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3901.
一人の人間の心に起こる多様な動きを、
誰が描き出すことができるか？
（ アウグスティヌス ）
3902.
結婚は、個人を孤独から救い、彼らに家庭と子供を与えて、空間の中に安定させる。
生存の決定的な目的遂行である。
（ ボーヴォワール ）
3903.
他人の畑の収穫物は、
いつも自分のものより見事だ。
（ オウィディウス ）
（ 他人のものは何でも良いものに感じられる ）
3904.
誕生においては文明人はむつきでくるまれ、
死に臨んでは棺桶に釘を打たれる。
彼が人間の形式を保有する限り、
彼は我々の制度に束縛される。
（ ジャン・ジャック・ルソー ）
3905.
子供の教育では、知識と能力を次第に結びつけるように努力することが必要である。
あらゆる学問の中でも、数学はこの要素を最も高度に満たすただ一つの方法であるように思われる。
（ カント ）
3906.
人間の将来は危険にさらされている。
……世界が現在の苦悩から脱却し、また、事態の処理を残忍な山師に任せず、真の知恵と勇気とを持つ人間に任せることを知る日の来ることを私は期待している。
（ バートランド・ラッセル ）
3907.
天は自(みずか)ら助くる者を助く。
（ ラ・フォンテーヌ ）
3908.
財宝も、高貴な生(うま)れも、又名家の誉れも、われわれの肉体にとってすら何の益にもならない以上、われわれの精神にとってもまた利するところは全くなしと断ぜざるをえない。
（ ルクレティウス ）
3909.
人間のやらかす事件で、失敗するに値するものなど何もない。
（ プラトン ）
3910.
（読書中の）あらゆる瞬間に私はめざめることができるし、
またそうできるということを承知している。
しかし私はそうすることを欲しないのであって、
読書とは自由な夢に他ならない。
（ サルトル ）
3911.
まず第一級の本を読め。
でなければ、それを読む機会を全然持たなくなるかもしれぬ。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）
3912.
批評家の生活は苦しい。
月末の支払いは困難である。
しかし、いつでも、書斎へ入ることはできるし、
棚の上の一冊の本をとり、
それをひらくことはできる。
（ サルトル ）
3913.
宇宙は意志の表現であり、
意志の本質は悩みである。
（ ショーペンハウアー ）
3914.
もし、くそまじめな人間というものがあるとすれば、それは、
イエスと言うべき（＝イエスとしか言えない）ただ一つのものを持っている人のことです。
（ モーリス・メルロ＝ポンティ ）
3915.
人間は生きてる限り、
仏から仏飯(ぶっぱん)を給せられる。
但(ただ)しそれは
金殿玉楼(ぎょくろう)においてか、
芋屋においてか、
はたまた獄裡(ごくり)においてかの差あるのみ。
（ 清沢満之 ）
3916.
隣人の馬は、私のものではないから、
私の馬より値打ちがある。
（ モンテーニュ ）
3917.
百人のうち九十九人の人が走っても、
一人だけ走らない人間になろう。
（ 森信三 ）
3918.
どんな仕事においても、
待歯石(まちばいし)のようなものが、
その仕事を続けるための十分な根拠となる。
それゆえ、前日の仕事の中に
自分自身の意志の刻印を認める人は幸福である。
（ アラン ）
3919.
文学は説明でもなければ完全な理解でもない。
なぜならそこには説明できないものがあるからだ。
こうして文学は説明しないで説明し、
言葉の不在のなかで囁(ささや)かれるものに
その言語を提供する。
（ モーリス・ブランショ ）
3920.
人生は、幼年期には遠くから見た舞台装飾に、老年期には間近に見た舞台装飾に似ている。
（ ショーペンハウアー ）
3921.
事実というものは存在しない。
存在するのは解釈だけである。
（ ニーチェ ）
3922.
歴史とは、犯罪と災難の記録にすぎない。
（ ヴォルテール ）
3923.
真実を愛せ。
ただし過ちはゆるせ。
（ ヴォルテール ）
3924.
独創的――何か新しいものを初めて観察することではなく、古いもの、古くから知られていたもの、あるいは誰の目にもふれていたが見逃されていたものを、新しいもののように観察することが、真に独創的な頭脳の証拠である。
（ ニーチェ ）
3925.
この地上にて最も小なるものは貪欲、快楽欲、大言壮語であり、最も大いなるものは寛容、柔和、慈悲心なり。
（ エピクテトス ）
3926.
ある種の兆しが、ある種の事件に先立つ。
（ キケロ ）
3927.
思想と風俗とは一連のつながりがあるものだ。
思想は風俗となって思われるものだし、風俗は思想を象徴する。
（ 戸坂潤 ）
3928.
ソクラテスは、おまえはどこの人かと尋ねられて、「アテナイの人だ」と答えずに、「世界の人だ」と答えました。
彼は普通以上に充実した広い思想の持主でしたから、全世界を自分の町と考え、自分の知人や、交際や、愛情を全人類に向かって拡げていたのです。
（ モンテーニュ ）
3929.
勇気は恐怖を克服する徳。
（ アラン ）
3930.
人間はお互い同士のために創られた。
ゆえに彼らを教えるか、さもなくば耐え忍べ。
（ アウレリウス ）

