「なぜ」と元気にかんがえるかわりに、「そうなっているんだ」という退屈なこたえで、どんな疑問もあっさり打ち消してしまうようになったとき。
・・・そのときだったんだ。 そのとき、きみはもう、一人の子どもじゃなくて、一人のおとなになっていたんだ。 長田弘[おさだ・ひろし]
(詩人、1939〜2015) 散文詩集『深呼吸の必要』 詩「あのときかもしれない」 【 長田弘の名言 】
〈全文〉
きみはいつおとなになったんだろう。 きみはいまはおとなで、子どもじゃない。 子どもじゃないけれども、きみだって、もとは一人の子どもだったのだ。 きみはある日、突然おとなになったんじゃなかった。 気がついてみたら、きみはもうおとなになっていた。 なった、じゃなくて、なっていたんだ。 ふしぎだ。 __ Link __ そこには境い目がきっとあったはずなのに、子どもからおとなになるその境い目を、きみがいつ飛び越しちゃってたのか、きみはさっぱりおぼえていない。 __ Link __ (中略)そうしてきみは、きみについてのぜんぶのことを自分で決めなくちゃならなくなっていったのだった。 つまり、ほかの誰にも代わってもらえない一人の自分に、きみはなっていった。 きみはほかの誰にもならなかった。 好きだろうがきらいだろうが、きみという一人の人間にしかなれなかった。 そうと知ったとき、そのときだったんだ、そのとき、きみはもう、一人の子どもじゃなくて、一人のおとなになっていたんだ。 __ Link __ ・・・子どものきみは「遠く」へゆくことをゆめみた子どもだった。 だが、そのときのきみはまだ、「遠く」というのが、そこまでいったら、もうひきかえせないところなんだということを知らなかった。 「遠く」というのは、ゆくことはできても、もどることのできないところだ。 子どものきみは、ある日ふと、もう誰からも「遠くへいってはいけないよ」と言われなくなったことに気づく。 そのときだったんだ。 そのとき、きみはもう、ひとりの子どもじゃなくて、一人のおとなになってたんだ。 __ Link __ ・・・ふと気がつくと、いつしかもう、あまり「なぜ」という言葉を口にしなくなっている。 そのときだったんだ。 そのとき、きみはもう、ひとりの子どもじゃなくて、一人のおとなになっていたんだ。 __ Link __ 「なぜ」と元気にかんがえるかわりに、「そうなっているんだ」という退屈なこたえで、どんな疑問もあっさり打ち消してしまうようになったとき。 ・・・そのときだったんだ。 そのとき、きみはもう、一人の子どもじゃなくて、一人のおとなになっていたんだ。 __ Link __
1.
( 平山郁夫 )
2.
( ドラマ『古畑任三郎』 )
3.
( 僧? )
4.
( 東畑精一 )
5.
( 長田弘 )
6.
( ブレーズ・パスカル )
7.
( 永六輔 )
8.
( 相田みつを )
9.
( ヴィトゲンシュタイン )
10.
( 中島孝志 )
11.
( 島秀雄 )
12.
( 下重暁子 )
13.
( 正岡子規 )
14.
( アウレリウス )
15.
( ヘレン・ケラー )
16.
( 日下公人 )
17.
( サネヤ・ロウマン )
18.
( 瀬戸内寂聴 )
19.
( 七瀬音弥 )
20.
( 永六輔 )
21.
( 忌野清志郎 )
22.
( ロバート・G・アレン )
23.
( シンディ・フランシス )
24.
( ドラマ『東京スカーレット 〜警視庁NS係〜』 )
25.
( ジョージ・ロートン )
26.
( )
27.
( 日本のことわざ・格言 )
28.
( シェイクスピア )
29.
( 岸惠子 )
30.
( プブリリウス・シルス )
【 門番 】
【 口うるさい批評 】 【 始終落ち込ませる 】 【 巧言 】 【 自分自身の声に耳を傾ける 】 【 世間の広さ 】 【 新しいものを生み出す 】 【 義務を果たす 】 【 河瀬直美の名言 】 【 従順な女 】 【 公平な人事 】 【 監視 】 【 適切な活用 】 【 感謝を捧げる 】 【 まとめる 】 【 空間を超えて人間を運ぶ 】 |