。
だからこそ、公の盗みが有能とたたえられ、無法に諸州を奪うことが征服と称される。
（ ラ・ロシュフコー ）
5254.
私にとって真理であるような真理を発見することが必要なのだ。
しかもその真理は、私がそのために生き、そのために死ねるような真理である。
（ キルケゴール ）
5255.
巧みにしゃべる機知と沈黙する術を心得ていないことは大いなる不幸である。
（ ラ・ブリュイエール ）
5256.
人は自分から離れれば離れるほど、それだけ自分自身となる。
それだけ自分の生きていることをよく感じるようにもなる。
（ アラン ）
5257.
ものの始めを探すことで、人間は蟹になる。
歴史家は後ろ向きにものを見る。
ついには後ろ向きに信ずるようになる。
（ ニーチェ ）
5258.
私は毒蛇にかまれても、かまれたことのある人々以外にはその状態がどういうものであったか語る気にならない。
なぜなら、この人々だけがその苦痛の凄さを分かってくれ、同情してくれるだろうからね。
（ プラトン ）
5259.
女性は初めての恋愛では愛する人に恋するが、その後の恋愛では恋に恋する。
（ ラ・ロシュフコー ）
5260.
人間は物事それ自体によってではなく、これに関して抱いている考えによって苦しめられている。
（ モンテーニュ ）

5261.
女は結婚することによって世界の小さな一部分を自分の領域として与えられる。
法律が彼女を男の身勝手から守ってくれる。
だが、その代わりに女は男の臣下となる。
（ ボーヴォワール ）
5262.
目的を忘れることは、愚かな人間にもっともありがちなことだ。
（ ニーチェ ）
5263.
誕生と死、それは人の力ではどうしようもない出来事であり、この二つの間の期間をせいぜい楽しむにこしたことはない。
（ サンタヤーナ ）
5264.
私を破滅させないものが、私を強くする。
（ ニーチェ ）
5265.
過去に何があり、未来に何があるかは些細なことだ。
私たちの内部に何があるかに比べれば。
（ エマーソン ）
5266.
適当に語るには多くの技巧を要するにしても、黙っているのにも、それ以上の技巧が必要である。
（ ラ・ロシュフコー ）
5267.
女は永くその最初の人を守っている。
ただし、第二の人ができない限りは。
（ ラ・ロシュフコー ）
5268.
私は人間ではない。
私はダイナマイトである。
・・・私は宗教的な人と接触した後では手を洗わずにはすませない。
（ ニーチェ ）
5269.
ヒロイズムは虚栄と相容れない。
また、それと同じ原因と結果を持たない。
虚栄が大きければ、それだけ栄光の愛は小さい。
（ ヴォーヴナルグ ）
5270.
すべての歴史は「現代史」である。
（ ベネデット・クローチェ ）

5271.
例えば、この人が王であるのは、単に他の人々が彼に対して臣下として振舞うからでしかない。
ところが、逆に彼らは、彼が王だから自分たちは臣下だと思い込んでいるのである。
（ カール・マルクス ）
5272.
自愛は最大のへつらいである。
（ ヴォルテール ）
5273.
利欲は飽きることを知らず。
（ ピタゴラス ）
5274.
人に善くしてやったとき、それ以上の何を君は望むのか。
君が自己の自然にしたがって行動したということだけで充分ではないか。
（ アウレリウス ）
5275.
なるほどぼくは人生の主人ではなく、人生の織物のなかに織り込まれるべき一本の糸にすぎない。
それでよろしい。
ぼくは織ることはできないにしても、糸を切ることはできるのだ。
（ キルケゴール ）
5276.
すべての無頼漢は盗人にあらざるも、すべての盗人は無頼漢なり。
（ アリストテレス ）
5277.
自分の力のうちにあって自由になるものと、自分の力のうちになくて自由にならぬものを、峻別せよ。
（ エピクテトス ）
5278.
嘘とは、私がつくったものではなく、階級に分かれた社会に生まれたものである。
だから、私は生まれながら嘘を相続している。
（ サルトル ）
5279.
日記は自分の内部に起こりつつある事を、はっきり当人に知らせてくれる。
（ サルトル ）
5280.
我々の一つの眼は人生のよい部分を見、ほかの眼は悪い部分を見るのに役立っている。
前者の眼を閉じるという強い癖を持つ人は多くいるけれども、後者の眼を閉じる人はわずかしかいない。
（ ヴォルテール ）

5281.
エスプリ（＝エスプリ精神）の欠点は顔の欠点と同じで、年をとるほどひどくなる。
（ ラ・ロシュフコー ）
5282.
探求とは疑念に始まり、疑念を除去する条件を作ることに終わる。
疑念を除去する条件が作られるというのは、信念が作られることである。
（ ジョン・デューイ ）
5283.
優秀さは訓練と習慣の賜物である。
私たちは美徳と優秀さを持っているから正しく行動するのではない。
むしろ正しく行動するから美徳と優秀さを持つ事ができるのである。
（ アリストテレス ）
5284.
認識は信仰の報酬である。
信じるために認識するのではなく、認識するために信じよ。
（ アウグスティヌス ）
5285.
音楽は音の結晶である。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）
5286.
指輪や宝石は贈り物ではない。
唯一の贈り物は、汝自身の一部を贈ることだ。
（ エマーソン ）
5287.
人々は青年時代、いや白髪頭になった後でも少年期を脱しない。
（ セネカ ）
5288.
人間は慣習の束である。
（ デイヴィッド・ヒューム ）
5289.
人間は物を信じやすい。
信じる物を持たないではいられない。
信じるべき良い理由が無ければ悪い理由でも満足する。
（ バートランド・ラッセル ）
5290.
たとえどんなに愛らしい子でも、寝ついてくれたのを喜ばない母親はいない。
（ エマーソン ）

5291.
そんな目に逢うのも当然のことだろう。
君は今日善い人間になるよりも、明日なろうっていうのだから。
（ アウレリウス ）
5292.
一人ひとりは、いまだかつてこの世に存在しなかった独自の存在である。
したがって、自分にしか果たせない使命を持って、この世に存在しているのだ。
もし同じ存在があるとしたら、この世に私が今いる必要はない。
（ マルティン・ブーバー ）
5293.
私は二つの顔を持つ双面神だ。
一面の顔で笑い、他面の顔で泣く。
（ キルケゴール ）
5294.
人間は自分たちの話になると、まるで自分たちには小さな欠点だけしかないように語る。
（ ラ・ブリュイエール ）
5295.
自分の扱っていないものを求めて悩むのは止めて、同じくらい熱心な気持ちで、自分のすでに扱っているものを楽しもうではないか。
自分の最上の所有物を取り上げて、もしそれがなかったら、どんなに懸命に探し求めていたことか、考えてみることだ。
（ アウレリウス ）
5296.
創意をもつには方法は一つしかない。
それは模倣することだ。
よく考えるには方法は一つしかない。
それは昔からの検討を経た思想を継承することだ。
（ アラン ）
5297.
女が不道徳に陥るのは、女にとって道徳というものが非人間的な本質の具体化となっているからである。
（ ボーヴォワール ）
5298.
人は女を深いと思う──なぜか？
女の場合、底まで行けないからだ。
女は浅くさえもないのだ。
（ ニーチェ ）
5299.
人は神の存在の中に精神的安らぎを固く信ずるとき、神の観念は歓びと安心の時を与え、それを正当化する。
（ ウィリアム・ジェームズ ）
5300.
人は起こることによって心が乱されるのではなく、起こることをどのように考えるかによって心が乱れるのだ。
（ エピクテトス ）

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