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101.
如才ない人というのは、
女性の誕生日はいつも覚えているが、
彼女の年齢は決して覚えていない人だ。
（ ロバート・フロスト ）
102.
紀行文は、旅行の記憶を一旦忘れてから書くのが本当だ。
（ 内田百閒 ）
103.
もし、心身共に緊張感に襲われたら、
物事を自分の思い通りに進めることをいったん忘れ、
休息に入りなさい。
休息して心身をリラックスさせましょう。
（ ジョセフ・マーフィー ）
104.
俺は、その日のことはその日で忘れる主義だ。
その日に決断のつかないことを、
思い悩んであすまで持ち越すようだと、
あすの戦争は負けだ。
一日の労苦を忘れるには、
坊主とか芸者の浮世ばなれしたばか話を聞き、
ぐっすり寝て仕事を忘れるにかぎる。
翌朝は頭が爽快で、
また新しい構想が浮かぶのだ。
（ 五島慶太 ）
105.
人間に与えられた恩寵に「忘却」がある。
これは同時に劫罰でもあるのですが。
たとえ恋人が死んでも、七回忌を迎える頃には笑っているはず。
忘れなければ生きていけない。
（ 瀬戸内寂聴 ）
106.
前事を忘れざることは、後事(こうじ)の師なり。
（ 『史記』 ）
107.
死者の記憶が遠ざかるとき、
同じ速度で、死は私たちに近づく。
（ 石垣りん ）
108.
子供の忘恩は、
蛇の牙より身に食いいる。
（ シェイクスピア ）
109.
さあ齢は忘れましたと生身魂(いきみたま)
（ 長谷川千枝子 ）
110.
泳ぎ始めてから、服をまだ着ていることに気づくな。
（ アラブのことわざ・格言 ）
111.
私たちにとって厳粛な、意味の深い、非常に大事のことのように考えられるものも、時がたつと、忘れられて了(しま)うか、それとも重大でなくなってしまうのです。
（ チェーホフ ）
112.
クリスマスはお祝いをしてすぐに忘れてしまうような、ただの日ではありません。
それは私たちの人生の至る所に浸透すべき精神なのです。
（ ウィリアム・パークス ）
113.
あまりにも「気晴らし」の方法が発達し、一切が娯楽的に興行化されるという特徴を現代は示しつつある。
どんな事件も調味料を伴った興味本位で流布され、我々は一瞬面白がりながら関心をもち、忽(たちま)ち忘れてしまうという恐るべき状態に在る。
まるで人生そのものが気晴らしであるかのように。
（ 亀井勝一郎 ）
114.
忘れていた　忘れていた
やがて死ぬ身であることを
飯をくらい　お茶を飲み
馬鹿話をして
けちくさい恋も照れてやり
小説本をよみながら
死ぬことを忘れていた
やがて死ぬことを
（ 織田作之助 ）
115.
新参の聖人が登場すると、
古参は忘れられる。
（ ドイツのことわざ・格言 ）
116.
年忘れ過去は断片なるとき美
（ 池内友次郎 ）
117.
どうしても忘れてしまう
記憶だけが人間をつくっているのだということさえ
だからきっと人間は本当は歴史のうちに生きてはいないのだ
限りない流血も人を賢くしない
（ 谷川俊太郎 ）
118.
忘れっぽい人々は幸いである。
彼らは自分の愚行をも
「綺麗さっぱり」忘れてしまうからだ。
（ ニーチェ ）
119.
何回も　話したはずだ　初耳だ
（ 川柳 ）
120.
「うわぁ、何だっけなあ、いいアイデア思いついたのに」なんていうのは、あんまりいいアイデアじゃない。
夢で見たアイデアなんかも、そうです。
「うわぁ、いいアイデアだ」と思って、起きたら全然覚えてない。
それは忘れてしまっていいものだから、忘れただけです。
（ 小山薫堂 ）
121.
覚える力以上に、忘れる力のほうが、ずっと大切だ。
過ぎたことを忘れる力があるからこそ、
次の新しい発想も生まれてくる。
（ 小山薫堂 ）
122.
ひととゐてひとを忘(ぼう)ぜし大焚火
（ 柴田白葉女 ）
123.
立ちあがり　用事忘れて　また座る
（ 渋谷史恵 ）
124.
滅べばすべて忘れられ易し秋のばら
（ 安井浩司 ）
125.
野茨ややぶれし夢は忘れ易し
（ 安井浩司 ）
126.
忘れちゃえ赤紙神風(かみかぜ)草むす屍(かばね)
（ 池田澄子 ）
127.
母がだす　「アレアレ」クイズ　超難問
（ 堀田薫 ）
128.
初夢は顔を洗つて忘れけり
（ 鈴木真砂女 ）
129.
砂に残った足跡は、
押し寄せる波があるから美しいのです。
（ ジェーン・バーキン ）
130.
（俳句作りは）難解な小理屈をひねくりまわすよりも、
下手でかまわない、もっと楽しくやろうじゃないか、というんですね。
（中略）とにかく作り、たちまち忘れられ、
それでもつぎつぎに作って、
類句なんかおもしろがってしまえばいいし、
楽しむことのほうが大事です。
（ 柳田国男 ）

