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4901.
私は毒蛇にかまれても、かまれたことのある人々以外にはその状態がどういうものであったか語る気にならない。
なぜなら、この人々だけがその苦痛の凄さを分かってくれ、同情してくれるだろうからね。
（ プラトン ）
4902.
ものの始めを探すことで、人間は蟹になる。
歴史家は後ろ向きにものを見る。
ついには後ろ向きに信ずるようになる。
（ ニーチェ ）
4903.
目的を忘れることは、愚かな人間にもっともありがちなことだ。
（ ニーチェ ）
4904.
女性は初めての恋愛では愛する人に恋するが、その後の恋愛では恋に恋する。
（ ラ・ロシュフコー ）
4905.
誕生と死、それは人の力ではどうしようもない出来事であり、この二つの間の期間をせいぜい楽しむにこしたことはない。
（ サンタヤーナ ）
4906.
私は人間ではない。
私はダイナマイトである。
・・・私は宗教的な人と接触した後では手を洗わずにはすませない。
（ ニーチェ ）
4907.
女は永くその最初の人を守っている。
ただし、第二の人ができない限りは。
（ ラ・ロシュフコー ）
4908.
嘘とは、私がつくったものではなく、階級に分かれた社会に生まれたものである。
だから、私は生まれながら嘘を相続している。
（ サルトル ）
4909.
例えば、この人が王であるのは、単に他の人々が彼に対して臣下として振舞うからでしかない。
ところが、逆に彼らは、彼が王だから自分たちは臣下だと思い込んでいるのである。
（ カール・マルクス ）
4910.
自分の力のうちにあって自由になるものと、自分の力のうちになくて自由にならぬものを、峻別せよ。
（ エピクテトス ）
4911.
日記は自分の内部に起こりつつある事を、はっきり当人に知らせてくれる。
（ サルトル ）
4912.
すべての無頼漢は盗人にあらざるも、すべての盗人は無頼漢なり。
（ アリストテレス ）
4913.
なるほどぼくは人生の主人ではなく、人生の織物のなかに織り込まれるべき一本の糸にすぎない。
それでよろしい。
ぼくは織ることはできないにしても、糸を切ることはできるのだ。
（ キルケゴール ）
4914.
我々の一つの眼は人生のよい部分を見、ほかの眼は悪い部分を見るのに役立っている。
前者の眼を閉じるという強い癖を持つ人は多くいるけれども、後者の眼を閉じる人はわずかしかいない。
（ ヴォルテール ）
4915.
エスプリ（＝エスプリ精神）の欠点は顔の欠点と同じで、年をとるほどひどくなる。
（ ラ・ロシュフコー ）
4916.
人は起こることによって心が乱されるのではなく、起こることをどのように考えるかによって心が乱れるのだ。
（ エピクテトス ）
4917.
自分達に真実と思われる事柄をすべて馬鹿にし、これを虚妄だとしてしまうことも愚かな自惚れである。
これは一般の人たちよりも、若干器量のある自信を持っている人々にありがちな悪弊である。
（ モンテーニュ ）
4918.
金は必要からのみ金を求める連中を回避する。
（ アラン ）
4919.
認識は信仰の報酬である。
信じるために認識するのではなく、認識するために信じよ。
（ アウグスティヌス ）
4920.
今日では世の中の動きがあまりに早すぎて、できないという言葉はそれを為す人によって中断される。
（ エマーソン ）
4921.
音楽は音の結晶である。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）
4922.
善の究極は悪であり、悪の究極は善である。
（ ラ・ロシュフコー ）
4923.
神より賦与されたる人生は短きも、楽しく送りし人生の記憶は永遠なり。
（ キケロ ）
4924.
異常なまでに高められた常識のことを、世間は知恵と呼んでいる。
（ コールリッジ ）
4925.
優秀さは訓練と習慣の賜物である。
私たちは美徳と優秀さを持っているから正しく行動するのではない。
むしろ正しく行動するから美徳と優秀さを持つ事ができるのである。
（ アリストテレス ）
4926.
人間は物を信じやすい。
信じる物を持たないではいられない。
信じるべき良い理由が無ければ悪い理由でも満足する。
（ バートランド・ラッセル ）
4927.
人々は青年時代、いや白髪頭になった後でも少年期を脱しない。
（ セネカ ）
4928.
指輪や宝石は贈り物ではない。
唯一の贈り物は、汝自身の一部を贈ることだ。
（ エマーソン ）
4929.
人は女を深いと思う──なぜか？
女の場合、底まで行けないからだ。
女は浅くさえもないのだ。
（ ニーチェ ）
4930.
人それぞれに自分のものが美しい。
（ キケロ ）

