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口の名言
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｜101－200｜
1.
口伝は師匠。
稽古は花鳥風月。
これが職人の心得です。
（ 永六輔 ）
（ Ei Rokusuke ）
2.
耳は二つ、口は一つ。
（ ユダヤの名言・格言・ことわざ ）
（ Judea ）
3.
生きる力というのは
ひょんなことからわいてくる
誰か僕の未来に
わずかな期待をもってはくれないか
それを口にだしてはくれないか
（ 銀色夏生 ）
（ Giniro Natsuwo ）
4.
ふだんの表情がもともと乏しく、
第一印象がよくない人は、
口角を上げて軽く微笑むようにします。
これをするだけで、第一印象は格段によくなります。
（ 北山節子 ）
（ Kitayama Setsuko ）
5.
皿から口までの間で、
スープがこぼれる。
（ スペインのことわざ・格言 ）
（ Spain saying ）
6.
交渉で成功するには、
口を動かすことより耳を働かせることのほうが、
はるかに重要である。
（ フランソワ・ド・カリエール ）
（ Callieres ）
7.
運のいい男をナイル川に放り込めば、
口に魚をくわえて浮いてくる。
（ アラブのことわざ・格言 ）
（ エジプトのことわざ・格言 ）
（ Arab saying ）
（ Egypt saying ）
8.
耳は２つあるが口は１つしかない。
これで人間を創った神の意図はわかるだろう。
人の話はよく聞け、
舌鋒鋭く迫るのが常に交渉の成功者になるとは限らない、
という訳だよ。
（ ロン・シャピロ［ロナルド・シャピロ］ ）
（ Ron Shapiro ）
9.
お前の口からついて出る言葉が、
お前を生かすのだ。
お前の口からついて出る言葉が、
お前を殺すのだ。
（ ボブ・マーリー ）
（ Bob Marley ）
10.
口の虎は身を破り、
舌の剣は命を絶つ。
（ 『十訓抄』 ）
（ Jikkinshou ）
11.
閉じた口にハエは入らない。
（ スペインのことわざ・格言 ）
（ Spain saying ）
12.
沈黙は
会話のなかの一つの偉大な技術である。
自分の口を閉じるときを知る者は
馬鹿ではない。
（ ウィリアム・ハズリット ）
（ William Hazlitt ）
13.
羮(あつもの)に懲(こ)りて鱠(なます)を吹く。
（ 『楚辞』 ）
（ Soji ）
14.
（指導者は）口では「ああせい、こうせい」と命令しても、
心の奥底では、
「頼みます」「お願いします」
さらには「祈ります」
といった気持ちを持つことが大事だと思う。
（ 松下幸之助 ）
（ Matsushita Kounosuke ）
15.
閉じた口には
蠅(はえ)は飛び込まない。
（ フィリピンのことわざ・格言 ）
（ Philippines saying ）
16.
口は是(こ)れ禍の門、
舌は是れ身を斬るの刀なり。
（ 馮道 ）
（ Fu Dou ）
17.
口に蜜を持つ蜂は、
尻に針を持っている。
（ リリイ ）
18.
蜜蜂は口に蜜を持っているが、
尻には針を持っている。
（ 作者不詳 ）
19.
口に蜜を造る者は、
心かならず針あり。
（ 新井白蛾 ）
20.
口に蜜あり、腹に剣あり。
（ 『資治通鑑』 ）
（ 『新唐書』 ）
（ Shijitsugan ）
（ Shintoujo ）
21.
酒は口から
恋は目から
（ ウィリアム・バトラー・イェイツ ）
（ William Butler Yeats ）
22.
（幸福感がなく、ユーモアを言う気分にならないときでも）微笑みなさい。
口の周囲の筋肉を使うことで、
脳内の好ましい酵素が増えます。
（ サラ・バン・ブラナック ）
（ Sarah Ban Breathnach ）
23.
よしあしハ　目口鼻から　出るものか
（ 仙厓和尚〔仙厓義梵〕 ）
（ Sengai Gibon ）
24.
雲雀(ひばり)の鳴くのは口で鳴くのではない、
魂全体が鳴くのだ。
魂の活動が声にあらわれたもののうちで、
あれ程元気のあるものはない。
（ 夏目漱石 ）
（ Natsume Souseki ）
25.
