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[ 名言 ]
(独創的・個性的な仕事をなすような自己とは)
実際の物事にぶつかり、
物事の微妙さに驚き、複雑さに困却し、
習い覚えた知識の如(ごと)きは、
肝腎(かんじん)要(かなめ)の役には立たぬ
と痛感し、
独力の工夫によって自分の力を試す、
そういう経験を重ねて
着々と得られるものに他ならない。

[ 出典 ]
小林秀雄[こばやし・ひでお]
(文芸評論家、1902〜1983)
「疑惑�T」
『小林秀雄全作品 第11集:ドストエフスキイの生活』(新潮社刊)に収載

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[ 補足 ]
※標題文の」「(独創的・個性的な仕事をなすような自己とは)」は七瀬音弥による補足

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[ 全文・続き ]
〈全文〉
独創的に書こう、
個性的に考えよう、
などといくら努力しても、
独創的な文学や個性的な思想が出来上がるものではない。
あらゆる場合に自己に忠実だった人が、
結果として独創的な仕事をしたまでである。
__ Link __

そういう意味での自己というものは、
心理学が説明出来る様なものでもなし、
倫理学が教えられる様なものでもあるまい。
ましてや自己反省という様な空想的な仕事で
達せられる様なものではない。
__ Link __

それは、
実際の物事にぶつかり、
物事の微妙さに驚き、複雑さに困却し、
習い覚えた知識の如(ごと)きは、
肝腎(かんじん)要(かなめ)の役には立たぬ
と痛感し、
独力の工夫によって自分の力を試す、
そういう経験を重ねて
着々と得られるものに他ならない。
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