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[ 名言 ]
学問の努力の中心部では、
生きた心が生きた心に直(じか)に触れて、
これを知る
という事しか起こらない。

[ 出典 ]
小林秀雄[こばやし・ひでお]
(文芸評論家、1902〜1983)
「本居宣長」
※本居宣長の思想について説明した言葉
『小林秀雄全作品 第28集:本居宣長 下』(新潮社刊)に収載

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[ 全文・続き ]
〈全文〉
人の有るが儘(まま)の心は、
まことに脆弱(ぜいじゃく)なものである
という、疑いようのない事実の、
しっかりした容認のないところに、
正しい生活も正しい学問も成り立たぬという、
彼(=本居宣長)の固い信念、そこに大事がある。
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「うごくこゝろぞ 人のまごころ」
と歌われているところは、
動かなければ、
心は心である事を止(や)める、
動かぬ心は「死物」である
という、きっぱりとした意味合いなので、
世に聖人と言われている人が、
いかに巧みに「不動心」を説いてみせても、
当人の「自慢ノ作リ事」を出られないのは、
死物を以(もっ)て、生物を解こうとする、
或(ある)いは解けるとする無理から来る。
__ Link __

自分(=本居宣長)の学問では、死物は扱わない。
扱うものは、人の生きた心だけである。
従って、学問の努力の中心部では、
生きた心が生きた心に直(じか)に触れて、
これを知る
という事しか起こらない。
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