陸は口先で、
海は手で支配される。
（ デンマークのことわざ・格言 ）
（ Denmark saying ）
26.
ぬけぬけと　「鬼は外」とは　その口で
（ 仏教の法語 ）
27.
私が交渉するときには、
両目、両耳、鼻、口など
（身体の）すべてを動員してやる。
つまり全身全霊を傾けるのだ。
（ アハマド・クレイ ）
（ Ahmed Qurei ）
28.
口を閉じて目を開け。
（ 一般のことわざ・格言 ）
（ Ippan saying ）
29.
口あけて己が言葉を待つ夜長
（ 藤井あかり ）
（ Fujii Akari ）
30.
財布に一針、口に二針。
（ スペインのことわざ・格言 ）
（ Spain saying ）

31.
財布に金のない者は、
口に蜜を持たねばならぬ。
（ アントワーヌ・ド・モンリュック ）
（ Antoine de Montluc ）
32.
人間は言葉を信じなければ生きてゆけない。
言葉に対する不信を口にする人間も、
その不信を述べる言葉は信ぜざるを得ないし、
言葉なしでは
いかなる思想も感想も形をなさないのは分りきったことである。
（ 谷川俊太郎 ）
（ Tanikawa Shuntarou ）
33.
贈り物の馬の口の中を見るな。
（ ラテンのことわざ・格言 ）
（ Latin saying ）
34.
女の口は悪口の巣だ。
（ モンゴルのことわざ・格言 ）
（ Mongol saying ）
35.
閉じた口には
蝉(せみ)は飛び込まない。
（ フィリピンのことわざ・格言 ）
（ Philippines saying ）
36.
目で説き伏せられなければ、
口で説き伏せられるわけがない。
（ グリルパルツァー ）
（ Grillparzer ）
37.
人間は耳を閉じることはできないが、
口を閉じることはできる。
（ 西洋のことわざ・格言 ）
（ Seiyou saying ）
38.
矢が弓の弦から離れるや否や、
その矢は射手のものではない。
言葉は唇から離れるや否や、
ましてや、それが何枚にもに印刷された後は、
もはや話し手の自由にはならない。
（ ハインリッヒ・ハイネ ）
（ Heinrich Heine ）
39.
禍は口より出でて身を破る、
福(さいわい)は心より出でて我をかざる。
（ 日蓮 ）
（ Nichiren ）
40.
愚者の心は口にあるが、
賢者の口は心にある。
（ ベンジャミン・フランクリン ）
（ Benjamin Franklin ）

41.
目は木漏れ陽を楽しむことも出来るが、
見せかけにとらわれることもある。
耳は小鳥の囀(さえず)りを喜ぶ力もあるが、
噂に惑わされることもある。
口は歌を口ずさむことも出来るが、
心にもない願いを口走ることもある。
間違わずに生きてゆくのは、
なかなか難しいものだな。
（ 津田雅美 ）
（ Tsuda Masami ）
42.
所謂(いわゆる)「孤高」の人は、
やたらと口をゆがめて「群」をののしる。
なぜ、どうしてののしるのかわけがわからぬ。
ただ「群」をののしり、己れの所謂「孤高」を誇るのが、
外国にも、日本にも昔はみな偉い人たちが「孤高」であったという伝説に便乗して、
以(もっ)て吾が身の侘(わ)びしさをごまかしている様子のようにも思われる。
（ 太宰治 ）
（ Dazai Osamu ）
43.
「徒党」というものは、はたから見ると、
所謂(いわゆる)「友情」によってつながり、
十把(ぱ)一からげ、と言っては悪いが、
応援団の拍手のごとく、まことに小気味よく歩調だか口調だかそろっているようだが、
じつは、最も憎悪しているものは、
その同じ「徒党」の中に居る人間なのである。
（ 太宰治 ）
（ Dazai Osamu ）
44.
口中(くちなか)へ涙こつんと冷(ひや)やかに
（ 秋元不死男 ）
（ Akimoto Fujio ）
45.
身体より　口が悪いと　医者が言う
（ 橋口好子 ）
46.
【ブスの25カ条】　14．いつも口がへの字の形をしている
（ 「ブスの25カ条」 ）
47.