131.
目の前が狭いと、
当たり前のことを忘れる。
（ 漫画『BASARA』 ）
132.
5．（年をとったら）昔のことはみな忘れ
自慢話はしなはんな
わしらの時代はもう過ぎた
なんぼ頑張り力んでも
体がいうこと聞きまへん
あんたはえらい、わしゃあかん
そんな気持ちでおりなはれ
そんな気持ちでおりなはれ
（ 天牛新一郎 ）
133.
悪人に期待できる最大の感謝のしるしは、
忘恩に不正というおまけをつけないことである。
（ イソップ ）
134.
上機嫌は煙みたいに消えるものだから、
たやすく忘れられる。
（ 田辺聖子 ）
135.
女とゾウは、
忘れない生き物だ。
（ ドロシー・パーカー ）
136.
不合理なこだわりをなくすること。
瑣末(さまつ)なことにとらわれないこと。
それに惑わされないこと。
いずれも忘却力を利用したら発揮できる（老人の）長所である。
（ 会田雄次 ）
137.
酒は憂いの玉箒
（ 日本のことわざ・格言 ）
138.
肉親って、不思議なもの。
他人ならば、遠く離れるとしだいに淡く、忘れてゆくものなのに、肉親は、なおさら、懐かしい美しいところばかり思い出されるのだから。
（ 太宰治 ）
139.
「たかが骨のために、なして、ひとは高いゼニ出して墓を建てるんじゃろうのう……」
「忘れられたくないからだよ、たぶん」
「人間いうんは弱いもんじゃのう」
（ 重松清 ）
140.
第二次世界大戦とは、
人類にとっての巨大な忘却の一つだ。
（ 寺山修司 ）

141.
老いはいや死ぬこともいや年忘れ
（ 富安風生 ）
142.
日記の数行も書かず、
何も産みだす事を期待しないことが、
時々どんなに大切であるかを、
私は忘れがちである。
（ メイ・サートン ）
143.
覚えていたいことだけ覚えておいて、
余計なことは忘れて生きるのが、
幸せのコツだよ。
（ アニメ『戦国妖狐』シリーズ ）
144.
「アレどこだ？」
「アレはあそこに　ソレですよ」
（ 濵本祐実 ）
145.
去るものは日々に疎(うと)しよ鴨も人も
（ 安住敦 ）
146.
中学を終へて忘れし詩の多き
（ 外山一機 ）
147.
ガス消した　電気も消した　カギがない
（ 嶋村恭子 ）
148.
初夢と話しゐる間に忘れけり
（ 星野立子 ）
149.
「荒唐無稽」とか「夢の中」にこそ、日本人の忘れていたものがある。
（ 手塚治虫 ）
150.
滝の前隣の人を忘れゆき
（ 藤井あかり ）

