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村上春樹の名言
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1.
死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。
2.
孤独好きな性格を守るのに、誰にも迷惑をかけてないはずだという論理は逃げである。
孤独は闘い取るものだ。
闘い取られていない孤独は、いつか人の心を蝕む。
3.
少しずつ向上する。
少しずつだけれど、それでも向上は向上だ。
4.
（メリーゴーランドと同じで）人は誰をも抜かないし、誰にも抜かれない。
5.
誰も私を助けてはくれなかった。
誰にも私を救うことはできないのだ。
ちょうど私が誰をも救うことができなかったのと同じように。
6.
人生でいちばんきついのは、心ならずも誰かを傷つけてしまうことであって、自分が傷つくことではありません。
7.
僕は逃げられないし、逃げるべきではないのだ。
8.
ある場合には運命っていうのは、絶えまなく進行方向を変える局地的な砂嵐に似ている。
9.
いちばん大事なものごとはパーセンテージでは決まらない。
10.
悔しい思いをしたらそのぶん自分を磨けばいい｡
11.
僕たちは一年ごと、一月ごと、一日ごとに齢を取っていく。
時々僕は自分が一時間ごとに齢を取っていくような気さえする。
そして恐ろしいことに、それは事実なのだ。
12.
ある種の人々にとって愛というのはすごくささやかな、あるいは下らないところから始まるのよ。
そこからじゃないと始まらないのよ。
13.
世の中の人間の大半は、自分の頭でものを考えることなんてできない。
そしてものを考えない人間に限って他人の話を聞かない。
14.
期待をするから失望が生じるのだ。
15.
たぶん我々はあのとき会うべくして会ったのだし、もしあのとき会っていなかったとしても、我々はべつのどこかで会っていただろう。
とくに根拠があるわけではないのだが、僕はそんな気がした。
16.
忘れたいものは絶対に忘れられないんです。
17.
私たちがまともな点は…自分たちがまともじゃないって、わかっていることよね。
18.
空が好きなんだ。
いつまで見てても飽きないし、見たくない時には見なくて済む。
19.
信仰の深さと不寛容さは、常に裏表の関係にあります。
20.
過ちを進んで認める勇気さえあれば、だいたいの場合取りかえしはつく。
21.
いつもオーバーの中に子犬を入れているような、
ほのぼのとした気持ちで
日々を送れるといいだろうな。
22.
学校で僕らが学ぶもっとも重要なことは､｢もっとも重要なことは学校では学べない｣という真理である｡
23.
たとえ実現する可能性が小さいにしても、少なくともぼくには夢を見る権利があった。
24.
人の生命というのは君が考えているよりずっと脆いものなんだ。
だから人は悔いの残らないように人と接するべきなんだ。
公平に、できることなら誠実に。
25.
自信と勇気を持ちなさい。
君に必要なのはそれだけだよ。
怯えやつまらないプライドのために、大切な人を失ったりしちゃいけない。
26.
「何故(なぜ)人は死ぬの？」
「進化してるからさ。
　個体は進化のエネルギーに耐えることができないから世代交代する。
　もちろん、これはひとつの説にすぎないけどね。」
27.
一人でもいいから、心から誰かを愛することができれば、人生には救いがある。
28.
人生は基本的に不公平なものである｡それは間違いのないところだ。
しかしたとえ不公平な場所にあっても､そこにある種の｢公平さ｣を希求することは可能であると思う｡
29.
面白みというものは、我慢強さというフィルターをとおしてはじめて表出してくるものであろうと僕は考えているし、小説の文章というものの多くはそのような位相の上に成立している。
30.
人は誰かを愛することによって、そして誰かから愛されることによって、それらの行為を通して、自分自身を愛する方法を知るのです。
31.
なぜ自分自身を愛することができないのか？
それは他者を愛することができないからです。
32.
あらゆるものは通り過ぎる。
誰にもそれを捉えることはできない。
僕たちはそんな風にして生きている。
33.
結局のところ、医学の発達は人類の抱える問題をより多く浮上させ、細分化し、複雑化させただけではないのか？
34.
希望があるところには必ず試練があるものだから。
35.
いつかは失われるものにたいした意味はない。
失われるべきものの栄光は真の栄光にあらず。
36.
僕らの心は石ではないのです。
心は崩れません。
僕らはそのかたちなきものを、善きものであれ、悪しきものであれ、どこまでも伝えあうことができるのです。
37.
（恋をするとは）息をのむようなすばらしい思いをするのも君ひとりなら、深い闇の中で行き惑うのも君ひとりだ。
君は自分の身体と心でそれに耐えなくてはならない。
38.