まことの貴族には、無邪気なつくろわぬ気品があるものだ。
口をひきしめて襟元をかき合せてすましているのは、あれは、貴族の下男によくある型だ。
（ 太宰治 ）
（ Dazai Osamu ）
48.
古びた扉はよく閉まらない。
老人には打ち明け話をするな。
（ イギリスのことわざ・格言 ）
（ UK saying ）
49.
俳句は「たった十七音に口を緘(と)じられた欲求不満」である。
（ 馬場駿吉 ）
（ Baba Shunkichi ）
50.
子雀のへの字の口や飛去れり
（ 川崎展宏 ）
（ Kawasaki Tenkou ）

51.
自分のふさぎきった心を口笛で吹き飛ばして、他人までふさぎの巻き添えにしないように気を配る者が、もっといてもよさそうなものだ。
（ デール・カーネギー ）
（ Dale Carnegie ）
52.
口にはノオと言っていても、
彼女の身体がイエスのＳの字になっていることに
注意せよ。
（ 竹久夢二 ）
（ Takehisa Yumeji ）
53.
口を開き
すべての疑いを取り除いてやるよりは、
口を閉じて
愚か者と思われた方がましだ。
（ マーク・トウェイン ）
（ Mark Twain ）
54.
へつらう口は非難する口であり、
愛撫(あいぶ)する手はしばしば殺す手である。
（ マダガスカルのことわざ・格言 ）
（ Madagascar saying ）
55.
口あけて顔のなくなる燕(つばめ)の子
（ 大串若竹 ）
（ Ookushi Wakatake ）
56.
目刺されて目刺の口の大きさよ
（ 佐藤文香 ）
（ Satou Ayaka ）
57.
恋したや苺(いちご)一粒口に入れ
（ 鈴木真砂女 ）
（ Suzuki Masajo ）
58.
風光る馬上の少女口緊(し)めて
（ 長嶺千晶 ）
（ Nagamine Chiaki ）
59.
口あれば口の辺(へ)深し秋の暮
（ 永田耕衣 ）
（ Nagata Koui ）
60.
形だけのおくやみや、
口だけのはげましは、
（天災の）被害を受けた直後の人々にジャマなだけである。
（ 泉谷しげる ）
（ Izumiya Shigeru ）

61.
口在れば口辺(くちべ)に荒し秋の雨
（ 永田耕衣 ）
（ Nagata Koui ）
62.
しゃべってから口に手を当てても遅い。
（ フランスのことわざ・格言 ）
（ France saying ）
63.
口とスプーンの間に、
大きな邪魔者が割り込んでくる。
（ フランスのことわざ・格言 ）
（ France saying ）
64.
行々子(ぎょうぎょうし)口から先に生まれたか
（ 小林一茶 ）
（ Kobayashi Issa ）
65.
死人に口無し。
（ ジョン・ドライデン ）
（ John Dryden ）
66.
われわれが「やりきれない」と思う他人の欠点は、
たいていは相手が生きているということから起る。
やりきれない口臭の持主も、
死んでしまえば一向気にならない。
（ 三島由紀夫 ）
（ Mishima Yukio ）
67.
「自立」はあくまで「相互依存」という人生の取り消しえない条件下で、
ある限定された文脈で、
はじめて口にできることであり、すべきことである。
それを知らないひとが
「自立」という、もうひとつの流行語をかんたんに口にする。
（ 鷲田清一 ）
（ Washida Kiyokazu ）
68.
しゃべりたくないときには黙っている、
しゃべりたくなったら口をひらくのが
いちばんラクだと思うのに、
なぜかいつもしゃべらないといけないような空気みたいなものがある。
（ 鷲田清一 ）
（ Washida Kiyokazu ）
69.
満面にこぼれるような笑みをたたえ、
肩をそびやかし、
大きく深呼吸しながら
歌の一節でも口ずさむことだ。
歌でなくて口笛でもよい。
口笛がだめなら鼻歌でもよい。
（ デール・カーネギー ）
（ Dale Carnegie ）
70.
逃げた馬は捕まえられるが、
口から出た言葉は捕まえられない。
（ モンゴルのことわざ・格言 ）
（ Mongol saying ）

71.
