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301.
六十歳は人生の花、
七十歳で迎えがきたら、
留守だといえ。
八十歳で迎えがきたら、
早すぎるといえ。
九十歳で迎えがきたら、
急ぐなといえ。
百歳で迎えがきたら、
ぼつぼつ考えようといえ。
（ 仙厓和尚〔仙厓義梵〕 ）
（ Sengai Gibon ）
302.
人退くとも退かず、
人進めば我いよいよ進む。
（ 沢庵宗彭［沢庵和尚］ ）
（ Takuan Oshou ）
303.
自分と対決することが肝心なんで、他人と対決したって意味ないよ。
（ 今東光 ）
（ Kon Tonkou ）
304.
富はなせば仁ならず、
仁すれば富まず。
（ 沢庵宗彭［沢庵和尚］ ）
（ Takuan Oshou ）
305.
いかに強敵重なるとも、
ゆめゆめ退く心なかれ。
（ 日蓮 ）
（ Nichiren ）
306.
善と悪とは誰にでも分かる。
混ざった時に区別できるのが賢者である。
（ サキャ・パンディタ ）
（ Sakya Pandita ）
307.
昨日のことは昨日のこと。
良かったか悪かったかは分からない。
あまり真剣に悩んだり、
深く考え過ぎたりせずに
生きること。
（ 玄侑宗久 ）
（ Genyuu Soukyuu ）
308.
苦しみも悲しみも、自分の荷は自分で背負って歩きぬかせてもらう。
私の人生だから。
（ 東井義雄 ）
（ Toui Yoshio ）
309.
人は、生まれによって高貴なのではなく、行いによって高貴になる。
人は、生まれによって卑しいのではなく、行いによって卑しくなる。
（ ブッダ［シャカ］ ）
（ Budda ）
310.
面白いから笑うのではなく、
笑うから面白くなってくる。
人間は笑っていると嬉しくなってくるし、
泣いていると悲しくなってくる。
（ 玄侑宗久 ）
（ Genyuu Soukyuu ）
311.
和顔施
（ 仏典『雑法蔵経』 ）
312.
慈眼施（じげんせ）　
（ 仏典『雑法蔵経』 ）
313.
愛語施
（ 仏典『雑法蔵経』 ）
314.
身施
（ 仏典『雑法蔵経』 ）
315.
心施
（ 仏典『雑法蔵経』 ）
316.
床座施
（ 仏典『雑法蔵経』 ）
317.
房舎施
（ 仏典『雑法蔵経』 ）
318.
初心の程は無尽に稽古すべきなり
（ 正徹 ）
319.
信は万事のもとをなす。
（ 禅語 ）
（ Zengo ）
320.
人間をだます狐がおるのではない、
狐にだまされる人間がおるだけだ。
（ 曽我量深 ）
（ Soga Ryoujin ）
321.
八幡(はちまん)大菩薩(だいぼさつ)は忝(かたじけな)くも正直のものの首(こうべ)に宿らむ。
（ 『十訓抄』 ）
（ Jikkinshou ）
322.
コップの中に水と泥を入れてかきまぜる。
しばらくすると澄んだ水と泥に区分される。
澄んだ水を善とするなら、
泥は悪である。
しかし、これをかきまぜると、
すぐに濁り水となる。
このように人間の心とは、
実に不安定なものであり、
善悪入りまじったものだ。
（ 平川彰 ）
323.
どんなに沢山の高尚な言葉を読んだとしても、
どんなに沢山の高尚な言葉を話したとしても、
それにのっとった行動をしなかったら、
何の役に立つのだろうか。
（ 『法句経』 ）
（ Hokkukyou ）
324.
随所に主(しゅ)と作(な)れ。

〈漢文表記〉
随所作主
（ 臨済義玄 ）
（ Rinzai Gigen ）
325.
耳が聞くのではない
全身が耳となる
（ 安田理深 ）
（ Yasuda Riijin ）
326.
「老」は
失われていく過程のことでは
あるけれども
得させてもらう過程でもある
（ 東井義雄 ）
（ Toui Yoshio ）
327.
如何(いか)にうつくしく荘厳されたものでも、天と地との絶えざるめぐみによって、育て上げられたものである。
（ 九条武子 ）
（ Kujou Takeko ）
328.
何事も修行とおもひする人は　身のくるしみはきえはつるなり
（ 至道無難 ）
329.
自己こそ自分の主(あるじ)である。
他人がどうして主であろうか？
自己をよくととのえたならば、
得難き主を得る。
（ 『法句経』 ）
（ Hokkukyou ）
330.
風雪何十年の人間に
永遠の眠りがくるのは
ふかい　慈悲であることが
ようやくわかってきた
（ 榎本栄一 ）
（ Enomoto Eiichi ）

