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1301.
立派な箴言はちょうど塩のように、
決して利かなくなることのない食物である。
（ ニーチェ ）
1302.
何故(なぜ)に宗教が必要であるか──かかる問いを発するのは、自己の生涯の真面目ならざるを示すものである。
（ 西田幾多郎 ）
1303.
おずおずとお願いする者は、
（相手に）拒絶することを教えている。
（ セネカ ）
1304.
人に従うことを知らない者は、
良き指導者になり得ない。
（ アリストテレス ）
1305.
誰も我々の前では、我々の不在のときに語るように、我々のことを語らない。
人と人とのあいだに存する結合は、このような相互の欺瞞(ぎまん)の上に築かれたものにほかならない。
（ ブレーズ・パスカル ）
1306.
最も危険なのは、
質より量へ逃避することだ。
（ シモーヌ・ヴェイユ ）
1307.
不平は自信の欠乏であり、意志の薄弱である。
（ エマーソン ）
1308.
真の平等主義と過激な平等主義との間には、
天地の差がある。
前者は決して、誰も彼もが命令を発するのだとか、
誰一人命令を受ける者はないのだとかいうことではなく、
同輩の言うことに耳を傾け、
同輩に命令する、
ということなのである。
（ モンテスキュー ）
1309.
良心をもって残酷の苦患を加えることが、道徳主義者には一つの喜びなのだ。
これこそ彼らが「地獄」を発明した理由だ。
（ バートランド・ラッセル ）
1310.
生まれて一度も、立派な決心をしない人はほとんどない。
ただそれが続かないのだ。
昨日結んだ紐(ひも)が、今日はや緩むのを見れば、明日は解けはせぬかと案じられるではないか。
結んだ紐は、日に日に締め直せば、固く締まってくる。
（ ジェームズ・ミル ）
1311.
あらゆることについて、
少しでも不確実なことがあれば
疑うべきだ。
（ デカルト ）
1312.
医者は、病を治しても病人を死なせる。
（ フランシス･ベーコン ）
1313.
軽い悲しみには声がある。
重い悲しみはものを言えぬ。
（ セネカ ）
1314.
ある者の愚行は他の者の財産である。
（ フランシス･ベーコン ）
1315.
手紙では人は赤面しない。
（ キケロ ）
1316.
最も笑うべき、最も向こう見ずな希望が、時として異常な成功の因(もと)であった。
（ ヴォーヴナルグ ）
1317.
悪人とは、いかに善良な過去を持っていても、まさに堕落の道をたどろうとし、善良さの度合いが減退する人間である。
（ ジョン・デューイ ）
1318.
父母に恩を感じないなら、汝の友となる者はいないだろう。
（ ソクラテス ）
1319.
許されていることには興味がないが、禁じられていることには気をそそられる。
（ オウィディウス ）
1320.
無理に強いられた学習というものは、何ひとつ魂のなかに残りはしない。
（ プラトン ）
1321.
善にも強ければ、悪にも強いというのが、もっとも強力な力である。
（ ニーチェ ）
1322.
一つの事柄について全てを知るよりも、全ての事柄について何らかのことを知るほうがずっとよい。
知識の多面性が最上である。
（ ブレーズ・パスカル ）
1323.
私たちは知りすぎている一方で、感じなさすぎる。
ついには、人生の大切な源泉である創造的な感動を感じなくなるのだ。
（ バートランド・ラッセル ）
1324.
真の恋愛は
尊敬というものなしには成立しない。
（ ヨハン・ゴットリープ・フィヒテ ）
1325.
私の精神は足で揺さぶってやらないと、よく働かない。
（ モンテーニュ ）
1326.
話題に窮したときに、自分の友人の秘密を暴露しない者は稀である。
（ ニーチェ ）
1327.
轢(ひ)かれる危険が最も多いのは、ちょうど一つの車を避(よ)けた時である。
（ ニーチェ ）
1328.
富によって得た不幸は、不幸の中でも最悪のものである。
（ キケロ ）
1329.
我々は自分が直そうと思わない欠点を、ことさらに自慢の種にしようとする。
（ ラ・ロシュフコー ）
1330.
単純なものこそ、変わらないもの、偉大なるものの謎を宿している。
（ ハイデッガー ）

1331.
愛は互いに認め合うことに始まり、
互いに信じ合うことによって頂に達する。
（ フリードリヒ・シュレーゲル ）
1332.
度を越してはならない。
節度をもって取り組め。
（ キケロ ）
1333.
最大の犯罪は、欲望によらず飽満によりて引き起こされる。
（ アリストテレス ）
1334.
もし今日の自分が明日の自分と同じであるならば、
今日の自分は昨日の自分の奴隷にすぎない。
人間の特質はそうではなくて、
日々新しく創造的に昨日の自分を乗り越える、
そこに人間の本質がある。
（ ニコラ・ド・コンドルセ ）
1335.
自己の思想を氷の上へ置くことを心得ていない人は、
論争の熱の中へ身を投じてはいけない。
（ ニーチェ ）
1336.
人間は、ただ神の遊びの具になるように、というので創られたのです。
（ プラトン ）
1337.
復讐と恋愛においては、女は男よりも野蛮である。
（ ニーチェ ）
1338.
読まれたものは、
熟慮を重ねることによってのみ、
真に読者のものとなる。
食物は食べることによってではなく、
消化によって我々を養う。
（ ショーペンハウアー ）
1339.
先へ進めば進むほど道がひらけてくるなんてのは、神様かわずかなたぐい稀な天才のほかにはありませんな。
（ ドゥニ・ディドロ ）
1340.
不幸な人間は、いつも自分が不幸であるということを自慢しているものです。
（ バートランド・ラッセル ）

