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日本語の漢字はわたしたちのなかに、連想する力をふんだんに育ててきたけれども、カタカナのことばはことばの地下茎がもともと断ち切られてしまうため、なかなかそうはゆかず、ことばによる連想の力、イメージをゆたかにつらねてゆく力を、どうしても殺いでしまいやすいのです。

[ 出典 ]
長田弘[おさだ・ひろし]
(詩人、1939〜2015)
『すべてきみに宛てた手紙』

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〈全文〉
今日の日本は、識字率がずばぬけています。
(中略)しかし、実のところは、識字率がずばぬけていても、わたしたちのもつ語彙、ヴォキャブラリーはずいぶん落ちてきている。
そして、日本語が突慳貪(つっけんどん)になってきている。
くわえて国際化に伴って、カタカナでしか言えないことばが、わたしたちの語彙、ヴォキャブリラリーにたくさん入りこんできています。
仕方がないのかもしれませんが、ことばのもたらすイメージの喚起力が、そのぶんどうしても弱まってきていることも事実です。

というのも、日本語の漢字はわたしたちのなかに、連想する力をふんだんに育ててきたけれども、カタカナのことばはことばの地下茎がもともと断ち切られてしまうため、なかなかそうはゆかず、ことばによる連想の力、イメージをゆたかにつらねてゆく力を、どうしても殺いでしまいやすいのです。
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ことばというのは、たがいに関連しあう意味のまとまり、イメージのまとまりです。
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わたしたちは、ことばというものを、それぞれの頭の中、心の中にもっている自分の字引きによって理解します。
めいめいが胸にもつその自分の字引きが、どんどん薄くなってきているのではないか。
感じ、考え、思うことを、自分のことばで、きちんと、生き生きと言い表すということが、びっくりするほど下手になってきている。
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極端に言えば、どんなことも「面白い」「つまンない」という、二つのことばですまそうと思えばすんでしまうというようなことは、けっして豊かなことではありません。
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