3931.
宗教は手本によって燃え続ける火である。
人に伝えられなければ消えてしまう。
（ ジョセフ・ジュベール ）
3932.
いかなる事も、友に相談すべし。
とりわけ、自分自身に関する事は。
自己愛は判断を狂わすゆえ、友の助言は有益である。
（ セネカ ）
3933.
悪意というものは、他人の苦痛自体を目的とするものではなく、我々自身の享楽を目的とする。
（ ニーチェ ）
3934.
もし神が女性に男性を支配させたいと考えていたなら、神はアダムの頭から女性を創ったであろう。
また、もし神が女性を男性の奴隷にしようと考えていたなら、アダムの足から女性を作ったであろう。
だが、神はアダムのわき腹から女性を創り給うた。
（ アウグスティヌス ）
3935.
医者は人間を弱いもの、弁護士は人間を悪いもの、牧師は人間を愚かなものと見る。
（ ショーペンハウアー ）
3936.
新しい書物の最も不都合な点は、古い書物を読むのを妨げることだ。
（ ジョセフ・ジュベール ）
3937.
人生に対してもっと大きい信頼を寄せているなら、おまえたちはこれほど瞬間に身を委ねることもないだろうに。
（ ニーチェ ）
3938.
私はすべての自分の書物を閉じてしまった。
その中でただ一冊だけ、全ての人間の眼に対して開かれたものがある。
それが自然という書物である。
（ ジャン・ジャック・ルソー ）
3939.
未成年に惜しみなく注がれる同情の何とお門(かど)違いなこと。
まだもっと難しい年代がその後に来るというのに。
賽(さい)はすでに投げられ、
熟年の習慣や智恵といった慰めもなく、
たまたま選んだ人生に腰を据えなければならないときが。
（ アイリス・マードック ）
3940.
男性は性欲を所有しているが、女性は性欲に所有されている。
（ ヴァイニンガー ）

3941.
悦楽は、他人の苦痛を代償としたときに最も甘美である。
（ オウィディウス ）
3942.
人間は平等のもとに生まれるが、そこにとどまることはできないだろう。
（ モンテスキュー ）
3943.
高慢な人は常に心の底では卑劣である
（ カント ）
3944.
言葉は女性的で、
行動は男性的である。
（ バルタザール・グラシアン ）
3945.
私は、生きようとする生命に取り囲まれた、生きようとする生命である。
（ シュバイツァー ）
3946.
瞑想には条件がない。
条件がないということがそれを天与のものと思わせる根本的な理由である。
（ 三木清 ）
3947.
どんな種類の変更も改良も何も望まないほど完全に自分の境遇に満足しきっていることは、おそらくただの一例もないだろう。
（ アダム・スミス ）
3948.
いかに？
偉人とは？
私が見るのはつねにただ、みずからの理想を演ずる俳優にすぎない。
（ ニーチェ ）
3949.
賢人は、
妨げうる不幸を座視することはしない一方、
避けられない不幸に時間と感情を浪費することもしないだろう。
（ バートランド・ラッセル ）
3950.
涙ほど早く乾くものはない。
（ キケロ ）