真の恐怖とは人間が自らの想像力に対して抱く恐怖のことです。
39.
つまらん女を遊んでいると、そのうち本人までつまらん人間になってしまう。
馬鹿な女と遊んでいると本人まで馬鹿になってしまう。
かといって、あまりいい女とも遊ぶな。
あまりいい女と関わると、元に戻れなくなってしまう。
40.
可能性がまわりに充ちているときに、それをやりすごして通りすぎるというのは大変にむずかしいことなんだ。
41.
真実を知ることのみが、人に正しい力を与えてくれる。
それがたとえどんなような真実であれ。
42.
人生は複雑な楽譜のようなものだ。
十六分音符と三十二分音符と、たくさんの奇妙な記号と、意味不明な書き込みとで満ちている。
43.
結局のところ、文章という不完全な容器に盛ることができるのは不完全な記憶や不完全な想いでしかないのだ。
44.
正直に語ることはひどくむずかしい。
僕が正直になろうとすればするほど、正確な言葉は闇の奥深くへ沈みこんでいく。
45.
生活の中に個人的な「小確幸」（小さいけれども、確かな幸福）を見出すためには、多かれ少なかれ自己規制みたいなものが必要とされる。
46.
惜しまずに与えるものは、常に与えられるものである。
47.
人々が必要としているのは、自分の存在を少しでも意味深く感じさせてくれるような、美しく心地良いお話なんだ。
だからこそ宗教が成立する。
48.
この世に絶対的な善もなければ、絶対的な悪もない。
49.
正しい言葉はなぜかいつも遅れてあとからやってくる。
50.
その状況の向こうにいる人間の姿がきちんと見えていれば、大抵のことには我慢ができる。
逆にそれほど悪くない状況に身を置いていても、ひとの姿が見えていないと苛立つし、不安になる。
51.
何から何まで一分の隙もなく健康な人間なんてどこにもいないのだ。
52.
失ったものは既に失われたものだ。
あれこれと考えたところで
もとに戻るわけではないのだ。
53.
僕にとって文章を書くのはひどく苦痛な作業である。
一ヶ月かけても一行も書けないこともあれば、
三日三晩書き続けてた挙句それがみんな見当違いといったこともある。
54.
完璧な文章などといったものは存在しない。
完璧な絶望が存在しないようにね。
55.
「私には何もないわ」
「失くさずにすむ」
56.
編集者には二種類のタイプがある。
ひとつは自分で企画を立てて、
それを筆者に書かせていくタイプ。
もうひとつは筆者が書いたものをそのまま引き受けて、
具体的な本のかたちにしていくタイプ。
57.
時は、余りにも早く流れる。
58.
人が一人死ぬというのは、どんな事情があるにせよ大変なことなんだよ。
この世界に穴がひとつぽっかり開いてしまうわけだから。
それに対して私たちは正しく敬意を払わなくちゃならない。
そうしないと穴はうまく塞がらなくなってしまう。
59.
嵐だの洪水だの地震だの噴火だの津波だの飢饉だの癌だの痔だの累進課税だの神経痛だのと
これだけ多くの災難が人生に充ちているというのに、
どうしてその上戦争まで起こさなくちゃならんのだ？
60.
私は貧弱な真実より華麗な虚偽を愛する。
61.
どれだけの天才でもどれだけの馬鹿でも自分一人だけの純粋な世界なんて存在しえないんだ。
どんなに地下深くに閉じこもろうが、どんな高い壁をまわりにめぐらそうがね。
62.
時間が経つといろんなものが、本当にあっさりと消えてしまうのだ。
63.
僕が真剣に選びとろうとすると、それは逃げていくんだ。
女にしても、役にしても。
向こうから来るものなら僕は最高に上手くこなせる。
でも自分から求めると、みんな僕の手の指の間からするっと逃げていくんだ。
64.
勇気のあるところには好奇心があって、
好奇心のあるところには勇気があるんじゃないかしら。
65.
一人で暮らす人間は知らず知らずいろんな能力を身につけるようになる。
そうしないことには生き残っていけないのだ。
66.
心から一歩も出ないものごとは、
この世界にはない。
心から外に出ないものごとは、
そこに別の世界を作り上げていく。
67.
人を愛するということは素敵なことだし、その愛情が誠実なものであるなら誰も迷宮に放り込まれたりはしません。
自信をもちなさい。
68.
孤独は酸となって人をむしばむ。
69.
人生というのはそういうものだ。
植物の種子が気紛れな風に運ばれるように、
我々もまた偶然の大地をあてもなく彷徨う。
70.