4931.
人は同じ流れに再び入ることはできない。
（ ヘラクレイトス ）
4932.
幸福と不幸とは、ともに心にあり。
（ デモクリトス ）
4933.
己を律するためには、次のように考えるといい。
お前は老人だ。
これ以上、理性を奴隷の境遇におくな。
身勝手な衝動に操られるままにしておくな。
また、現在与えられているものに不満を抱いたり、未来に不安を抱くことを許すな。
（ アウレリウス ）
4934.
最も優れた人々は、はかない物事を捨て去り、永遠の栄光を選ぶ。
しかし、多くの人々は、家畜のように腹一杯食べることを選ぶ。
（ ヘラクレイトス ）
4935.
人を動かすものは、情熱と魂だ。
自らを制し得ないものは自由たり得ず。
（ ピタゴラス ）
4936.
人間は慣習の束である。
（ デイヴィッド・ヒューム ）
4937.
女が不道徳に陥るのは、女にとって道徳というものが非人間的な本質の具体化となっているからである。
（ ボーヴォワール ）
4938.
現在から、未来は生まれ落ちる。
（ ヴォルテール ）
4939.
創意をもつには方法は一つしかない。
それは模倣することだ。
よく考えるには方法は一つしかない。
それは昔からの検討を経た思想を継承することだ。
（ アラン ）
4940.
真に善きものはすべて廉価であり、有害なものはすべて高価である。
（ ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ）

4941.
良心と名声は二つの事柄なり。
良心は汝自身に帰すべきものにして、名声は汝の隣人に帰すべきものなり。
（ アウグスティヌス ）
4942.
予の見るものは人間にして人類にあらず、馬にして馬類にあらず。
（ アンティステネス ）
4943.
人は持たぬもの、あるいは知らぬものを他の人に与えることも、他の人に教えることも出来ぬであろう。
（ プラトン ）
4944.
我なにかを知る。
（ モンテーニュ ）
4945.
忠告ほど気前よく人に与えるものはない。
ただし、裁判所だけは例外、無断では行われない。
（ ラ・ロシュフコー ）
4946.
おお死よ、向こう見ずな者どもへの教訓よ。
（ テゲアーのアリスタルコス ）
4947.
自由というのは、我々が欲しいと思うものを、かたっぱしから思う存分楽しむことによって得られるというものではなくして、むしろ欲望を抑制することによって得られるものである。
（ エピクテトス ）
4948.
一方の疑念は他方の欺瞞を正当化する。
（ ラ・ロシュフコー ）
4949.
貧困は我々の欲求を強めるが、また、それを満たすのを制限する。
富裕は我々の欲求を増やすが、また、それを満たす手助けもしてくれる。
（ ヴォーヴナルグ ）
4950.
信心は一種の羞恥心である。
それは羞恥心がわれわれの眼を伏せさせるように、すべての禁断のものの前でわれわれの思想を伏せさせる。
（ ジョセフ・ジュベール ）

4951.
称賛をいかに受け止めているかをみれば、いかなる人間の人格も判断できる。
（ セネカ ）
4952.
人の不幸はほとんど反省によってのみ生まれる。
（ ジョセフ・ジュベール ）
4953.
肉体より魂を癒すことのほうがはるかに必要なり。
なんとなれば、死は悪い人生よりよいからなり。
（ エピクテトス ）
4954.
自由であるとは、
自由であるべく呪われていることである。
（ サルトル ）
4955.
結婚とは、男女の経済的・性的結合という集団の利益に向かって追い越されることであり、彼ら個人の幸せを確保することが目的ではない。
（ ボーヴォワール ）
4956.
嘘つきは真実を語りても信じられず。
（ キケロ ）
4957.
純粋数学は恒久的で狂いのない真理と、また感覚を超えた理知の世界が存在することへの確信の、主たる源泉である。
（ バートランド・ラッセル ）
4958.
人間は、欲望を創造するものであっても、必要を創造するものでは決してない。
（ ガストン・バシュラール ）
4959.
神々と人間どもを通じ、最も偉大なるひとつなる神は、その姿、その心において人間とは似ても似つかぬものなり。
（ クセノパネス ）
4960.
国家に尽くす者には、
祖先は必要としない。
（ ヴォルテール ）

4961.
善なる行為も、習慣のおかげで善行でなくなってしまう。
（ カント ）
4962.
人間の本性には、動物と通い合える肉体と、神々と通い合える理性・英智とが混じり合っている。
（ エピクテトス ）
4963.
幾何学は、人間精神を真理に近づける。
（ プラトン ）
4964.
（自分の）意識の中身を昇華せず、または、その正体を確認しないで逃げ出すことは、人生の貧困を招きます。
（ J・クリシュナムルティ ）
4965.
何よりもまず、純粋な実践理性の国とその国の正義を求めて努力せよ。
そうすればなんじらの目的（永遠平和の幸福）はおのずから与えられよう。
（ カント ）
4966.
啓蒙とは、人間が自分の未成年状態から抜け出ることである。
（ カント ）
4967.
数学の諸概念によくよく注意を向けるなら、（数学の）記号は必ず大幅な簡略化のために役立つはずである。
（ ホワイトヘッド ）
4968.
だれしも、分別に欠けるだけ虚栄に毒されている。
（ ニーチェ ）
4969.
物質を支配せよ！
さもなければ物質はお前を支配する。
（ カール・ヒルティ ）
4970.
父親の叱責は快く飲む薬と同じだ。
効き目があるから苦さも忘れる。
（ デモフィロス ）

