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[ 名言 ]
草木の花といふ花が、
時にふれ、折につけ、
私たちの心像(しんぞう)に残してゆく印象は、
それぞれの形と色と光との交錯したものにほかならないが、
ひとり木犀(もくせい)は
その高い苦みのある匂によつてのみ、
私たちにその存在を黙語してゐる。

[ 出典 ]
薄田泣菫[すすきだ・きゅうきん]
(詩人、随筆家、1877〜1945)
『泣菫随筆』(谷沢永一&山野博史編)

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[ 補足 ]
※心像(しんぞう)=記憶・想像などにより、現実の刺激なしに意識に生じる直接的な像で、感覚的性質をもつもの。

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 草 
 木 
 花 
想像・空想・夢想
形・形状
色・彩り
 光 
香り・匂い
存在
沈黙・無言

[ 全文・続き ]
〈全文〉
草木の花といふ花が、
時にふれ、折につけ、
私たちの心像(しんぞう)に残してゆく印象は、
それぞれの形と色と光との交錯したものにほかならないが、
ひとり木犀(もくせい)は
その高い苦みのある匂によつてのみ、
私たちにその存在を黙語してゐる。
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木犀の花は
ぢぢむさく、古めかしい、
金紙銀紙の細かくきざんだのを枝に塗りつけたやうな、
何の見どころもない花で、
言はばその高い香気をくゆらせるための、
質素な香炉に過ぎないのだ。
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