331.
随所に主(しゅ)と作(な)れば、立処(りっしょ)皆真(しん)なり。

〈漢文表記〉
随処作主、立処皆真
（ 臨済義玄 ）
（ Rinzai Gigen ）
332.
意味のない千の言葉よりも、道にかなうたったひとつの言葉の方が価値がある。
その言葉は、それを耳にした者に平安をもたらす。
（ ブッダ［シャカ］ ）
（ Budda ）
333.
花、無心にして蝶を招き
蝶、無心にして花を尋ねる
花、開くとき蝶来たり
蝶、来るとき花開く
知らずして帝則に従う　
（ 良寛 ）
（ Ryoukan ）
334.
おのれこそおのれのよるべ、
おのれをおきて誰によるべぞ、
よく調(ととの)えておのれにこそ
まことに得がたきよるべを得ん。
（ 『法句経』 ）
（ Hokkukyou ）
335.
自分だけが幸せであれば、周りの人は不幸でもいい。
それは人間の考えることではありません。
第一、周りの人が皆不幸で、自分一人が幸福などということはあり得ないのです。
（ 瀬戸内寂聴 ）
（ Setouchi Jakuchou ）
336.
人はみな本来純白であることを信じてゆけ。
（ 盤珪永琢 ）
（ Bankei Youtaku ）
337.
人間はすばらしい。
自然はすばらしい。
生まれてくるってことはすばらしい。
死ぬってこともすばらしい。
病気になるってのもすばらしい。
（ 紀野一義 ）
（ Kino Kazuyoshi ）
338.
布施する者は福を得、慈心ある者は怨みを得ず、善を為す者は悪を滅ぼし、欲を離る者は悩みなし。
（ 『阿含経』 ）
339.
過去から連綿と続いてきた、バトンタッチされた命の連鎖。
その過去の命をも生かすことが“生きる”という意味だ。
（ 篠原鋭一 ）
340.
まるまると　まるめまるめよ　わが心
まん丸丸く　丸くまん丸
（ 木喰行道〔木喰上人〕 ）
（ Mokujiki Gyoudou ）

341.
愛欲に駆り立てられた人々は、
わなにかかった兎のように、
ばたばたする。
束縛の絆にしばられ
執著(しゅうじゃく)になずみ、
永いあいだくりかえし苦悩を受ける。
（ 『ウダーナヴァルガ』 ）
（ 『法句経』 ）
（ Udanavarga ）
（ Hokkukyou ）
342.
仏教で「無」は無いことだが、「空(くう)」は空(くう)がそこにあるんだ。
（ 永六輔 ）
（ Ei Rokusuke ）
343.
財産や地位を求めるより、まず自分自身を知ることを求めよ。
我(われ)すら、我のものならず。
（ 仏教の教え ）
344.
師により深く学べば人生はより豊かになり、
瞑想により長い時間をかければ知恵もより増え、
人により多く会って有益な話を聞けばよりよい道が開け、
慈善をより多く施(ほどこ)せばより平和が訪れる。
（ 仏教の教え ）
345.
愛語は愛心より起こる。
愛心は慈心を種子(しゅうじ)とせり。
（ 道元 ）
（ Dougen ）
346.
岩に刻んだ文字のような人とは、しばしば腹を立てて、その怒りを長く続け、怒りが、刻み込んだ文字のように消えることのない人のことをいう。
（ ブッダ［シャカ］ ）
（ Budda ）
347.
誰しも一度は死ぬ。
一度死んだら二度死ぬことはない。
それだったら、今のうちに死んでおこう。
そうすれば、あとは気楽だ。
死んでいるものに生死(しょうじ)はない。
こういうことは、一通り修行をしたものなら、誰も体得することであるから、不思議なものだ。
（ 菅原義道 ）
（ Sugawara Gidou ）
348.
何もかもちゃんとわかっていてもね、
時には濁らなければならぬこともあるんだよ。
（ 武井哲応〔武井哲應〕 ）
（ Takei Tetsuou ）
349.
ただ誹(そし)られるだけの人、またただ褒められるだけの人は、過去にもいなかったし、未来にもいないであろう。
そして現在にもいない。
（ ブッダ［シャカ］ ）
（ Budda ）
350.
自分の意思で心臓を止められないから仏はいる。
（ 親鸞 ）
（ Shinran ）