4971.
蒸気が百年前より少しでも強くなったわけではない。
しかしそれは今では、ずっと良く利用されている。
（ エマーソン ）
4972.
幸福論を抹殺した倫理は、一見いかに論理的であるにしても、その内実において虚無主義にほかならぬ。
（ 三木清 ）
4973.
哲学者は、あまりに遠くて光がほとんど届かない星に似ている。
（ フランシス･ベーコン ）
4974.
人は自分の認識を他人に伝えると、もはやその認識を前ほどには愛さなくなる。
（ ニーチェ ）
4975.
生成するすべてのものは、全体の生命の根底にある、あの永遠なるものを幸福にするために生成するのである。
この全体は、君のために生じているのではなく、君が全体のために生じているのだ。
（ プラトン ）
4976.
幾何学者にも天文学者にも科学者にもなりたいわけではない大衆はすべて、
基本科学のそれぞれの主要諸観念を絶えず同時的に求めている。
（ オーギュスト・コント ）
4977.
大胆は無知と卑劣の子であって、他の資格よりはるかに劣る。
（ フランシス･ベーコン ）
4978.
空想は魂の眠りである。
（ ジョセフ・ジュベール ）
4979.
人間達の幸福は、身体によってでも金銭によってでもなく、正しさと思慮深さによってである。
（ デモクリトス ）
4980.
習慣は人間生活の最大の道案内である。
（ デイヴィッド・ヒューム ）

4981.
我々が物を愛するというのは、自己をすてて他に一致するということである。
（ 西田幾多郎 ）
4982.
運命は性格なり
（ アリストテレス ）
4983.
乞食──乞食は一掃すべきである。
けだし何か恵むのもしゃくにさわるし、何もやらないのも、しゃくにさわるから。
（ ニーチェ ）
4984.
害をなすのは、心を素通りする虚偽ではなく、心の中に沈んで居座る虚偽である。
（ フランシス･ベーコン ）
4985.
法は国家の市民が互いに裁判を行うひとつの公約なり。
（ アリストテレス ）
4986.
世にある罪悪のうち、直接には飲酒によって引き起こされないものはほとんどひとつもない。
（ コールリッジ ）
4987.
罪は消極的なものではなく、積極的なものである。
（ キルケゴール ）
4988.
時代の精神を持たぬ者は、
その時代のあらゆる不幸を担(にな)う。
（ ヴォルテール ）
4989.
見聞の広い者は多くのことを知っている。
（ ラ・フォンテーヌ ）
4990.
害徳の名誉は、これから手に入れなければならない名誉の担保である。
（ ラ・ロシュフコー ）

4991.
天才は生得の心の素質であり、これによって自然は芸術に規則を与える。
（ カント ）
4992.
友情は、愛されるよりは愛することにある。
（ アリストテレス ）
4993.
夢は書物である。
（ ウンベルト・エーコ ）
4994.
善とは一言で言えば人格の実現である。
（ 西田幾多郎 ）
4995.
あなたがたは高められたいと願うとき、上方を仰ぎみる。
だがわたしはもう高みにいるから、下方を見下ろす。
あなたがたの誰が、高められて、しかも同時に哄笑(こうしょう)することができるだろうか？
最高の山頂に立つ者は、すべての悲劇と悲劇的厳粛を笑うのである。
（ ニーチェ ）
4996.
人が財産を使うに際しては、慎重さとためらいとがある。
それは善行ではないし、手腕も能力も必要とはしない。
（ カント ）
4997.
過ぎ去った過去の奴隷にならずに、浄化の海に飛び込んで深く潜り込み、どこまでも泳いでゆけ。
そして、自らを尊び、新しいパワーを身につけ、人生を新たなる高き視野から見直し、それがなぜ、そのようであったかを知って、戻ってくるがよい。
（ エマーソン ）
4998.
追憶は後方へ向かって反復されるが、本当の反復は前方に向かって反復される。
（ キルケゴール ）
4999.
神は許されても、牛は許されない。
（ アクィナス ）
5000.
一羽の燕が、また或(あ)る一朝夕が春をもちきたすのではなく、
それと同じように、至福なひと・幸福なひとをつくるものは一朝夕や短時日ではない。
（ アリストテレス ）

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