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書物という伴侶、
これが、以前はよく解(わか)らなかった。 私は、依然として、 書物を自分流にしか読まないが、 その自分流に読むという事が、 相手の意外な返答を期待して、 書物に話しかける、 という気味合(きみあい)のものになったのである。 小林秀雄[こばやし・ひでお]
(文芸評論家、1902〜1983) 「読書の楽しみ」 『小林秀雄全作品 第26集:信ずることと知ること』(新潮社刊)に収載
《 話す 》
《 回答・返答 》 《 答える 》 《 伴侶 》 《 本・書物 》→ 今日 《 意外 》 《 期待 》 《 小林秀雄 》→ 今日 * * * * * * * * * * 《 星座別名言と運勢 》 《 血液型別名言と運勢 》 〈全文〉
本は、若い頃から好きで、 夢中になって読んだ本もずい分多いが、 今日となっては、 本ももう私を夢中にさせるわけにはいかなくなった。 新しい本を読み漁(あさ)るという事もなくなり、 以前読んだものを、漫然と読み返すという事が多くなった。 しかしそういう事になって、 却(かえ)って読書の楽しみというものが、 はっきり自覚出来るようになったと思っている。 __ Link __ 往年の烈(はげ)しい知識欲や好奇心を想い描いてみると、 それは、自分と書物との間に介在した 余計なもののように感じられる。 それが取り除かれて、 書物との直(じか)な、尋常で、自由な附合(ふごう)の道が開けたような気がしている。 __ Link __ 書物という伴侶、 これが、以前はよく解(わか)らなかった。 私は、依然として、 書物を自分流にしか読まないが、 その自分流に読むという事が、 相手の意外な返答を期待して、 書物に話しかける、 という気味合(きみあい)のものになったのである。 __ Link __
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