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私は教師。
私は教え子の結婚に喜びの涙を流し、 彼らの子どもの誕生に歓声をあげ、 また、若くして世を去った教え子の墓の前で悲しみに頭をたれる。 ジョン・W・シュラター
(作者情報不詳) 詩「私は教師」 〈全文〉
私は教師。 私は子どもが「なぜ?」という言葉を初めて口にしたときに生まれる。 __ Link __ 私はいろいろな場所でさまざまな人間として、教える仕事を続けている。 あるときはソクラテスとなって、アテネの若者に質問を投げかけ、新たな思想に目覚めさせ、 あるときはアン・サリバンとなって、ヘレン・ケラーの手の中に指で宇宙の神秘を伝え、 またあるときはイソップやアンデルセンとなって、数々の寓話を通し、人々に真理を説き明かす。 釈迦、孔子、モーゼ、キリストのように、 教えを説き、師と仰がれた人々の名は、 人類の殿堂に永遠に輝く。 __ Link __ 私の顔や名前はいつかは忘れ去られても、 私の教えや人格は教え子の中に生き続ける。 __ Link __ 私は教え子の結婚に喜びの涙を流し、彼らの子どもの誕生に歓声をあげ、また、若くして世を去った教え子の墓の前で悲しみに頭をたれる。 __ Link __ 私は一日の内に、役者、医者、看護婦、心理学者、コーチ、親代り、友だちと、あらゆる役を演ずる。 __ Link __ 私は文法や、公式や、地図や、図表について教えても、実のところ何も教えていない。 生徒たちは、自分がこの世に生まれた意味を、その一生をかけて自分で学びとっていくのだから。 __ Link __ 私はパラドックス。 私は黙って耳を傾けるとき、もっとも饒舌に語り、生徒たちから進んで学びとろうとするとき、もっとも多くを授ける。 __ Link __ 私が絶えず追い求めてきたのは、富でも栄誉でもなく、生徒たちがその能力を発揮できる場であり、自信を喪失した生徒たちが眠らせている才能である。 __ Link __ 私ほど恵まれた職に就いている者はない。 医者は生命がこの世に誕生する神秘的な時間に立ち会うが、 私は生命が日々、新たな疑問や考えを抱き、新しい人間関係の中で生まれ変わるのに立ち会う。 __ Link __ 建築家は入念に作り上げた建造物は何世紀にもわたって残ることを知っているが、 私は愛と真実を注いだ教えは永遠に残ることを知っている。 __ Link __ 私は戦士。 競争、否定、恐怖、偏見、無知、無関心を 敵にまわして戦う毎日。 __ Link __ 私の味方は愛、笑い、知性、好奇心、個性、信念、父母からの支援。 __ Link __ 私がかくも素晴らしい人生を送ることができるのは、あなた方両親のおかげだ。 未来への最大の貢献とも言うべき子どもたちを、私に託してくれたことに感謝したい。 __ Link __ 私の過去は思い出でいっぱい。 私の現在は挑戦、冒険、愉快なことでいっぱい。 なぜなら、私は、子どもという未来と共にあるから。 __ Link __ 私は教師。 この神の計らいに日々感謝する。
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