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翻訳というものは、
翻訳者の個性というよりは、 翻訳の言葉が 日本語のほうから降ってきてくれるものだ。 翻訳をするとき、私は、 (頭の中に降ってくる)日本語を (そっくりそのまま)通訳して (書き記して)いるだけである。 柳瀬尚紀[やなせ・なおき]
(英文学者、翻訳家、随筆家、1943〜2016) 『ことばと遊び、言葉を学ぶ』 ※「(頭の中に降ってくる)」「(そのまま)」「(書き記して)」は七瀬音弥による補足
〈全文〉
日本語は、 ひらがな・カタカナ・漢字・ローマ字・ルビなど、 さまざまな表現方法を備えています。 それに、多重の意味を持ち、 表現の幅を大きく広げてくれる 同音異義語・同訓異字なども多くあります。 そのような日本語に触れてきた経験から、私は、 翻訳というものについて、 翻訳者の個性というよりは、 翻訳の言葉が日本語のほうから降ってきてくれるものだ と考えるようになりました。 翻訳をするときには、私は、 (頭の中に降ってくる)日本語を(そっくりそのまま)通訳して (書き記して)いるだけなのです。
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