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[ 名言 ]
(少年期の日常生活において)
感受性や感覚のプラス(=豊かさ)自体が、
マイナスに働くわけなので、
結局プラスをそのままプラスとして生かすためには、
文学の世界に入って行かざるを得ない。
追い込まれたあげくに、
一つの世界が開かれるのを見るのである。

[ 出典 ]
吉行淳之介[よしゆき・じゅんのすけ]
(小説家、1924〜1994)
『なんのせいか』

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[ 補足 ]
※標題文の「(少年期の日常生活において)」「(=豊かさ)」は七瀬音弥による補足

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[ 全文・続き ]
〈全文〉
少年の頃、激しく傷つくということは、
傷つく能力があるから傷つくのであって、
その能力の内容といえば、
豊かな感受性と鋭い感覚である。
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そして、例外はあるにしても、
その種の能力はしばしば、
病弱とか異常体質とか
極度に内攻する心とか、
さまざまのマイナスを肥料として繁(しげ)ってゆく。
そして、そういうマイナスは、
とくに少年期の日常生活において、
大きなマイナスとして作用するものだ。


■さらに、感受性や感覚のプラス(=豊かさ)自体が、
マイナスに働くわけなので、
結局プラスをそのままプラスとして生かすためには、
文学の世界に入って行かざるを得ない。
追い込まれたあげくに、
一つの世界が開かれるのを見るのである。
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