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1.
今日の日も種をまく。
きっと芽の出る種をまく。
雑草にもじゃまされよう。
小鳥にもついばまれよう。
それだからまく。
まきにまいたら、すべてに打ちかつ芽が伸びる。
（ 後藤静香 ）
（ Gotou Seikou ）
2.
花がどんなにきれいでも、根のない苗をどうするか。
石ころのような小芋でも、かみ毛のようなひげ根でも、いのちがあれば植えておけ。
芽もでる。
茎も葉ものびる。
過去の仕事をかえりみよ。
植えたあとから芽が出たか。
（ 後藤静香 ）
（ Gotou Seikou ）
3.
対象に愛情を持っているかどうか疑わしい無愛想な批評、
不機嫌にけなして、渋面でこきおろして、偉そうに踏みつけて、
せっかくの芽を無残に毟(むし)り取ってしまう体の、
陰気な批評が多すぎるのだ。
（ 井上ひさし ）
（ Inoue Hisashi ）
4.
あるがまま雑草として芽をふく
（ 種田山頭火 ）
（ Taneda Santouka ）
5.
物事を始めるチャンスを、私は逃さない。
たとえマスタードの種のように小さな始まりでも、
芽を出し、根を張ることがいくらでもあるのです。
（ フローレンス・ナイチンゲール ）
（ Florence Nightingale ）
6.
ゆっくり芽を出せ柿の種
（ 日本のことわざ・格言 ）
（ Nihon saying ）
7.
新しい芽を育てる。
これが人間の
いちばん美しいところだ。
（ 山田耕筰 ）
（ Yamada Kousaku ）
8.
生は死から生じる。
麦が芽ぐむためには
種子が死なねばならない。
（ マハトマ・ガンジー ）
（ Mahatma Gandhi ）
9.
種をまかなければ芽は出ません。
同様に、難しそうな問題も
答えを求めなければ回答は得られません。
（ ジョセフ・マーフィー ）
（ Joseph Murphy ）
10.
全くわからないという状態がつづいたこと、そのあと眠ってばかりいるような一種の放心状態があったこと、これが発見にとって大切なことだったに違いない。
種を土に播(ま)けば、芽が出るために時間が必要であるように、また結晶作用にも一定の条件で放置することが必要であるように、成熟の準備ができてから、かなりの間おかなければ立派に成熟することはできないのだと思う。
（ 岡潔 ）
（ Oka Kiyoshi ）
11.
いいかね、
地球が太陽をひとめぐりするあいだ（＝１年間）、
土の中で眠って
芽をだす日を待っている種のように、
待つことだ。
ことばがおまえの中で熟しきるまでには、
それくらい長いときが必要なのだよ。
（ ミヒャエル・エンデ ）
（ Michael Ende ）
12.
（人を）ただ育てるだけなら渋柿の芽になってしまって甘柿の芽の発育はおさえられてしまう。
渋柿の芽は甘柿の芽よりずっと早く成長するから、成熟が早くなるということに対してもっと警戒せねばいけない。
（ 岡潔 ）
（ Oka Kiyoshi ）
13.
種を播かなければ、芽は出ない。
（ 西洋のことわざ・格言 ）
（ Seiyou saying ）
14.
問題や摩擦は、
組織成長の芽であり、
組織が生きて若々しく動いている証拠である。
それを前向きに受け止め、
建設的に解きほぐしてゆく中でのみ、
組織はダイナミックな成長をとげる。
（ 土光敏夫 ）
（ Dokou Toshio ）
15.
老木の芽をいそげるをあはれみぬ
（ 富安風生 ）
（ Tomiyasu Fuusei ）
16.
お花が散って
実が熟れて、
その実が落ちて
葉が落ちて、
それから芽が出て
花が咲く。
そうして何べん
まわったら、
この木は御用が
すむかしら。
（ 金子みすゞ ）
（ Kaneko Misuzu ）
17.
暗く長い
土の中の時代があった
いのちがけで
芽生えた時もあった
しかし草は
そういった昔を
ひとことも語らず
もっとも美しい
今だけを見せている
（ 星野富弘 ）
（ Hoshino Tomihiro ）
18.
我々の年齢は植物のそれである。
芽をふき、成長し、
花を咲かせ、しぼみ、
そして枯れる。
（ ヨハン・ゴットフリート・ヘルダー ）
（ Johann Gottfried von Herder ）
19.
今日、夫婦の間で起きるもめ事の八割は、適切な対話を欠いたことからこじれた問題なのです。
問題の芽はあったにしろ、それをこじらせ大事(おおごと)にするのは対話を欠いたときです。
（ しまずこういち ）
（ Shimazu Kouichi ）
20.
愛国心は、国境を背にして初めて芽ぐんでくる。
ことに異国にあって祖国の不幸を見やるときに。
（ ハインリッヒ・ハイネ ）
（ Heinrich Heine ）
21.
驚くことは喜びを知ることであり、
恐ろしさを知ることでもあります。
太陽が昇ることを驚き、
草が芽を吹くことに驚き、
生命の不思議さに驚くことは、
生きる者の智恵につながっていきます。
（ 辻村寿三郎 ）
（ Tsujimura Jusaburou ）
22.
人間、人から搾取する才能なんて、いらないんじゃないの？
それよりも、小さくてもいいから、自分で（自分の）種をまいて、水をあげて、芽を出して、花を咲かせたほうが、全部楽しめるよね。
（ マギー司郎 ）
（ Maggy Shirou ）
23.
吹けよ降れ寸寸寸と松の芯
（ 丸山佳子 ）
（ Maruyama Yoshiko ）
24.
麦の芽をわが精神の色とせり
（ 大竹照子 ）
（ Ootake Teruko ）
25.
美しく木の芽(このめ)の如くつつましく
（ 京極杞陽 ）
（ Kyougoku Kiyou ）
26.
ふしぎだと思うこと
これが科学の芽です
よく観察してたしかめ
そして考えること
これが科学の茎です
そうして最後になぞがとける
これが科学の花です
（ 朝永振一郎 ）
（ Tomonaga Shinichirou ）
27.
疑いや失望は、
たんぽぽのように、
ほとんど何もしなくても、
芽が出て広がっていきます。
（ ニール・A・マックスウェル ）
（ Neal A. Maxwell ）
28.
小麦も感謝も、良質の土壌にしか芽生えない。
（ ドイツのことわざ・格言 ）
（ Duits saying ）
29.
枝ぶりの良きも悪しきも松の芯
（ 山田六甲 ）
（ Yamada Rokkou ）
30.
物をいふまでは名のなき木の芽(このめ)哉(かな)
（ 加賀千代女 ）
（ Kagano Chiyojo ）

