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[ 名言 ]
この世の中に置かれた一人の人間が、
周囲の理解を容易に得ることができなくて、
狭い場所に追い込まれてゆき、
そこに蹲(うずく)まって
ようやく掴み取ったものをもとでにして、
文学というものはつくられはじまる。

[ 出典 ]
吉行淳之介[よしゆき・じゅんのすけ]
(小説家、1924〜1994)
『なんのせいか』

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[ 全文・続き ]
〈全文〉
この世の中に置かれた一人の人間が、
周囲の理解を容易に得ることができなくて、
狭い場所に追い込まれてゆき、
そこに蹲(うずく)まって
ようやく掴み取ったものをもとでにして、
文学というものはつくられはじまる。
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最後には、
ある程度広い範囲の共感を掴み得るにしても、
まず狭く狭く追い込まれるのが、
文学にたずさわるものの宿命である。
いや、そういう状態になったところで、
文学というものに対する眼が開くのである。
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