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[ 名言 ]
理想よりも実務を重んずる(革命の)三代目たちは、
いつの時代でも有能な処理家、能吏(のうり)、もしくは事業家として通用する才能と性格をもっており、
たまたま時世(ときよ)時節の事情から革命グループに属しているだけであり、
革命を実務と心得て、
結局は初代と二代目がやりちらした仕事のかたちをつけ、
あたらしい権力社会をつくりあげ、
その社会をまもるため、
多くは保守的な権力政治家になる。

[ 出典 ]
司馬遼太郎[しば・りょうたろう]
(小説家、1923〜1996)
『世に棲む日日(四)』

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[ 補足 ]
※「(革命の)」は七瀬音弥による補足

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[ 全文・続き ]
〈全文〉
分類すれば、革命は三代で成立するのかもしれない。
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初代は松陰(=吉田松陰)のように思想家として登場し、
自分の思想を結晶化しようとし、
それに忠実であろうとするあまり、
自分の人生そのものを喪(うしな)ってしまう。
初代は、多くは刑死する。
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二代は晋作(=高杉晋作)のような乱世の雄(ゆう)であろう。
刑死することはないにしても、
多くは乱刃(らんじん)のなかで闘争し、
結局は非業(ひごう)に斃(たお)れねばならない。

三代目は、伊藤俊輔(いとう・しゅんすけ=伊藤博文)、山県有朋(やまがた・ありとも)が、
もっともよくその型を代表しているであろう。
かれら理想よりも実務を重んずる三代目たちは、
いつの時代でも有能な処理家、能吏(のうり)、もしくは事業家として通用する才能と性格をもっており、
たまたま時世(ときよ)時節の事情から革命グループに属しているだけであり、
革命を実務と心得て、
結局は初代と二代目がやりちらした仕事のかたちをつけ、
あたらしい権力社会をつくりあげ、
その社会をまもるため、
多くは保守的な権力政治家になる。
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