3951.
適切な行動に全力をかけた人は、この上なく豊かな知恵の報酬を与えられます。
（ エマーソン ）
3952.
種を蒔けば、刈り取らねばならない。
人を殴れば、苦しまねばならない。
人に善をなせば、君も善をなされるであろう。
（ エマーソン ）
3953.
人は、生涯の最初の四十年間で本文を著述し、続く三十年間で、これに対する注釈を加えていく。
（ ショーペンハウアー ）
3954.
謙譲というものは、平凡な能力を持つ人間の場合には単なる誠実であるが、偉大な才能のある人間の場合には偽善である。
（ ショーペンハウアー ）
3955.
暗記することは真に知ることではないのです。
それだけなら、記憶の中に託されたものを後生大事に守っているだけなのです。
（ モンテーニュ ）
3956.
ただ一つの思想を知るということは、思想というものを知らないというに同じい。
（ 西田幾多郎 ）
3957.
「人は不確実なもののために働く」、とパスカルは書いている。
けれども正確に言うと、人は不確実なものの「ために」働くのでなく、むしろ不確実なもの「から」働くのである。
（ 三木清 ）
3958.
歴史は人生の方面よりも悪の方面をいっそう強く描き出す。
歴史家にとって革命や困難は面白い材料だが、平和に栄えゆく世は材料にならないから。
（ ジャン・ジャック・ルソー ）
3959.
人は大きな計画を軽蔑する。
その計画を成功させることが自分にはできないと感じるときには。
（ ヴォーヴナルグ ）
3960.
常識や率直なふるまいほど人を驚かすものはない。
（ エマーソン ）

3961.
才気に富んだ人たちをある命題に賛成させるには、時として、それを途方もない逆説の形にさえしてみせればいいことがある。
（ ニーチェ ）
3962.
私が望みたいのは、君たちが、あらゆる種類の隣人たち、またその近所の者たちに堪えきれなくなることだ。
そうすれば君たちは、自分自身の内部から、友とそのあふれる心情とを創り出さざるをえなくなるだろう。
（ ニーチェ ）
3963.
愛は統一を求むるの情である。
自己の統一の欲求が自愛であり、自他統一の欲求が他愛である。
（ 西田幾多郎 ）
3964.
快楽は常に来るものと思うな。
常に去るものと思え。
（ アリストテレス ）
3965.
家を建てる人全てに私が言いたいのは、所有者が家の装飾品となるべきで、家が所有者の装飾品になってはならない、ということだ。
（ キケロ ）
3966.
万国の労働者よ、団結せよ！
（ カール・マルクス ）
3967.
「自分はなぜ生きるか」を知っている者は、ほとんど、あらゆる「いかに生きるか」に耐えるのだ
（ ニーチェ ）
3968.
期待と不安は分かちがたい。
期待のない不安はないし、不安のない期待はない。
（ ラ・ロシュフコー ）
3969.
ただ動機だけが、人々の行為の真価を決する。
（ ラ・ブリュイエール ）
3970.
人間には、その人がなりたいと思うようになる性質がある。
（ ウィリアム・ジェームズ ）