151.
人間は確実に〔死〕へ向かって進んでいる。
しかし、現代は〔死〕をおそれ〔生〕を讃美する時代である。
そして〔死〕があればこそ
〔生〕があるのだということを
忘れてしまっている時代なのである。
（ 池波正太郎 ）
152.
初夢の思ひ出せぬを吉とせり
（ 土井木賊 ）
153.
桜また来るから桜忘れていい
（ 佐藤文香 ）
154.
（「ウサギとカメ」の寓話では）
カメは一回も相手を見ていない。
一方、ウサギのほうは頂上など眼中になかった。
いつもカメのことばかり見ていました。
（ 養田実 ）
155.
どろどろに酔うてしまひぬ年忘
（ 日野草城 ）
156.
秋の田の穂の上てらす稲妻の光のまにもわれや忘るる
（ 『古今集』 ）
157.
竹の春老(おい)を忘れし遠出かな
（ 大平保子 ）
158.
忘恩はつねに一種の弱さである。
わたしは有能な人たちが恩知らずであった例を知らない。
（ ゲーテ ）
159.
人間の本性は善である。
人間は忘れっぽく、怠け者で、軽薄で、浅はかであるのだから。
（ ポール・ヴァレリー ）
160.
忘れること、
それが最上の治療法であり、
恋人との愛をつなぐエチケットです。
（ 宇野千代 ）

161.
芸術家は人がその作品を見て、その作家を忘れる時にのみ真に賞賛される。
（ レッシング ）
162.
忘恩は雑草のごとく自然である。
感謝はバラのようなものだ。
それは肥料を施し、灌水(かんすい)し、培養し、愛しかつ保護してやらなければならないのだ。
（ デール・カーネギー ）
163.
健康を忘れて生きているときが
もっとも健康である。
（ 西岡光秋 ）
164.
春の泥跳んでお使ひ忘れけり
（ 黛まどか ）
165.
蛇苺いつも葉っぱを見忘れる
（ 池田澄子 ）
166.
（人間は）父親が殺されたことはすぐ忘れても、
その遺産をなくしたことはなかなか忘れない。
（ マキャヴェリ ）
167.
お客と競争相手についてはよく考えたのに、
自社が儲かる（必要がある）ということを忘れて、
「万歳！」（＝もうお手上げ）という経営者も少なくない。
（ 大前研一 ）
168.
時世に受けやすい仕事（作品）は
人生が充分残っているうちに評価され拍手喝采される。
しかし、死後は忘れ去られることも多い。
（ 志茂田景樹 ）
169.
そこには境い目がきっとあったはずなのに、
子どもからおとなになるその境い目を、
きみがいつ飛び越しちゃってたのか、
きみはさっぱりおぼえていない。
（ 長田弘 ）
170.
時はすべてを忘却させる神の霊薬なり。
（ 西洋のことわざ・格言 ）

171.
少なくとも僕が小説を読むときは、そこに刻まれた言葉が頭の中の声を掻き消し、僕が僕であることを忘れさせてくれる。
その間は、僕が僕であることを嘆かずにいられる。
（ デイヴィッド・ゴードン ）
172.
苦悩は忘れられないものだが、
それは苦悩が過度に意識を満たすからである。
（ E・M・シオラン ）
173.
母の日の母を忘れて旅にあり
（ 稲畑汀子 ）
174.
鯉のぼり忘れしことを思ひ出す
（ 大平保子 ）
175.
わが顔を忘れてすする心太(ところてん)
（ 澤本三乗 ）
176.
ぬくめしをたべてわするる寝冷かな
（ 下村槐太 ）
177.
毛糸編む音といふものわすれをり
（ 岩田ふみ子 ）
178.
コメディーが面白くなるためには、
観客との接点が必要だ。
このことは分かっていても、
時々忘れてしまう。
接点とは、
潜在意識の中で、
親しみ深いものを連想させるものという意味だ。
（ ウォルト・ディズニー ）
179.
忘れることは、
進化を忘れることだ。
（ アニメ『魔人探偵脳噛ネウロ』 ）
180.
人間には、
いったんある状況に置かれると、
比較する対象が
同じ状況の中の人──それも自分より幸福そうな人──だけに限られ、
自分が前にいた状況、ほかの状況の人たちのことは
きれいさっぱり忘れてしまう、
という不思議な性質があるようだ。
（ 香山リカ ）