31.
麦の芽に日当たるごとく父が欲し
（ 寺山修司 ）
（ Terayama Shuuji ）
32.
芽柳を抜けてゆくとき風見ゆる
（ 稲畑汀子 ）
（ Inahata Teiko ）
33.
もの芽出(い)づ一夜の雨のはからひに
（ 上村占魚 ）
（ Uemora Sengyo ）
34.
ものの芽に躓(つまず)きてより口軽し
（ 橋閒石 ）
（ Hashi Kanseki ）
35.
北風がふいて
木は葉を落とし
南風が吹いて
木はまた芽をだす
（ 榎本栄一 ）
（ Enomoto Eiichi ）
36.
ものの芽を光の粒と見て過ぎぬ
（ 上田五千石 ）
（ Ueda Gosengoku ）
37.
土塊(つちくれ)を一つ動かし物芽出(い)づ
（ 高浜虚子 ）
（ Takahama Kyoshi ）
38.
老いてなほ大志抱けり松の芯
（ 池本喜久恵 ）
（ Ikemoto Kikue ）
39.
雄心(おごころ)や直立こぞる松の芯
（ 能村登四郎 ）
（ Nomura Toshirou ）
40.
麦の芽の丘の起伏も美(う)まし国
（ 高浜虚子 ）
（ Takahama Kyoshi ）

41.
松の芯に胸襟(きょうきん)ひらく気にはまだ
（ 丸山佳子 ）
（ Maruyama Yoshiko ）
42.
燈台は陸の果(はて)なり松の芯
（ 皆川盤水 ）
（ Minakawa Bansui ）
43.
天に延ぶ勢ひあつて松の芯
（ 小林榮子 ）
（ Kobayashi Eiko ）
44.
種を蒔く土に芽の出るこの世かな
（ 宇多喜代子 ）
（ Uda Kiyoko ）
45.
継承の芸の重きや松の芯
（ 小阪喜美子 ）
（ Kosaka Kimiko ）
46.
ものの芽に魂入れて雨上る
（ 上村占魚 ）
（ Uemora Sengyo ）
47.
枯れし幹をめぐりて蔦(つた)の芽生(めばえ)かな
（ 大橋櫻坡子［大橋桜坡子］ ）
（ Oohashi Ouhashi ）
48.
一斉(いっせい)に芽吹く山路(やまじ)へ踏み入りぬ
（ 稲畑汀子 ）
（ Inahata Teiko ）
49.
松の芯言ひたきことの多々あれど
（ 内田稔 ）
50.
息づかひ聞こえてきさう冬木の芽
（ 長嶺勇 ）
（ Nagamine Isamu ）

