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我が国には俳句という独得な様式がある。
俳句には切れ字というものがあって、 言葉を切断し、言葉を散らそうとする。 集中するのではなく 拡散の方法である。 日本文化の点的構造を暗示する現象としてよかろう。 外山滋比古[とやま・しげひこ]
(英文学者・言語学者・評論家・エッセイスト、1923〜2020) 『日本語の感覚』 〈解説〉
「切れ」「切れ字」が生まれた理由。 そもそもは、連歌(れんが)において、発句(ほっく)としてどのような下(しも)の句も考えられるような独立性が求められ、強く言い切る必要性があったことから、「切れ」という表現方法、「切れ字」という表現形式が考え出された。 ※切れ(きれ)=物事を強く言い切る表現手法、及び、それによって生み出される効果。 代表的な「切れ」の手法は「切れ字」の使用である。 「切れ」及び「切れ字」の最大の役目は、強く言い切ることによって、読者に想像・解釈の余地を与え、句の中(世界)に引き込むこと、句自体に余韻を与え味わい深くすることである。 また、全く関係ない2語を提示し、言葉をいったんそこで「切る」のも、「切れ」の手法の一つである。 例)「鮎と茄子」 今日特売の夕餉(ゆうげ)かな。 ※切れ字=「切れ」を生み出すために、言葉に末尾に付加して使われる語で、強く言い切る働きをする語。 「や」「かな」「けり」の三つが主に使われる。 芭蕉の有名句「古池や蛙飛び込む水の音」における「や」は、代表的な切れ字である。 ※「古池や蛙飛び込む水の音」に関して、「古池にカエルが飛び込んだら水の音がした」という因果関係的な解釈は本来間違っている。 ※標題文中の「(一箇所に)」は七瀬音弥による補足。 〈全文〉
我が国には俳句という独得な様式がある。 その俳句には切れ字というものがあって、 言葉を切断し、言葉を散らそうとする。 集中するのではなく 拡散の方法である。 __ Link __ 似たことは囲碁にも見られる。 下手なものは石を不必要に(一箇所に)集めたがるけれども、 上手は石をうまく散らす。 日本文化の点的構造を暗示する現象としてよかろう。 __ Link __ 《関連》
芭蕉の有名な句 「古池や蛙(かわず)飛び込む水の音」にしても、 「古池や」「蛙飛び込む」「水の音」 という三つの点から成っている。 「古池に蛙が飛び込んだら水の音がしました」 という(→続きはクリック)(外山滋比古) 《関連》 芭蕉の有名な句 「古池や蛙(かわず)飛び込む水の音」にしても、 「古池」「蛙」「水の音」が それぞれひとつの点として 世界をもっている。 それを読者が頭の中でつなげたときに、 そこに(→続きはクリック)(外山滋比古) 《関連》 ポアンティイスム(点描画法)の点と点の間に 自己を韜晦(とうかい)させるところにおいてのみ 詩人は自己を詠(うた)い上げることができる。 (外山滋比古) 《関連》 点描画法でポツンポツンと色の点を相互に適当に離しておくのと同じように、 鮮やかな言葉と言葉とを、 対比的に、しかし、ある程度接近して並べると、 それぞれの語が単独にはもち得ない新し(→続きはクリック)(外山滋比古) 《関連》 豆腐は積み重ねがきかないが、 小さく切って、汁の中などへ「放っ」てやることができる。 その散り方に美しさを感じるのは、 われわれ(日本人)にそういう感覚がそなわっているからであろう。 (外山滋比古)
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( ヘーゼルデン財団 )
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( ルイ14世の国葬で演説したパリ司教の言葉 )
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