ことばというのは、たがいに関連しあう意味のまとまり、イメージのまとまりです。
長田弘[おさだ・ひろし]
(詩人、1939〜2015) 『すべてきみに宛てた手紙』 《 文章の書き方の名言 》
〈全文〉
今日の日本は、識字率がずばぬけています。 (中略)しかし、実のところは、識字率がずばぬけていても、わたしたちのもつ語彙、ヴォキャブラリーはずいぶん落ちてきている。 そして、日本語が突慳貪(つっけんどん)になってきている。 くわえて国際化に伴って、カタカナでしか言えないことばが、わたしたちの語彙、ヴォキャブリラリーにたくさん入りこんできています。 仕方がないのかもしれませんが、ことばのもたらすイメージの喚起力が、そのぶんどうしても弱まってきていることも事実です。 というのも、日本語の漢字はわたしたちのなかに、連想する力をふんだんに育ててきたけれども、カタカナのことばはことばの地下茎がもともと断ち切られてしまうため、なかなかそうはゆかず、ことばによる連想の力、イメージをゆたかにつらねてゆく力を、どうしても殺いでしまいやすいのです。 __ Link __ ことばというのは、たがいに関連しあう意味のまとまり、イメージのまとまりです。 __ Link __ わたしたちは、ことばというものを、それぞれの頭の中、心の中にもっている自分の字引きによって理解します。 めいめいが胸にもつその自分の字引きが、どんどん薄くなってきているのではないか。 感じ、考え、思うことを、自分のことばで、きちんと、生き生きと言い表すということが、びっくりするほど下手になってきている。 __ Link __ 極端に言えば、どんなことも「面白い」「つまンない」という、二つのことばですまそうと思えばすんでしまうというようなことは、けっして豊かなことではありません。 __ Link __ 1.
心から可愛いと思っているのです。仕様の無いほど好きなのです。ただ、好きなのです。それで、いいではありませんか。純粋な愛情とは、そんなものです。女性が、心の底で、こっそり求めているものも、そのような…… (太宰治) 2. 祈りは老女の無駄な繰り言ではない。正しく理解され使われれば、行動のもっとも力強い道具となる。 (ガンジー) 3. 今日は地獄でも、明日は天国ということもある。 (ドラマ『3年B組金八先生(第4シリーズ)』) 4. 人間は他のいかなる行為よりも、自身に多くの快楽を与える行為をしないではいられないものだ。 (スタンダール) 5. そのままでいいがな (相田みつを) 6. 街歩きというのは、室内から外に出なければいけない。室内を出るということは、自分の心の外に出るということです。自分の心の外に出て、外の情景のなかへ自分から入ってゆく。 (長田弘) 7. 悲しみは雷雲に似ている。遠方から見ればそれは真っ黒であり、頭上にくればほとんど灰色である。 (ジャン・パウル) 8. ある人を軽蔑すると公言するのは、まだ十分に軽蔑してないのだ。沈黙こそ唯一至上の軽蔑だ。 (サント・ブーヴ) 9. 人は考えることによってではなく、行うことによって成長する。 (ダンテ) 10. 良い妻は特に金銭の問題はできるだけ夫の耳に入れないようにする才覚が必要である。 (ヘンリー・テイラー) ![]() |