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日本の文豪の名言
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101.
「……したい」などという心はみな捨てる。
その代わり、「……すべきだ」ということを自分の基本原理にする。
そうだ、ほんとうにそうすべきだ。
（ 三島由紀夫 ）
102.
読書、なかんずく小説を読む喜びは、もうひとつの人生を経験することができる、という点にある。
（ 山本周五郎 ）
103.
旅じゃ有りませんか、誰だって人間の生涯は。
（ 島崎藤村 ）
104.
（愛する人を亡くした）
哀しみで自分をすり減らしちゃいけない。
死んだ人は死んだ人。
人生は生きている者のためにあるのだから。
（ 武者小路実篤 ）
105.
私は思う。
今が一番大事な時だ。
もう一歩！
（ 武者小路実篤 ）
106.
人間というやつは、いま死ぬという土壇場にならないと、気のつかないことがいろいろある。
（ 山本周五郎 ）
107.
「お前はまだ人生経験が足りない」と言いかえす人があるだろうが、私もすぐ、「お前さんは自己分析が足りない」と言いかえしてやります。
（ 三島由紀夫 ）
108.
三千人と恋愛をした人が、一人と恋愛をした人に比べて、より多くについて知っているとはいえないのが、人生の面白味です。
（ 三島由紀夫 ）
109.
自分でも何かのお役に立つのだ。
このことは喜びである。
この喜びは自分の一生が無意味でないことを示している。
このことを幸福に感じるのである。
（ 武者小路実篤 ）
110.
いいと思った事は、どんな小さな事でもするがいい。
（ 武者小路実篤 ）
111.
金のあるものは
金がある為に不正なことをし、
金のないものは
金がない為に不正なことをする。
（ 武者小路実篤 ）
112.
音楽の演奏者や劇の俳優達は技術家である。
彼らは芸術家でない。
なぜといって彼らは真の「創作」をもっていないじゃないか。
（ 萩原朔太郎 ）
113.
人間は調子のいいときは、
自分のことしか考えないものだ。
自分に不運がまわってきて、
人にも世間にも捨てられ、
その日その日の苦労をするようになると、はじめて他人のことも考え、
見るもの聞くものが身にしみるようになる。
（ 山本周五郎 ）
114.
自分の年とってゆくのを忘れさせてくれるのは子供しかないってことは、あらゆる生物の楽しい悲劇ですよ。
（ 川端康成 ）
115.
自己を責めることを知っているものは善人で、他人ばかりを責めるものが悪人だ。
（ 武者小路実篤 ）
116.
まあいい
俺の一生を何かの役に立たせて見せる
ころぶ時があっても
（ 武者小路実篤 ）
117.
生き抜く力こそ、生命の生きたるしるしである。
進歩して止まぬものを生命は持っている。
そこに生命の神秘はある。
（ 武者小路実篤 ）
118.
人間はね、自分が困らない程度内で、なるべく人に親切がしてみたいものだ。
（ 夏目漱石 ）
119.
いい宝石は泥土に投げ捨て、火の中へ燻（く）べても固有の輝きを失わない。
（ 谷崎潤一郎 ）
120.
あらゆる文章は形容詞から古くなっていく。
（ 三島由紀夫 ）
121.
もし途中で霧か靄(もや)のために懊悩(おうのう)していられる方があるならば、どんな犠牲を払っても、ああここだと掘り当てる所まで行ったら宜(よろ)しかろうと思うのです。
（ 夏目漱石 ）
122.
新しき友を探して廻る者は遂に真の友を得る時なけん。
（ 国木田独歩 ）
123.
芸術は自己の表現に始まって自己の表現に終わるものである。
（ 夏目漱石 ）
124.
幸福をつかむのを恐れるな。
（ 武者小路実篤 ）
125.
鈍感な人たちは、
血が流れなければ狼狽しない。
が、血の流れたときは、
悲劇は終わってしまったあとなのである。
（ 三島由紀夫 ）
126.
自分の愛情は疑っても、嫉妬は疑わないわ。
（ 川端康成 ）
127.
（島崎藤村）「田山君、死んで行く気持ちはどうだね？」
（田山花袋）「誰も知らないところに行くのだから、なかなか単純な気持ちのものじゃないよ」
（ 田山花袋 ）
128.
寂しい道を歩きつづけて来たものでなければ、
どうしてそれほど餓(う)え渇いたように
生の歓びを迎えるということがあろう。
（ 島崎藤村 ）
129.
青春の、暴力を伴わない礼儀正しさはいやらしい。
それは礼儀を伴わない暴力よりももっと悪い。
（ 三島由紀夫 ）
130.
よしよし、眠れるうちに眠っておけ。
明日はまた踏んだり蹴ったりされ、くやし泣きをしなくちゃあならないんだ。
（ 山本周五郎 ）

