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[ 名言 ]
山茶花(さざんか)という花は哀れだな、
日向(ひなた)の広々とした所では
却(かえっ)て風情(ふぜい)がなく、
こんな寂しい小蔭(こかげ)片隅でひそかに咲いていると、
どんな花にも増して美しい。
この白々とした可憐な姿、
人眼に隠れて咲き人に知られずして散る、
斯(こ)ういう美しさは
山茶花の他にはないだろう、
人間にも同じような者がある。

[ 出典 ]
山本周五郎[やまもと・しゅうごろう]
(大正〜昭和の小説家、1903〜1967)
『風雲海南記』
※乙貝英三郎のセリフ

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