なくときは
くちあいて
はんかちもって
なきなさい
こどもながらによういがいいと
ほめるおじさん
いるかもしれない
ぼくはべつだん
ほめないけどね
（ 辻征夫 ）
（ Tsuji Yukio ）
72.
世人(せじん)口を開けば内治(ないち)外交を云(い)ふ、
外交の事固(もと)より重し、
然(しか)れども
内治の紊乱(びんらん)恰(あたか)も無政府より甚だしくして、
妄(みだ)りに外交を云ふ者あらば、
これ自ら斃(たお)るゝの外(ほか)なきのみ。
（ 田中正造 ）
（ Tanaka Shouzou ）
73.
聞き方で大切なのは、
相手が一言いふたびに口をはさむずに、
まとめてものを言はせ、
必ずしも相づちを打たなくていいから、
遠慮しないで語れと
表情その他でおだやかに励ますことである。
（ 丸谷才一 ）
（ Maruya Saiichi ）
74.
ひとりで考えていて
どうにも手がかりのつかめなかったことが、
放談気味に話しているときに
口をついて出てきて、
自分でもびっくりするということも
すくなくない。
その場の空気が引き出してくれるのだ。
（ 外山滋比古 ）
（ Toyama Sigehiko ）
75.
自分のことは自分が一番よく知っている。
などは、単に口先のことにすぎない。
おおかたの人間にとって、
「おのれを知る」のは至難のことである。
（ 宮城谷昌光 ）
（ Miyagitani Masamitsu ）
76.
男性が絶対権力を持って
世の中を支配していた時代、
女は書くことはおろか
寡黙を美徳とされて口を奪われたために、
われわれがいま知る日本の歴史は
男性のみが記した偏頗(へんぱ)なものとなってしまったうらみがある。
（ 宮尾登美子 ）
（ Miyao Tomiko ）
77.
ことばはものごとを縮小させてしまい、
頭の中で考えているときには
無限に思えることでも、
いざ口に出してしまうと、
実物大の広がりしかなくなってしまう。
だが、本当はそれ以上のものだ。
（ スティーヴン・キング ）
（ Stephen King ）
78.
口に出して言うか言わないかの違いで、
たいがいの作家が、
自分は天才だと思ってますよ。
（ 都筑道夫 ）
（ Tsuzuki Michio ）
79.
（聞き手が口を開くときの話し方として大切なことは）
部分的に問題があつても
それへの反対（＝反論）は軽く触れるだけにし、
大局で判断して、
大筋のところで賛成なら賛成、
反対なら反対するのである。
（ 丸谷才一 ）
（ Maruya Saiichi ）
80.
外からの影響だけで、
いろんなものを選ばされていくと
「あのとき、人があんなこと言ったから、
　わたしこうしちゃった、損しちゃった、
　こうしなければいいとわたしは思ったのに」
なんて、後悔と、愚痴になるでしょう。
（ 團伊玖磨 ）
（ Dan Ikuma ）

81.
君が口を開く前に、
もし君が嫌なやつなら、
君が何を言おうと
私の否定が待ち受けている、
──というのも
私が否定するのは「君」だから。
（ ポール・ヴァレリー ）
（ Paul Valery ）
82.
風雅もよしや是(これ)までにして、
口をとじむとすれば、
風情(ふぜい)胸中をさそひて、
物のちらめくや、
風雅の魔心(ましん)なるべし。
（ 松尾芭蕉 ）
（ Matsuo Bashou ）
83.
「その世代がわるい」ということはありえない。
世代を糾弾する口裁判ほど、
愚劣なひまつぶしはないと思っている。
（ 司馬遼太郎 ）
（ Shiba Ryoutarou ）
84.
戦争はいくら強調してもしたりないほど酸鼻なものである。
しかし、酸鼻な局面をほんとうに知るのは死者だけである。
「死人に口なし」という単純な事実ほど戦争を可能にしているものはない。
（ 中井久夫 ）
（ Nakai Hisao ）
85.
空空(くうくう)たれば漠漠(ばくばく)たれば口あけている
（ 折笠美秋 ）
（ Orisaka Bishuu ）
86.
ひとは、
口に出して語ることによってよりも、
口に出さずにおくことによって、
いっそうそのひと自体である。
ぼくは多くのことを
口には出さずにおくだろう。
（ アルベール・カミュ ）
（ Albert Camus ）
87.