131.
一生涯めくら滅法(めっぽう)に走り続けて、行きつくゴールというものがなく、どこかしらでバッタリ倒れて、それがようやく終わりである。
（ 坂口安吾 ）
132.
人間は生よりもかえって死について知っているような気がするから、生きていられるのである。
（ 川端康成 ）
133.
人間は、一緒に旅行をすると、その旅の道連れの本性がよくわかる。
（ 井伏鱒二 ）
134.
自信ある者は決して受動的ならず。
信仰ある者は決して受動的ならず。
天職を知り、天命を知る者は決して受動的ならず。
（ 国木田独歩 ）
135.
この世でもっとも深い愛を、感謝するにも及ばないほど当然だと、子供に思わせるためにのみ、母というものは子に必要である。
（ 川端康成 ）
136.
忘れるにまかせるということが、結局最も美しく思い出すということなんだ。
（ 川端康成 ）
137.
生活の堕落は、
精神の自由を殺す。
（ 夏目漱石 ）
138.
この世で最も怖ろしい孤独は、道徳的孤独である。
（ 三島由紀夫 ）
139.
公衆は醜聞を愛するものである。
（ 芥川龍之介 ）
140.
心のうちで有難いと恩に着るのは、銭金で買える返礼じゃない。
無位無官でも一人前の独立した人間だ。
独立した人間が頭を下げるのは、百万両より尊(たっと)い御礼と思わなければならない。
（ 夏目漱石 ）

141.
他人より自分を非難すべきである。
（ 夏目漱石 ）
142.
美しい身なりをして、
美しい顔で町を歩くことは、
一種の都市美化運動だ。
（ 三島由紀夫 ）
143.
死んでも、ひとのおもちゃになるな！
（ 泉鏡花 ）
144.
いささかの誤解も生まないような芸術は、はじめから二流品である。
（ 三島由紀夫 ）
145.
力を持たない知性なんて、屁の役にも立たない。
（ 三島由紀夫 ）
146.
言葉に羽が生えると詩になる。
（ 武者小路実篤 ）
147.
信念のないロマンチストは皆ファンティジストに過ぎず、信念のないリアリストは皆センチメンタリストに過ぎぬ。
（ 川端康成 ）
148.
ゆるすということはむずかしいが、もしゆるすとなったら限度はない、
──ここまではゆるすが、ここから先はゆるせないということがあれば、それは初めからゆるしてはいないのだ。
（ 山本周五郎 ）
149.
何が辛(つら)いと言ったって、
用が無くて生きているほど
世の中に辛いことは無いね。
（ 島崎藤村 ）
150.
別れる男に、花の名を一つは教えておきなさい。
花は毎年必ず咲きます。
（ 川端康成 ）

151.
どんな生活でも新しい生活には意味があり、希望がある。
（ 田山花袋 ）
152.
崇高なものが現代では無力で、滑稽なものにだけ野蛮な力がある。
（ 三島由紀夫 ）
153.
どんな花かて、
見る時と場所とで、
胸にしみることがあるもんや。
（ 川端康成 ）
154.
神は人間に孤独を与えた。
しかも同時に人間に孤独ではいられない性質をも与えた。
（ 佐藤春夫 ）
155.
画竜点睛(がりょうてんせい)といってね、結婚も確かに点睛の一つだよ。
夫を持ったり、子供を持ったりする度(たび)に、人間の心の眼は開けてゆくものだよ。
（ 川端康成 ）
156.
何も贅沢しなければ、幸福になれないと言うことはない。
（ 武者小路実篤 ）
157.
僕は生きている方(ほう)に味方するね。
きっと人生だって、生きている方に味方するよ。
（ 川端康成 ）
158.
他を嘲（あざけ）るものは同時にまた他に嘲られることを恐れるものである。
（ 芥川龍之介 ）
159.
全ての場合を通じて、恋愛は忍耐である。
未だかつて、性急者（せっかち）の成功した恋を見たことがない。
（ 萩原朔太郎 ）
160.
一輪の花美しくあらば、われもまた生きてあらん。
（ 川端康成 ）

161.
弱いのは決して恥ではない。
その弱さに徹しえないのが恥だ。
（ 島崎藤村 ）
162.
人生はむつかしく解釈するから分からなくなる。
（ 武者小路実篤 ）
163.
金は食って行けさえすればいい程度に取り、喜びを自分の仕事の中に求めるようにすべきだ。
（ 志賀直哉 ）
164.
自己を捨てて神に走るものは神の奴隷である。
（ 夏目漱石 ）
165.
人間は、時として、充たされるか充たされないか、わからない欲望のために、一生を捧げてしまう。
その愚をわらう者は、畢竟（ひっきょう）、人生に対する路傍の人に過ぎない。
（ 芥川龍之介 ）
166.
実行せざる思い付きは空想と称し、また妄想と称す。
（ 国木田独歩 ）
167.
仕事を持っている女は（男もそうだが）、その仕事をしている時が一番美しい。
（ 織田作之助 ）
168.
古き道徳を破壊するは、新しき道徳を建立(こんりゅう)する時にのみ許されるものなり。
（ 夏目漱石 ）
169.
富と功名！
これ実に誘惑なり。
吾(われ)は日々この誘惑に出あう。
（ 国木田独歩 ）
170.
人間はもっと間が抜けた方がいいね。
（ 佐藤春夫 ）

