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凡(すべ)ては永久に過ぎ去る。
誰もこれを疑う事は出来ないが、 疑う振りをする事は出来る。 いや何一つ過ぎ去るものはない積もりでいる事が、 取りも直さず僕等が生きている事だとも言える。 小林秀雄[こばやし・ひでお]
(文芸評論家、1902〜1983) 「ドストエフスキイの生活」 『小林秀雄全作品 第11集:ドストエフスキイの生活』(新潮社刊)に収載
〈続き〉
歴史は、この積もりから生まれた。 過ぎ去るものを、 僕等は捕(とら)えて置こうと希(ねが)った。 そしてこの乱暴な希(ねが)いが、そう巧(うま)く成功しない事は 見易い理(ことわり)である。
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人間というものは、
自分が他人(ひと)様のお世話になっている間は それに気づかぬが、 やがて多少とも他人様のお世話をさせてもらう様になって、 初めてそれが如何(いか)に大へんな事かということが分かるものです。
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しぜんのままに従うのは
禽獣(きんじゅう)草魚だけだ。 田や畑は、しぜんに任せると 役にも立たない雑草に掩(おお)われてしまう。 人間は選択し、刈り、抜き、制限する。 これは反自然だが、 人間を利益し進歩させる。
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