1341.
いくら学び、知識を身につけても、
人間は全知全能になることはできないが、
学習している人間と無知な人間を比べると、
天地の開きがある。
（ プラトン ）
1342.
法の終わるところ、専制がはじまる。
（ ジョン・ロック ）
1343.
才能と意志の欠けているところに、いちばん嫉妬が生ずる。
（ カール・ヒルティ ）
1344.
友だちには手を開いて差し出さねばならない
（ 犬儒学派のディオゲネス ）
1345.
我々が名誉を愛するのは、名誉のためではなく、ひとえに、それがもたらす利益のためである。
（ エルヴェシウス ）
1346.
だれもがなりたいものは、
たんになることが難しいだけではなく、
「定型」（ステレオタイプ）なのである。
難易度が違うだけで、
彼らのやっていることは、反復練習で、
それ自体は楽しいことでも、
わくわくすることでもない。
（ 鷲田小彌太 ）
1347.
賢者は知っている。
人は誰でも
生まれつき賢いのではなく、
賢く成るのであり、
しかも全時代を通じて、
ごく小数の人だけが賢者になり得ることを。
（ セネカ ）
1348.
贅沢は富の倦怠を紛らす。
（ セネカ ）
1349.
小人(しょうじん)がこびへつらうのは、自分に対しても他人に対しても、低劣な評価しか持たないからである。
（ ラ・ブリュイエール ）
1350.
生得の才能は自然樹のようなもので、学問によって剪定(せんてい)することを必要とする。
（ フランシス･ベーコン ）

1351.
保守主義者が常に愚かであるとは限らないが、愚者の最たるものは決まって保守主義者である。
（ J・S・ミル ）
1352.
勤勉であることは、人間を知らずゆずらず屈辱的ならしめる。
（ 三木清 ）
1353.
成功の最大の秘訣は、他人や状況に振り回されない人間になることだ。
（ シュバイツァー ）
1354.
目的は必ずしも達成されるために設定されているわけではなく、照準点とか方位点として役立たせるためである。
（ ジョセフ・ジュベール ）
1355.
子供はすべての動物の中で最も取り扱いが難しい。
なぜなら、子供はまだ鍛練されていない思慮の泉を最も多く持つがゆえに、動物の中で最もずるく、すばしこく、高慢であるからである。
（ プラトン ）
1356.
人間は自ら作り出した道具の道具になってしまった。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）
1357.
人がやれるのは、やれることだけだ。
それをやるからこそ夜に眠ることができるし、明日また続けることもできる。
（ シュバイツァー ）
1358.
教養ある人々に会って真っ先に心打たれること、そしてその中でもとりわけ高邁な精神の持ち主を一目で見分けさせるものは何だろうか。
それはこうした人々が行き当たりばったりでなく、方針を立てて考えを進めていることだ。
（ コールリッジ ）
1359.
金銭は、人間の抽象的な幸福です。
だから、もはや具体的に幸福を享楽する能力のなくなった人は、その心を全部、金銭にかけるのです。
（ ショーペンハウアー ）
1360.
哲学の正しい方法とは、
語ることが出来るもの以外に語らないということ。
（ ヴィトゲンシュタイン ）

1361.
なにごとも逃げてはいけない。
敵に対しても、もしも、こちらが逃げれば、ますます激しく攻めてくるものだ。
それと同じように、人生のさまざまな苦しみも、私たちが恐れおののいているのをみると、いい気になって、更にいじめてくる。
（ モンテーニュ ）
1362.
私たちは「怒り」と「憎しみ」を、
明確に区別しなければなりません。
「怒り」には正義の心があり、
正義の怒りは、人々の行動を誘い、差別や不幸等を解決するための力となります。
「怒り」なくして状況を変えることはできません。
（ ジョン・ロス ）
1363.
ひやかすとは、品よく無礼を働くことだ。
（ アリストテレス ）
1364.
あなたを支配するのは、出来事ではない。
その出来事に対するあなたの見方が支配するのだ。
（ アウレリウス ）
1365.
お互いに助け合わねばならない。
これは自然の掟である。
（ ラ・フォンテーヌ ）
1366.
君がもし考えることをしない人間であるとすれば、いったい君は何のために人間であるのか？
（ コールリッジ ）
1367.
最高の虚栄心は名声を愛することである。
（ サンタヤーナ ）
1368.
親戚は、我々の忍耐と我慢を要求する最もひどいものである。
（ アミエル ）
1369.
自分と異なる人間と接することの価値、なじみのない思想や行動様式に出会うことの価値は、どんなに高く評価してもしすぎることはない。
かって、このような出会いの機会といえば、主に戦争だったが、いまは通商なのである。
（ J・S・ミル ）
1370.
よい結婚というものが極めて少ないことは、
それがいかに貴重で、偉大なものであるかという証拠である。
（ モンテーニュ ）