171.
女の品行というものは、
男が思っている以上に乱れているが、
同時にまた、
男が思っている以上に清潔だ。
（ 織田作之助 ）
172.
大地を一歩一歩踏みつけて、手を振って、いい気分で、進まねばならぬ。
急がずに、休まずに。
（ 志賀直哉 ）
173.
青春の特権といえば、
一言を以(もっ)てすれば、
無知の特権であろう。
（ 三島由紀夫 ）
174.
結婚に顔なぞどうでもいいと言う人がいる。
がしかし、美しい人の魅力は否定できない。
（ 武者小路実篤 ）
175.
一輪の花は百輪の花よりも花やかさを思わせるものです。
（ 川端康成 ）
176.
愛をもとめる心は、悲しい長いつかれの後にきたる。
それはなつかしい、おおきな海のような感情である。
（ 萩原朔太郎 ）
177.
死滅しない物とは何か。
自然であり、美である。
（ 武者小路実篤 ）
178.
ひとの生命を愛せない者に、
自分の生命を愛せるわけはない。
（ 吉川英治 ）
179.
只世にをかしくて、あやしく、のどかに、やはらかに、悲しく、おもしろきものは恋とこそ言はめ。
（ 樋口一葉 ）
180.
真面目とは実行するということだ。
（ 夏目漱石 ）

181.
二人の結婚は美しかった。
なぜなら彼女は離婚する力を持っていたから。
二人の離婚もまた美しかった。
なぜなら彼女は友達となれる心を持っていたから。
（ 川端康成 ）
182.
人は死ぬ瞬間までも、もしかしたら助かるかもしれないと空想し得る力を与えられている。
（ 武者小路実篤 ）
183.
たいていの男は意気地なしね、いざとなると。
（ 夏目漱石 ）
184.
なんとなく好きで、その時は好きだとも言わなかった人のほうが、いつまでもなつかしいのね。
忘れないのね。
別れたあとってそうらしいわ。
（ 川端康成 ）
185.
傷つきやすい人間ほど、複雑な鎧帷子(よろいかたびら)を身につけるものだ。
そして往々この鎧帷子が、自分の肌を傷つけてしまう。
（ 三島由紀夫 ）
186.
明日は、明日はと言って見たところで、そんな明日はいつまで待っても来やしない。
今日はまた、またたく間(ま)に通り過ぎる。
過去こそ真(まこと)だ。
（ 島崎藤村 ）
187.
武将の大事な資格のひとつは、果断に富むことである。
その果断は、するどい直感力があってこそ生まれる。
（ 吉川英治 ）
（ 『三国志』 ）
188.
程よい怠けは生活に風味を添える。
（ 梶井基次郎 ）
189.
騙(だま)されないで人を愛そう、愛されようなんて思うのは、ずいぶん虫のいい話だ。
（ 川端康成 ）
190.
人の世に三智(さんち)がある。
学んで得る智、人と交わって得る智、みずからの体験によって得る智がそれである。
（ 島崎藤村 ）

191.
人生を幸福にするためには、日常の瑣事(さじ)を愛さなければならぬ。
（ 芥川龍之介 ）
192.
今の人は、幸福と快楽の区別を知らない。
快楽を得ることを幸福だと思っている。
（ 武者小路実篤 ）
193.
笑はれるのを恐れるよりは、
心にないことを云(い)ふのを
恐れなければいけない。
（ 武者小路実篤 ）
194.
人間よりは金のほうがはるかに頼りになりますよ。
頼りにならんのは人の心です。
（ 尾崎紅葉 ）
195.
子供に対する母親の愛はもっとも利己心のない愛である。
が、利己心のない愛は必ずしも子供の養育に最も適したものではない。
（ 芥川龍之介 ）
196.
阿呆(あほう)はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている。
（ 芥川龍之介 ）
197.
幸福人とは、過去の自分の生涯から満足だけを記憶している人々であり、不幸人とは、その反対を記憶している人々である。
（ 萩原朔太郎 ）
198.
孤独は、人のふるさとだ。
（ 坂口安吾 ）
199.
この世のもっとも純粋な喜びは、他人の喜びをみることだ。
（ 三島由紀夫 ）
200.
幸不幸は現象であって不動のものではない。
（ 山本周五郎 ）

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