351.
仏道をならうというは
自己をならうなり
（ 道元 ）
（ Dougen ）
352.
うしろ姿というものは、
自分では意識できないから、
あるがままの人間が、
そのまま全部出ちゃうんだな。
顔やことばではごまかせても、
うしろ姿ではごまかせないんだな。
（ 武井哲応〔武井哲應〕 ）
（ Takei Tetsuou ）
353.
天上天下唯我独尊ということを侠客(きょうかく)者流など広言を吐いて、天下ひろしといえども、我に如(し)くものなしなどというとおなじく、釈子の自慢とおもうものあり。
これ誤りなり。
これは釈子のみならず、世界みな、我も人も、ただこれ、我こそ天上にも天下にも尊きものなれ、我にまさりて尊きものは、かならず無きという教訓の言葉なり。
（ 二宮尊徳 ）
（ Ninomiya Sontoku ）
354.
悪いことをするよりも、
何もしないほうがよい。
悪いことをすれば、あとで悔いる。
単に何かの行為をするよりは、
善いことをするほうがよい。
なし終わって、あとで悔いがない。
（ 『法句経』 ）
（ Hokkukyou ）
355.
すでに悪いことばを発したならば、
それをさらに口にするな。
口にするならば悩まされる。
聖者はこのように悪いことばを発することはない。
愚かな者どもが発するからである。
（ 『ウダーナヴァルガ』 ）
（ 『法句経』 ）
（ Udanavarga ）
（ Hokkukyou ）
356.
一法を通ずるものは万法を通ず。
（ 道元 ）
（ Dougen ）
357.
起こったことを全部ふまえて、
現在できうる最高の判断をする。
（ 玄侑宗久 ）
（ Genyuu Soukyuu ）
358.
財色の貪(むさぼ)りによって人は身を滅ぼす。
（ 仏教の教え ）
359.
遊んで遊んで遊び尽くせば、何かに突き当たって、つかむものがある。
（ 今東光 ）
（ Kon Tonkou ）
360.
一切は心より転ず。
（ 『華厳経』 ）
（ Kegonkyou ）

361.
世の中の人は、
パンの問題に苦しむというが、
実は、パンを求むる心に苦しめられているのである。
（ 清沢満之 ）
（ Kiyozawa Manshi ）
362.
一切衆生(しゅじょう)の尊敬すべきもの三あり。
主(あるじ)・師・親これなり。
（ 日蓮 ）
（ Nichiren ）
363.
人の道は、降りることのできない列車に乗っているようなものです。
あなたは、ずっとずっと乗り続けるのです。
（ チョギャム・トゥルンパ ）
（ Chogyam Trungpa ）
364.
人生は思ってもみないことの連続。
だから生きていくことは苦なのです。
（ 玄侑宗久 ）
（ Genyuu Soukyuu ）
365.
貪(むさぼ)っている人々のあいだにあって、
患(わずら)い無く、大いに楽しく生きよう。
貪っている人々のあいだにあって、
貪らないで暮そう。
（ 『法句経』 ）
（ Hokkukyou ）
366.
一、「寒すぎる」といって仕事をしない。
二、「暑すぎる」といって仕事をしない。
三、「晩(おそ)すぎる」といって仕事をしない。
四、「早すぎる」といって仕事をしない。
五、「私はひどく腹が空(す)いている」といって仕事をしない。
六、「私はひどく満腹だ」といって仕事をしない。
（ 「六方礼経」 ）
367.
ある行いをした後で、
悩まされ、眼に涙をためて泣き叫ぶ。
そのような報いを受ける行為は、してはならない。
（ 『法句経』 ）
（ Hokkukyou ）
368.
金を持てば、金に対する執着が生まれる。
（ 仏教の教え ）
369.
この世は誰でも楽しみと悲しみが半々である。
（ 仏教の教え ）
370.
「不染汚」（ふぜんな）とは、どんなものにも、染まったり、汚れたりしない、ということです。
（中略）金にも名誉にも、社会的な地位にも、染まりも汚れもしないで、本来の自己を保つ──、それが不染汚。
（ 相田みつを ）
（ Aida Mitsuwo ）

371.
地獄には
死んでから落ちるじゃない
いま落ちる
（ 浅原才一 ）
（ Asahara Saiichi ）
372.
愛する人との
別れもつらいけれど
会いたくない人に
会うのも苦しみなんだよ
怨憎会苦（おんぞうえく）
というんだね
（ 相田みつを ）
（ Aida Mitsuwo ）
373.
ニガリで
豆腐はとうふになり
身にいただく
世の苦汁で
人は　ひとになる
（ 榎本栄一 ）
（ Enomoto Eiichi ）
374.
ただそしられるのみの人、
また、ただほめられるのみの人、
過去にもなく、未来にもなく、現在にもない。
（ 『法句経』 ）
（ Hokkukyou ）
375.
よしあしハ　目口鼻から　出るものか
（ 仙厓和尚〔仙厓義梵〕 ）
（ Sengai Gibon ）
376.
いっさいの欲望を捨てれば、迷いや苦しみから抜け出せる。
（ 仏教の教え ）
377.
私に苦悩があるのは
私にいのちの火が
まだ少し燃えているから
（ 榎本栄一 ）
（ Enomoto Eiichi ）
378.
苦しみをともにすることを強いても、楽しみをともに味わうことを忘れている世のなかは、あまりに寂しいとおもう。
（ 九条武子 ）
（ Kujou Takeko ）
379.
貪(むさぼ)っている人々のあいだにあって、患(うれ)い無く、大いに楽しく生きよう。
貪っている人々のあいだにあって、貪らないで暮そう。
（ 秋庭道博 ）
（ Akiniwa Douhaku ）
380.
春は花　夏ほととぎす　秋は月
冬雪さえて　冷(すず)しかりけり
（ 道元 ）
（ Dougen ）