181.
猫のように
足を投げ出して　寝る
それだけでいい
愛するというのは　そういうことだ
眠って　眠って
この世が無くなってもいい
忘れることにした
でも　愛している　いまを
（ 佐々木幹郎 ）
182.
本は、やはり読んでも大半忘れてしまう。
忘れるようなことは
忘れてしまっていいのだ、
忘れなかったものだけが、
なにものかなのだ、
という意見もあるが、
忘れっぽい私は、反対である。
（ 山田太一 ）
183.
俳句という詩は、
ほんのささやかな営みですが、
セオリーを身につけて、そしてセオリーを忘れることが大切です。
（ 田中裕明 ）
184.
失った対象を心から断念できる。
それは失った対象を取り戻すことでも、忘れることでもない。
悲しみや思慕の情を自然な心で、
いつも体験し、悲しむことである。
（ 小此木啓吾 ）
185.
ももの花我をわすれる月日かな
（ 加賀千代女 ）
186.
名が出ない
「あれ」「これ」「それ」で用を足す
（ 柴田紀子 ）
187.
探しもの　やっと探して　置き忘れ
（ 原峻一郎 ）
188.
東風(こち)吹かば匂ひおこせよ梅の花
主(あるじ)なしとて春を忘るな
（ 菅原道真 ）
189.
緑蔭に時間忘れてゐたきとき
（ 稲畑汀子 ）
190.
冬の虹忘れてそして忘れ去る
（ 藤井あかり ）

191.
竹馬にのぼりて忘る総理の名
（ 宇多喜代子 ）
192.
戦あることなど忘れ薄(すすき)の穂
（ 中村十朗 ）
193.
わたしはありふれた人間だ。
ごくふつうの考え方で、
ごくふつうの生活を送ってきた。
記念碑などないし、
名前もすぐに忘れられるだろう。
でも、わたしには　全身全霊をかたむけて愛する人がいる。
いつでも、それだけで十分だった。
（ ニコラス・スパークス ）
194.
この全世界がことごとく、
あの女の存在したことを思い出させる備忘録だ。
恐ろしい備忘録の集積だ。
（ エミリー・ブロンテ ）
195.
春愁や何か忘れてゐさうな日
（ 稲畑汀子 ）
196.
被害者の母は、
決して忘れない。
暗殺者の母は、
覚えていない。
（ レバノンのことわざ・格言 ）
197.
天災は忘れたころにやってくる。
（ 寺田寅彦 ）
198.
人は世に認められたいと願う。
特に芸術畑の人はその一心で作品に賭ける。
一時期もてはやされ、やがて忘れられる人もいる。
不遇のまま終え、死後、脚光を浴びる人もいる。
前者は時流に作品を迎合させた人に多い。
後者は己を曲げず作品を磨き続けた人である。
そういう人の作品は時代を経ても輝き続ける。
（ 志茂田景樹 ）
199.
別れても好きだと苦しいから、
って忘れようとするよね。
すると、なお苦しいの。
忘れなくっていいからさ、
心の中に置いておけばハードルになる。
それを超える彼と出会えば、
忘れまいとしたって忘れるんだよ。
（ 志茂田景樹 ）
200.
現代人は悪しき合理主義、知性、言語主義という左脳に閉じ込められてしまっており、
「愛の脳」という非常に大切な自然の生命活動と深い関わりのある右脳の働きを忘れてしまっている。
（ ポール・ショシャール ）

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