重要なのは、動き回る善と悪とのバランスを維持しておくことだ。
どちらかに傾き過ぎると、現実のモラルを維持することがむずかしくなる。
そう、均衡そのものが善なのだ。
71.
いつまでも怯えた子供のように、前にあるものごとから目を背けて生きていくことはできない。
72.
古代ギリシャ人がそうであったように、奴隷が畑を耕し、食事を作り、船を漕ぎ、そしてその間に市民は地中海の太陽の下で詩作に耽り、数学に取り組む。
芸術とはそういったものだ。
73.
純粋な現在とは、未来を喰っていく過去の捉えがたい進行である。
実を言えば、あらゆる知覚とはすでに記憶なのだ。
74.
世界が動きつづけていることを認識している限り、僕は存在していた。
たいした存在ではないにしても僕は存在していた。
75.
僕がそれよりもさらにうんざりさせられるのは、想像力を欠いた人々だ。
その想像力の欠如した部分を、うつろな部分を、無感覚な藁くずで埋めてふさいでいるくせに、自分ではそのことに気づかないで表を歩きまわっている人間だ。
76.
深刻になることは必ずしも、真実に近づくこと…ではない。
77.
人が自らの容量を超えて完全になろうとするとき、影は地獄に降りて悪魔となる。
なぜならばこの自然界において、人が人間以上のものになることは、自分以下のものになるのと同じくらい罪深いことであるからだ。
78.
ものごとがあまりに完全だと、そのあとに決まって反動がやってくる。
それが世のならいだ。
79.
俺は俺の弱さが好きなんだよ。
苦しさや辛さも好きだ。
夏の光や風の匂いや蝉の声や、そんなものが好きなんだ。
どうしようもなく好きなんだ。
80.
火ゆうのはな、かたちが自由なんや。
自由やから、見ているほうの心次第で何にでも見える。
順ちゃんが火を見ててひっそりとした気持ちになるとしたら、それは自分の中にあるひっそりとした気持ちがそこに映るからなんや。
81.
この世界において、退屈でないものには人はすぐ飽きるし、飽きないものはだいたいにおいて退屈なものだ。
82.
非常に簡単な言葉で、非常に複雑な物語を語りたい。
83.
何かに追われているのはあなただけではないのよ。
何かを捨てたり、何かを失ったりしているのはあなただけじゃないのよ。
84.
感情というものは、ときには外に向かって解き放つ必要があるのです。
そうしないことには、内部に流れが淀んでしまうことになります。
85.
外国に行くとたしかに「世界は広いんだ」という思いをあらたにします。
でもそれと同時に「文京区だって（あるいは焼津市だって、旭川市だって）広いんだ」という視点もちゃんとあるわけです。
僕はこのどちらも視点としては正しいと思います。
86.
僕は変わった人間なんかじゃない。
本当にそう思う。
僕は平均的な人間だとは言えないかもしれないが、でも変わった人間ではない。
僕は僕なりにしごくまともな人間なのだ。
87.
君が世界を信じなければ、またそこに愛がなければ、すべてはまがい物に過ぎない。
88.
人々はじっさいには不自由が好きなんだ。
89.
説明しなくてはそれがわからんというのは、つまり、どれだけ説明してもわからんということだ。
90.
ねえ、誰かが言ったよ。
ゆっくり歩け、そしてたっぷり水を飲めってね。
91.
旅行というのは本質的には空気を吸い込むこと。
92.
夢の中では衝突はほとんどおこらない…でも現実は違う。
現実は噛みつく。
現実、現実。
93.
「世の中に失われないものがあるの？」
「あると信じるね。
　君も信じた方がいい」
94.
心というものは、ただそこにあるものなんだ。
風と同じさ。
95.
自分に同情するな。
自分に同情するのは下劣な人間のすることだ。
96.
誰かの人生というのは結局のところその誰かの人生なんだ。
君がその誰かにかわって責任を取るわけにはいかないんだよ。
97.
長いあいだ一人でものを考えていると、結局のところ一人ぶんの考え方しかできなくなるんだ。
ひとりぼっちであるというのは、ときとして、ものすごくさびしいことなんだ。
98.
固く、高い壁と、それにぶつかって壊れてしまう卵があったなら、私はつねに卵の側につきます。
99.
十五だったら恋におちている、と僕はあらためて思った。
それも春の雪崩のような宿命的な恋に。
100.
歴史が人に示してくれる最も重要な命題は「当時、先のことは誰にもわかりませんでした」ということかもしれない。
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