381.
この浄土というは、いずくなれば、我が心のうちにあり。
（ 一休禅師 ）
（ Ikkyuu Zenshi ）
382.
如来は我なり
されど我は如来に非ず
如来我となりて我を救いたもう
（ 曽我量深 ）
（ Soga Ryoujin ）
383.
人生五十年が
七十年にのびたのは
仕上がるのに
手間ひまかかる　難物が
ふえたからでは
（ 浅田正作 ）
（ Asada Shousaku ）
384.
われ死なば　引導追善葬無用
むくろは荼毘(だび)て　骨な拾いそ
（ 久松真一 ）
（ Hisamatsu Shinichi ）
385.
人として
生まれ
出ずるは
不思議なり
（ 柴田隆幸 ）
386.
どうかすると若い者が「死ね」と言わんばかりのことを言う。
死なれるか！
この老境こそ味わい深いものなのだ。
うんとうんと人生の味、お念仏の味がわき出てくるものなのだ。
（ 深川倫雄 ）
（ Fukagawa Rinyuu ）
387.
人間は生死(しょうじ)の苦しみをのがれようとして、
生死に苦しんでいる。
（ 曽我量深 ）
（ Soga Ryoujin ）
388.
真理は、それを問う問いのふかさに応じて、あらわになってくるのです。
（ 宮城顗 ）
（ Miyagi Shizuka ）
389.
自分は正直なつもりであろうが、
実はそんな人間が一番不正直な人間であろう。
（ 曽我量深 ）
（ Soga Ryoujin ）
390.
実は相手をほんとうには理解しえないことを、
深く悲しむ心、
その心だけが、
どこまでも相手の心に寄りそい、
相手の心に聞き取っていこうとするのだと思います。
（ 宮城顗 ）
（ Miyagi Shizuka ）

391.
いちばん強い煩悩、われわれが抗(あらが)いがたい煩悩というのは、（中略）実は、惚れたはれたの煩悩がいちばん辛い。
「あの人を好きになった。
　それなのにあの人は好きになってくれない」
「亭主がまた外に女をつくった」。
そういう愛情の苦しみ、迷いがいちばん大きい。
（ 瀬戸内寂聴 ）
（ Setouchi Jakuchou ）
392.
人間はお互いに他者を本当に理解するなどということはありえない、
たとえ、親子、夫婦であろうとも、
心底、理解しあうなどということはできないのだ。
（ 宮城顗 ）
（ Miyagi Shizuka ）
393.
九十歳にならんとわからんこともあるんだぞ。
長生きをするものだぞ。
（ 鈴木大拙 ）
（ Suzuki Daisetsu ）
394.
自分のために
一生けんめい生きる
というだけなら
毛虫だって
一生けんめい生きている
（ 東井義雄 ）
（ Toui Yoshio ）
395.
煩悩のすべては執着である。
執着くらい人の心がふりまわされるものはない。
（ 瀬戸内寂聴 ）
（ Setouchi Jakuchou ）
396.
善人というのは順境にある人や。
順境にある人はこの世だけで満足なので、そういう人にはこれ以上もう救われるということは必要なかろうと思う。
（ 米沢英雄 ）
（ Yonezawa Hideo ）
397.
苦しみがなくなることは
その苦しみを
生かしていくことができるということ
（ 蓬茨祖運 ）
398.
所詮人間は弱いものである。
自己に囚(とら)われがちな半面には、
何物か僥倖(ぎょうこう)を祈ろうとする。
それは野蛮人たると、文明人たるとを問わない。
畢竟(ひっきょう)自己をたのみ得ないゆえに、
迷信の世界に踏み迷ってしまう。
（ 九条武子 ）
（ Kujou Takeko ）
399.
人生はいいことも悪いことも連れ立ってやってきます。
不幸が続けば不安になり、気が弱くなるのです。
でも、そこで運命に負けず勇気を出して、不運や不幸に立ち向かってほしいのです。
（ 瀬戸内寂聴 ）
（ Setouchi Jakuchou ）
400.
仏法にふれるには
身辺の
なんでもないことを
ただ　こころをこめて
すること
（ 榎本栄一 ）
（ Enomoto Eiichi ）

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