|
体験というのは、理解しあおう、正解をだしあおうというようなしかたで継承してゆくものでも、継承できるものでもないんですね。
長田弘[おさだ・ひろし]
(詩人、1939〜2015) 『一人称で語る権利』
〈全文〉
どうしても言葉にならない。 ヒロシマを体験した人がポツリとそう話されたことがあります。 ヒロシマの体験はそのような無言のうちに、戦後じっとになわれてきた。 言葉にならないということは、言語絶するということではない。 言葉にだしたら嘘になってしまうということです。 __ Link __ (中略)言葉はすべてを表現できない、ということをよくよくかんがえなければいけないんだとおもう。 どんなものでも言葉にしてしまえば「そんなもの」になってしまうだろう。 __ Link __ そうであるけれども、しかし言葉に力があるとすれば、それは、言葉のむこうがわにあるものを想像させる力、欠けたるものへの想像力にささえられてなんだということ。 __ Link __ 体験というのは、理解しあおう、正解をだしあおうというようなしかたで継承してゆくものでも、継承できるものでもないんですね。 __ Link __ 何をつたえるかじゃなしに、何がつたわらないか、ということが真のコミュニケーションのはじまりなのであって、思想の継承はリレー競走のバトンタッチじゃない。 __ Link __ じぶんが体験しなかったこと、(体験)できなかったことにたいして無垢でも無実でもあることができない、というのがわたしたちにとってのありようだとおもうのです。 わたしたちはそうしたありようそのものを突きつめてゆくことによってしか、じぶんが体験しなかったもの、できなかったものへの想像力を、つまり他者への想像力を生きることができない。 __ Link __ 一人のわたしはみずから生きるものであると同時に、他者によって生かされているんです。 確かに思想は個人的な体験をもとにして、つくりあげられてつくんだけれども、それはあくまでも他者についての想像力をバネにしてゆくことによって思想化されるんだということを痛切にかんがえるのです。 __ Link __
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
( E・ヴェンツェル )
8.
9.
( マーラー )
10.
11.
12.
( チャールズ・リード )
13.
14.
15.
16.
17.
18.
( ポーリー・タイナー )
19.
( 漫画『橋の下のギャルソン』 )
20.
21.
22.
23.
24.
25.
26.
27.
28.
( ドラマ『ザ・リバー』 )
29.
30.
31.
32.
33.
34.
( イヴァン・オシミッチ )
35.
36.
( 月亭八方 )
【 落合直文 】
【 漫画・ドラマ『サラリーマン金太郎』 】 【 アーノルド・ローベル 】 【 橋本治 】 【 エドガー・ブロンフマン・シニア 】 【 滝沢馬琴 】 【 羽倉信也 】 【 見城徹 】 【 トム・ワトソン 】 【 羽生善治 】 【 なだいなだ 】 【 アウグストゥス 】 【 ロバート・フロスト 】 【 ジョージ・W・ブッシュ 】 【 三谷幸喜 】 【 ジョナサン・スウィフト 】 【 箱田忠昭 】 【 ヘンリー・フィールディング 】 【 創造の始まり 】
【 歩いて帰る 】 【 知識が減る 】 【 親子関係 】 【 涙がこぼれる 】 【 思考する(という)こと 】 【 芸術を高く評価 】 【 手の力を抜く 】 【 期待以上のものを作る 】 【 切なさを受け入れる 】 【 自分に合う仕事 】 【 ボールを打ち込む 】 【 異星人 】 【 堅持 】 【 王位 】 【 子供の好ましい競争相手 】
|