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101.
我々は春と夏は改革者であるが、
秋と冬は保守の側に立つ。
朝は改革者で、
夜になると保守主義者になる。
（ エマーソン ）
（ Ralph Waldo Emerson ）
102.
冬があり夏があり
昼と夜があり
晴れた日と　雨の日があって
ひとつの花が　咲くように
悲しみも　苦しみもあって
私が私になってゆく
（ 星野富弘 ）
（ Hoshino Tomihiro ）
103.
「暑い」「寒い」と、うるさく言うな。
夏は冬に感謝し、冬は夏に感謝しんしゃい。
（ 島田洋七 ）
104.
冬が来れば春はま近い。
桜は静かにその春を待つ。
（ 松下幸之助 ）
（ Matsushita Kounosuke ）
105.
この冬木にも物語ありにけり
（ 小林榮子 ）
（ Kobayashi Eiko ）
106.
こんなにも健やかな死や冬日和
（ 宇多喜代子 ）
（ Uda Kiyoko ）
107.
しんしんと寒さがたのし歩みゆく
（ 星野立子 ）
（ Hoshino Tatsuko ）
108.
冬の鷺(さぎ)歩むに光したがへり
（ 加藤楸邨 ）
（ Katou Shuuson ）
109.
夜寒(よさむ)さや吹けば居すくむ油虫
（ 富田木歩 ）
（ Tomita Moppo ）
110.
大学のさびしさ冬木のみならず
（ 加藤楸邨 ）
（ Katou Shuuson ）
111.
根を張りてやすらぎゐるや大冬木
（ 大野林火 ）
（ Oono Rinka ）
112.
縮こまっているのは
冬だからです。
終りにした訳では
ありません。
春が背中をたたくまで
じっと　待っているのです。
（ 神岡学 ）
（ Kamioka Manabu ）
113.
冬ざれや小鳥のあさる韮畠(にらばたけ)
（ 与謝蕪村 ）
（ Yosano Buson ）
114.
雨となる喉うるほへり冬の朝
（ 稲畑汀子 ）
（ Inahata Teiko ）
115.
十二月は師走。
師の走る月。
けれども、わたしの十二月は、ちがいます。
座る。
何もしない。
そして、いつもはない、ゆっくりとした時間をじぶんにとりもどす月です。
（ 長田弘 ）
（ Osada Hiroshi ）
116.
逢わざれば逢いおるごとし冬の雨
（ 折笠美秋 ）
（ Orisaka Bishuu ）
117.
寒雷(かんらい)やびりりびりりと真夜(まよ)の玻璃(はり)
（ 加藤楸邨 ）
（ Katou Shuuson ）
118.
松の葉に冬野の色は残りけり
（ 心敬 ）
（ Shinkei ）
119.
水仙花よくよく冬に生れつき
（ 加賀千代女 ）
（ Kagano Chiyojo ）
120.
やどり木に浮く力あり春隣
（ 山崎祐子 ）
（ Yamazaki Yuuko ）
121.
石上の無(ぜろ)に近づく冬の蠅
（ 宇多喜代子 ）
（ Uda Kiyoko ）
122.
何時(いつ)の間に冬の月出(で)てゐる別れ
（ 稲畑汀子 ）
（ Inahata Teiko ）
123.
雲突(とつ)と切れて射(さ)しくる冬日(ふゆび)かな
（ 服部珠子 ）
（ Hattori Tamako ）
124.
永く居て薄き冬日にあたたまる
（ 中村草田男 ）
（ Nakamura Kusatao ）
125.
櫛の歯に風も音する冬の空
（ 心敬 ）
（ Shinkei ）
126.
息づかひ聞こえてきさう冬木の芽
（ 長嶺勇 ）
（ Nagamine Isamu ）
127.
冬没日(ふゆいりひ)屍(かばね)とらへて燃えあがる
（ 富永始郎 ）
（ Tominaga Shirou ）
128.
霜(しも)を踏んで堅氷(けんびょう)至る
（ 『易経』 ）
（ Ekikyou ）
129.
木々たちが
「冬はまだ庭にいる、
　　まだ雪が降っている」
と言おうとも、
春はいる、
私の心の中に春はいる。
（ イワン・ヴァーゾフ ）
（ Ivan Vazov ）
130.
冬の蜂脚長く垂れ陽に酔へり
（ 内藤吐天 ）
（ Naitou Toten ）

131.
尋常の死は冬に在り奥座敷
（ 三橋敏雄 ）
（ Mitsuhashi Toshio ）
132.
戯曲よむ冬夜の食器つけしまま
（ 杉田久女 ）
（ Sugita Hisajo ）
133.
立冬の女生きいき両手に荷
（ 岡本眸 ）
（ Okamoto Hitomi ）
134.
冬浜を標的のごと歩むなり
（ 岡本眸 ）
（ Okamoto Hitomi ）
135.
向ふから俳句が来るよ冬日和
（ 村越化石 ）
（ Murakoshi Kaseki ）
136.
慣れといふ救ひ師走の看取妻(みとりづま)
（ 稲畑汀子 ）
（ Inahata Teiko ）
137.
暇あれば暇ある時に冬支度
（ 稲畑汀子 ）
（ Inahata Teiko ）
138.
仰ぎけり君を加へし冬銀河
（ 深見けん二 ）
（ Fukami Kenji ）
139.
冬の虹忘れてそして忘れ去る
（ 藤井あかり ）
（ Fujii Akari ）
140.
水滴の凍るふゆべぞ梅にほふ
（ 水原秋桜子［水原秋櫻子］ ）
（ Mizuhara Shuuoushi ）