1371.
怒りとは、不正に対して復讐することへの欲望。
（ セネカ ）
1372.
生徒の才能を軽視するよりも、
むしろ過大視したほうがよい。
その方が生徒を謙虚にするからである。
（ ゲオルク・ジンメル ）
1373.
わずかしかお金のない人が貧乏なのではない。
たくさんお金を欲しがる人が貧乏なのだ。
（ セネカ ）
1374.
人間は今や、彼らの用いている道具の道具になってしまった。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）
1375.
愛する人に本当のことを言われるよりも、だまされているほうがまだ幸せなときがある。
（ ラ・ロシュフコー ）
1376.
普遍的なものにしか学問はない。
（ アリストテレス ）
1377.
すべて真の生とは
出会いである。
（ マルティン・ブーバー ）
1378.
すべて優れた美には、その釣り合いの中にいくらか奇異なものが含まれているものである。
（ フランシス･ベーコン ）
1379.
不完全な劣等動物である人間が、
自然界において動物以上の存在になれたのは、
弱点を利点に転化しうる
非凡な天賦の才能による。
（ エリック・ホッファー ）
1380.
人は何を笑いの対象にするかで　その人の人格がわかる。
（ ニーチェ ）

1381.
不正を受ける者は、不正を働く者よりも幸福である。
（ ソクラテス ）
1382.
幸運と愛とは勇気とともにあり。
（ オウィディウス ）
1383.
権力者はへつらわれる度合いに応じて（人を）評価するにすぎない。
（ エルヴェシウス ）
1384.
運も健康と同じように管理する必要がある。
好調な時は充分に楽しみ、
不調な時は気長にかまえ、
そしてよくよくの場合でない限り、
決して荒療治はしないことである。
（ ラ・ロシュフコー ）
1385.
何であれ伝え方や行い方次第で、
その事柄の価値そのものが大きく変わってくる。
これは人の世話をする場合によく当てはまる。
とげとげしい気持ちでいやいやながら世話をすれば、
親切な行いも固くなったパンみたいなものになる。
（ セネカ ）
1386.
一国は他国の滅亡なしには勝ちえないし、不幸な人々を生ぜしめないでは征服しえない。
それゆえ、自国の強大を願うことは、隣国の不幸を願うことである。
（ ヴォルテール ）
1387.
家は、中に住むために建てるのであって、外から見るためではない。
（ フランシス･ベーコン ）
1388.
思想や文化は
云(い)うまでもなく自主的なものだ。
ひとからもらったものは結局、
思想であるよりもモードにすぎぬ。
（ 戸坂潤 ）
1389.
親切が過ぎて意地悪になってはいけない。
（ バルタザール・グラシアン ）
1390.
嫉妬心と競争心には、
悪徳と美徳ほどの隔たりがある。
（ ラ・ブリュイエール ）

1391.
感情に関しては、心の垣根はない。
（ スザンヌ・K・ランガー ）
1392.
（人間の）弱さは、
悪徳が美徳に反するより、
もっと美徳に反する。
（ ラ・ロシュフコー ）
1393.
人は蚊と象を比較しない。
（ 犬儒学派のディオゲネス ）
1394.
強い心で立ち向かっていく人には、向こうのほうが逃げ出し、降伏するのである。
だから、断じて強気でいかねばならない。
（ モンテーニュ ）
1395.
その人自身であり続けないなら、
その人の内には愛はない。
（ マルティン・ブーバー ）
1396.
すべての進歩は、収入以上の生活がしたいという、あらゆる有機的組織体に共通の本有の欲求に基づくものである。
（ エドマンド・バーク ）
1397.
何物も断念することを欲しない者は真の希望を持つこともできぬ。
（ 三木清 ）
1398.
祈りとは、
無益に言葉を弄(ろう)することではなく、
何かもったいぶった呪文を繰り返すことでもない、
それは魂の働きそのものだ。
魂が
その存在を感じる神秘的な力と
親しく接触することだ。
（ ウィリアム・ジェームズ ）
1399.
しなければならなくてする生活、生きなければならなくて生きる人生なんか、どうして楽しいものであるだろう。
（ 池田晶子 ）
1400.
平和は自分の足もとから始まる。
世界の平和は各国内の平和から始まるのである。
指導権をめぐる内政的、精神的な争いから、場合によっては暴力を用いかねないような平和破壊のものの考え方を消し去らねばならない。
（ カール・ヤスパース ）

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