3971.
物を与えたばかりの相手の人の眼に出会うのは楽しい。
（ ラ・ブリュイエール ）
3972.
書物は、それが書かれたときとおなじように思慮深く、また注意深く読まれなければならない。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）
3973.
存在せよ！
この言葉の最高の意味で、
見かけだけであることをやめよ。
実体そのものとなるべく努めよ！
これが、すべての実践的哲学の最高の要請である。
（ シェリング ）
3974.
真の友情を官職とか国家の公務に従事する人々の間に見出すは、最も困難なり。
友の昇進を自己のそれよりも大切に思うごとき人物が、いずこに見出しえるか。
（ キケロ ）
3975.
嫉妬には体質に大いに関係する。
嫉妬は必ずしも大きな熱情の証拠ではない。
（ ラ・ブリュイエール ）
3976.
良心は、ただただ常に沈黙という形で語る。
（ ハイデッガー ）
3977.
平和は戦争よりもよい。
というのは、平時において息子たちは父親たちを埋葬し、戦時において父親たちが息子たちを埋葬するからである。
（ フランシス･ベーコン ）
3978.
音楽において調和と呼ばれるものは、国家においては一致と呼ばれる。
（ キケロ ）
3979.
私自身の一部分は恐怖と困惑ともって死を眺め、他の一部分はまず好奇心から、とりわけ美と愛が充実して現われるのを見たいとの渇望から、死を望んでいる。
（ ギュスターヴ・ティボン ）
3980.
己の敵を誇れ。
されば汝の敵の成功は汝自身の成功となる。
（ ニーチェ ）

3981.
人間に対して控えめの人は、事柄（都市、国家、社会、時代、人間性）に対してはそれだけひどく自惚れを見せる。
これが彼の復讐である。
（ ニーチェ ）
3982.
孤独は、その恐怖や苦痛とともに、孤立であり、自我の避けがたい行為である。
（ J・クリシュナムルティ ）
3983.
我々は時どき、自分の軽はずみを見逃させるために、先手を打って友達を軽はずみに責める。
（ ラ・ロシュフコー ）
3984.
心が激している時には人は誤って愛する。
本当に愛するには落ち着いて愛さなければならない。
（ ジョセフ・ジュベール ）
3985.
恋愛の十分の九は愛する側にあって、その十分の一が愛されている対象の側にある。
（ サンタヤーナ ）
3986.
嫉妬しない者に、恋愛はできない。
（ アウグスティヌス ）
3987.
人間が宗教をつくるのであって、宗教が人間をつくるのではない。
（ 三木清 ）
3988.
哲学者たちは世界を解釈しただけだ。
問題は、世界を変革することなのだ。
（ カール・マルクス ）
3989.
あらゆる借金の中で
人々は税金を一番払いたがらない。
これは政府に対するなんという諷刺であろうか。
（ エマーソン ）
3990.
宗教にとっては、神聖なるもののみが真実である。
哲学にとっては、真実なるもののみが神聖である。
（ フォイエルバッハ ）

3991.
「何者かであり続けている」ことへの不安から、何者にもなれない人たちがいる。
（ エリック・ホッファー ）
3992.
小心は人々を不決断にし、その結果、行為の機会と最大の好機を失わせる。
（ トマス・ホッブズ ）
3993.
平和とは、ただ闘いのないことではなく、魂の力より生まれる美徳である。
（ スピノザ ）
3994.
孤独な人間がよく笑う理由を、たぶん私はもっともよく知っている。
孤独な人はあまりに深く苦しんだために笑いを発明しなくてはならなかったのだ。
（ ニーチェ ）
3995.
論理によって懐疑が出てくるのではなく、懐疑から論理が求められてくるのである。
（ 三木清 ）
3996.
神々と肩を並べるには、たった一つのやり方しかない。
神々と同じように残酷になることだ。
（ サルトル ）
3997.
愛は自分自身の愛する能力にもとづいて、愛する人の成長と幸福を積極的に求めることである。
（ エーリヒ・フロム ）
3998.
詩は自分の内に持っていなければ、どこにも見つけられない。
（ ジョセフ・ジュベール ）
3999.
人類の義務の為に一日の快楽を犠牲にできぬ者に禍あれ。
（ ジャン・ジャック・ルソー ）
4000.
信念──真実を知ろうと欲しないこと。
（ ニーチェ ）

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