善人は、ふみ台にすぎない。
口先で適当に同情しておき、
腹のなかでは笑って
利用してやればいいんだ。
この風潮は、ますますひどくなる
（ 星新一 ）
（ Hoshi Shinichi ）
88.
夫婦といっても、
しょせんは他人の寄り合い、
何年ひとつ屋根の下にいても、
口に出していわなければわからないことも、
たくさんあります。
長年の夫婦だから、とつい惰性に流されて
会話が少なくなるのは危険です。
（ 高峰秀子 ）
（ Takamine Hideko ）
89.
だれにだって他人の個人的な問題に口をはさむ権利などなく、
あたしたちはこの世の中について勘違いしていて、
現にあたしが忌まわしい警官で、
じぶんにはなんの関わりもない事柄に首を突っこんでいたのかもしれない。
（ ミラン・クンデラ ）
（ Milan Kundera ）
90.
ぼくは一度、一粒の飴は口の中でどのぐらい保(も)つのか時間を測ってみたことがある。
飴の大きさ、硬さにもよるが、実に平均20分。
一種類の食べ物を口に入れてから20分、口の中で独占的地位を保つこと20分、そういう食べ物ってほかにあるでしょうか。
考えれば考えるほど飴って特異な食べ物だということがわかる。
（ 東海林さだお ）
（ Shouji Sadao ）

91.
現代のあるよその国の有名な大使は、
議論の最中に腹を立てやすい人で、
相手が反駁(はんばく)して彼を怒らせると、
自説を根拠づけようとして、
しばしば大切な秘密をしゃべってしまったが、
この大使のような過ちを犯さないように気をつけることである。
（ フランソワ・ド・カリエール ）
（ Callieres ）
92.
「もし口をつつしまねば果ては禍(わざわい)を招く」、
つまり、蔵や納戸(なんど)の戸締りを忘れるからではなく、
口の戸締りを忘れるから禍が訪れるのだ。
（ プルタルコス［プルターク］ ）
（ Plutarch ）
93.
人間が国をしょってあがいているあいだ、
平和などくるはずはなく、
口先とはうらはらで、
人間は、平和に耐えきれない動物なのではないか、
とさえおもわれてくる。
（ 金子光晴 ）
（ Kaneko Mitsuharu ）
94.
他の人間とは違ったことをいうこと自体が
何か一つの目標になっていると、
却(かえ)って他のものと同調し易くて、
口が煩(うるさ)いのが集れば
合唱することになる場合が多い。
（ 吉田健一 ）
（ Yoshida Kenichi ）
95.
「（自分の）怒り」を回避して
「（相手の）説明」に向かわせるために
重要なのは、
まず「あきれる」ということです。
十分にあきれて下さい。
そうしないと
「あきれる」が「怒る」に直行してしまいます。
だから、ポカンと口を開けるように、
十分あきれるのです。
（ 橋本治 ）
（ Hashimoto Osamu ）
96.
飴を口中にしたままいろんなことをしようと試みる。
読書です。
読書は始めから終わりまで熱中しっぱなしということはない。
ときどきダレる。
そういうとき、それを待っていたかのように口の中で飴玉が転がる。
（ 東海林さだお ）
（ Shouji Sadao ）
97.
「一人で外食するということは
　私には楽しいことではないのかもしれない。
　おいしいものを食べたら
　「おいしいね」と口に出したいのだ。
（ 山本文緒 ）
（ Yamamoto Fumio ）
98.
君たちは、独立自尊をよく口にする。
しかし人は果たして
自分ひとりで、よく独立を保てるだろうか？
沼に沈まんとする人間が、
自分の髪をひっぱって、
沈むことを止め得るであろうか？
（ 山田太一 ）
（ Yamada Taichi ）
99.
表情を口に集めてサングラス
（ 稲畑汀子 ）
（ Inahata Teiko ）
100.
わたしがなにかを口に出して言うと、
それはたちどころにまた最後的に、
重要性を失ってしまう。
わたしがそれを文字に書きつけると、
それはやはりいつでも重要性を失うが、
しかしときおり、新しい重要性を獲得する。
（ フランツ・カフカ ）
（ Franz Kafka ）

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