51.
寝ぶそくの日や輝きて木の芽(このめ)と鳩
（ 八田木枯 ）
（ Hatta Kogarashi ）
52.
天深く春立つものの芽を見たり
（ 加藤楸邨 ）
（ Katou Shuuson ）
53.
芽柳の奥たのもしき風情かな
（ 上島鬼貫 ）
（ Ueshima Onitsura ）
54.
老いが身についてきて
しげしげと庭を見るようになった
芽吹いた若葉が尊い
野鳥のカップルが微笑ましい
（ 谷川俊太郎 ）
（ Tanikawa Shuntarou ）
55.
さながらに武者立ちのさま松の芯
（ 鷹羽狩行 ）
（ Takaha Shugyou ）
56.
蘖(ひこばえ)や涙に古き涙はなし
（ 中村草田男 ）
（ Nakamura Kusatao ）
57.
芽吹く薔薇詩は放たれし光なる
（ 長嶺千晶 ）
（ Nagamine Chiaki ）
58.
ものの芽に丸み帯ぶもの尖るもの
（ 高澤良一 ）
（ Takazawa Yoshikazu ）
59.
漣(さざなみ)のぎらぎらとして冬木(ふゆき)の芽
（ 石田郷子 ）
（ Ishida Kyouko ）
60.
あと味のよい一集に木の芽風
（ 丸山佳子 ）
（ Maruyama Yoshiko ）

61.
ものの芽のすつくと決すべきや否(いな)
（ 鷹羽狩行 ）
（ Takaha Shugyou ）
62.
日もすがら木(き)の芽促す雨なりし
（ 長嶺勇 ）
（ Nagamine Isamu ）
63.
ゆつくりと光が通る牡丹(ぼたん)の芽
（ 能村登四郎 ）
（ Nomura Toshirou ）
64.
ひた急ぐ犬に会ひけり木の芽道
（ 中村草田男 ）
（ Nakamura Kusatao ）
65.
ものの芽を見て居(お)り吾子(あこ)が生(な)れんとし
（ 伊丹三樹彦 ）
（ Itani Mikihiko ）
66.
きみのようにさ
吹雪やわずかの仕事のひまで
泣きながら
からだに刻んでいく勉強が
まもなくぐんぐん強い芽を噴いて
どこまでのびるかわからない
それがこれからの新しい学問の始まりなんだ
（ 宮沢賢治 ）
（ Miyazawa Kenji ）
67.
すべての根本は虚栄だ。
われわれが良心と称するものすら、
結局は虚栄の隠れた萌芽にすぎない。
（ ギュスターヴ・フローベール ）
（ Gustave Flaubert ）
68.
自分の得意なものを発見したならば、
大事に育てることが大切である。
育てるといっても、
その得意なものを
「井の中の蛙大海を知らず」式に、
自分の小さな穴の中でいじり廻しているだけでは
大成しない。
それでは早くから小さく固まってしまい、
融通性も弾力性もなくなるので、
後で気付いた時には、
どうにも動かせないデクの棒になってしまう。
そうなってからでは手遅れである。
若さも、新しい創意の芽も、全然期待できないだろう。
（ 本田宗一郎 ）
（ Honda Souichirou ）
69.
ものの芽に触れをり指も芽吹かむと
（ 林翔 ）
（ Hayashi Shou ）
70.
もの芽出て長き風邪も忘れけり
（ 松本たかし〔俳人〕 ）
（ Matsumoto Takashi2 ）

