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「春風の花を散らすと見る夢はさめても胸の騒ぐなりけり」と歌われて、
私達の胸中にも何ものかが騒ぐならば、 西行の空観は、私達のうちに生きているわけでしょう。 まるで虚空(こくう)から花が降って来る様な歌だ。 厭人(えんじん)も厭世(えんせい)もありはしない。 この悲しみは生命に溢(あふ)れています。 小林秀雄[こばやし・ひでお]
(文芸評論家、1902〜1983) 「私の人生観」 『小林秀雄全作品 第17集:私の人生観』(新潮社刊)に収載
《 春 》→ 今日
《 見る 》 《 散る 》 《 胸 》 《 悲しみ 》→ 今日 《 花 》→ 今日 《 短歌 》 《 小林秀雄 》→ 今日 * * * * * * * * * * 《 星座別名言と運勢 》 《 血液型別名言と運勢 》 〈全文〉
観は、日本の優れた芸術家達の行為のうちを貫道しているのであり、 私達は、彼等の表現するところに、それを感得しているという事は疑えぬ。 __ Link __ 西行の歌に託された仏教思想を云々(うんぬん)すれば、 そのうちで観という言葉は死ぬが、例えば、 「春風の花を散らすと見る夢はさめても胸の騒ぐなりけり」と歌われて、 私達の胸中にも何ものかが騒ぐならば、 西行の空観は、私達のうちに生きているわけでしょう。 まるで虚空(こくう)から花が降って来る様な歌だ。 厭人(えんじん)も厭世(えんせい)もありはしない。 この悲しみは生命に溢(あふ)れています。 __ Link __ この歌を美しいと感ずる限り、 私達は、めいめいの美的経験のうちに、 空即是色(くうそくぜしき)の教えを感得しているわけではないか。 美しいと感ずる限りだ、 感じなければ縁なき衆生(しゅじょう)である、 まことに不思議な事であります。 __ Link __
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