71.
木の中になるほど確かものの芽は
（ 加藤楸邨 ）
（ Katou Shuuson ）
72.
ものの芽をうるほしゐしが本降りに
（ 林翔 ）
（ Hayashi Shou ）
73.
ものの芽の勾玉(まが)のごと土を割る
（ 山口青邨 ）
（ Yamaguchi Seison ）
74.
物芽出て指したる天の真中かな
（ 松本たかし〔俳人〕 ）
（ Matsumoto Takashi2 ）
75.
ものの芽のほぐるる先の光りをり
（ 深見けん二 ）
（ Fukami Kenji ）
76.
かずかずの物芽の貴賤おのづから
（ 松本たかし〔俳人〕 ）
（ Matsumoto Takashi2 ）
77.
ものの芽の力に雨の加はりぬ
（ 稲畑汀子 ）
（ Inahata Teiko ）
78.
ものの芽や夢の一字はくらがりに
（ 岡井省二 ）
79.
ほぐれんとして傾ける物芽(もののめ)かな
（ 中村汀女 ）
（ Nakamura Teijo ）
80.
ものの芽に跼(かが)めば猫も来て跼む
（ 富安風生 ）
（ Tomiyasu Fuusei ）

81.
もの芽出づ故人に逢ひし思ひあり
（ 福田蓼汀 ）
82.
ものの芽にかがむ暇を奪ふ客
（ 富安風生 ）
（ Tomiyasu Fuusei ）
83.
恋心なくはなしてふ芽吹き急
（ 細谷てる子 ）
（ Hosoya Teruko ）
84.
故郷(ふるさと)やどちらを見ても山笑う
（ 正岡子規 ）
（ Masaoka Shiki ）
85.
小鳥来る旅の昨日を話す目に
（ 岡田順子 ）
（ Okada Junko ）
86.
ものの芽を風雨は育て且(か)つ傷め
（ 阿波野青畝 ）
（ Awano Seiho ）
87.
木の枝を伸び放題にしておくと咲く花も咲かなくなってしまう。
剪定(せんてい)が行われるゆえんである。
切った枝のあとからは若枝がいくつも出てくる。
言葉の枝も切るとそこからいくつもの連想の新芽が出る。
それで表現に立体的多元性ともいうべきものが具わるし、表現の生命も強まるのである。
（ 外山滋比古 ）
（ Toyama Sigehiko ）
88.
ものの芽の一つ一つは傾ける
（ 深見けん二 ）
（ Fukami Kenji ）
89.
ものの芽にはじまる山の光かな
（ 小林千史 ）
（ Kobayashi Chifumi ）
90.
たくましきゆゑ醜草(しこぐさ)の芽なるべし
（ 稲畑汀子 ）
（ Inahata Teiko ）

91.
ものの芽のあらはれ出でし大事かな
（ 高浜虚子 ）
（ Takahama Kyoshi ）
92.
山笑ふ医院に老いの漂うて
（ 細谷てる子 ）
（ Hosoya Teruko ）
93.
芽ぐむなる大樹の幹に耳を寄せ
（ 高浜虚子 ）
（ Takahama Kyoshi ）
94.
秋の芽や　みづみづしきは　恋の顔
（ 鈴木真砂女 ）
（ Suzuki Masajo ）
95.
木々芽吹き競へる色を揃へざる
（ 稲畑汀子 ）
（ Inahata Teiko ）
96.
二三日降りし雨霽(は)れ物芽出(い)づ
（ 松尾緑富 ）
97.
なかなか芽が出ないと
あせる必要はありません。
芽を出す時期になれば、
雑草は芽を出します。
もし、あわてて適していない時期に芽を出させれば、
その芽は育つことができません。
早く芽を出せば良いというものではありません。
芽を出す時期があるのです。
（ 稲垣栄洋 ）
（ Inagaki Hidehiro ）
98.
はたけに　野菜の芽が出た
２センチほどの双葉でバンザイして
となりの杉に手をふっている

わたしの短い「じかん」と
あなたの長い「じかん」が
いま　ここで出会いましたね
というように
（ 工藤直子 ）
（ Kudou Naoko ）
99.
他人の説を聞かないで、
自分勝手に早合点をしてしまう時に、
その人の進歩の芽は止まります。
自分の立場、意見、行動が絶対に最上だと思うと、
努力してそれ以上になろうという気持になれないからです。
（ 清沢洌 ）
（ Kiyosawa Kiyoshi ）
100.
新興国は
芽を出すか出さぬかのうちに
花を咲かせ実を結びたがり、
多くは人工の花や実でみずからを飾りたてたのである。
（ エリック・ホッファー ）
（ Eric Hoffer ）

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