141.
くらがりに歳月を負ふ冬帽子　
（ 石原八束 ）
（ Ishihara Yatsuka ）
142.
冬の蠅蠅の心を失ひて
（ 京極杞陽 ）
（ Kyougoku Kiyou ）
143.
しづかにも年輪加ふ冬木かな
（ 大野林火 ）
（ Oono Rinka ）
144.
寒鯉(かんごい)の頭のなかの機械かな
（ 八田木枯 ）
（ Hatta Kogarashi ）
145.
ガラス戸の冬の銀河に寝竦(すく)みぬ
（ 下村槐太 ）
（ Shimomura Kaita ）
146.
漣(さざなみ)のぎらぎらとして冬木(ふゆき)の芽
（ 石田郷子 ）
（ Ishida Kyouko ）
147.
冬将軍殺戮の矛(ほこ)鳴らし来る　
（ 堀口星眠 ）
（ Horiguchi Seimin ）
148.
冬日手に足にねむごろ怠け者
（ 中村草田男 ）
（ Nakamura Kusatao ）
149.
冬眠の前にさびしくなつておく
（ 宮本佳世乃 ）
（ Miyamoto Kayano ）
150.
冬紅葉(ふゆもみじ)身軽な旅に出たりけり
（ 鈴木真砂女 ）
（ Suzuki Masajo ）

151.
ただ過(す)ぎに過ぐるもの
帆かけたる舟。
人の齢(よはい)。
春、夏、秋、冬。
（ 清少納言 ）
（ Sei Shounagon ）
152.
このレベル（＝お金に不自由する状態）を突破するためには、人生をシンプルにし、金、出費、必要な物、欲しい物に関してすっきりさせておくことが必要だ。
自分を、春によく伸びるように、冬の間枝を刈り込まれたバラのつぼみと考えるとよい。
（ サネヤ・ロウマン＆デュエン・パッカー ）
（ サネヤ・ロウマン ）
（ Sanaya Roman And Duane Packer ）
（ Sanaya Roman ）
153.
福耳のはみだしてゐる冬帽子
（ 阿久津勝利 ）
154.
人生は円だと思ってきました。
朝があれば、昼があり、夜があって、朝がくる。
季節で言えば冬がくれば、春、夏、秋がきて。
これはもう止めようがありません。
（ 王貞治 ）
（ Ou Sadaharu ）
155.
花見という行為には三つの意味がある。
第一に、桜の花というこの上なく美しい自然の美を、愛でて楽しむ行為である。
第二に、桜の花のはかない命を、人間の一生になぞらえて惜しむ行為である。
第三に、長い冬に耐えたのち、ようやく訪れた春に一斉に花を咲かせる姿を、困難にも負けず一生懸命生きている自分自身たち人間と重ねて、心より祝福する行為である。
（ 七瀬音弥 ）
（ Nanase Otoya ）
156.
我々の夢の生活と内的生活は、
暗い冬のほうが着実に成長する。
（ ジョーン・ボリセンコ ）
（ Joan Borysenko ）
157.
わが息の虚空(こくう)に散るも嬉しけれ
年の明けたる一日(いちにち)二日(ふつか)
（ 与謝野晶子 ）
（ Yosano Akiko ）
158.
ゆつくりと近づいてくる冬の水
（ 石田郷子 ）
（ Ishida Kyouko ）
159.
春秋冬(はるあきふゆ)冬を百日桜かな
（ 松根東洋城 ）
（ Matsune Touyoujou ）
160.
わが知らぬわがズボンあり冬支度
（ 森田峠 ）
（ Morita Touge ）

161.
マンモスの遠き咆哮(ほうこう)冬銀河
（ 大竹照子 ）
（ Ootake Teruko ）
162.
やはらかき餅の如くに冬日(ふゆび)かな　
（ 高浜虚子 ）
（ Takahama Kyoshi ）
163.
見下(おろ)して滝つぼ深き冬木かな
（ 飯田蛇笏 ）
（ Iida Dakotsu ）
164.
立冬と思へば今日の新しく
（ 稲畑汀子 ）
（ Inahata Teiko ）
165.
一(ひ)と日づつ一と日づつ冬紅葉(ふゆもみじ)かな
（ 後藤比奈夫 ）
（ Gotou Hinao ）
166.
今は世をたのむけしきや冬の蜂
（ 杉田旦藁 ）
（ Sugita Tankou ）
167.
冬めく夜鯉の輪切りの甘煮かな
（ 大野林火 ）
（ Oono Rinka ）
168.
冬木立鞄に深く電話鳴り
（ 生田恵美子 ）
（ Ikuta Emiko ）
169.
鉛筆をしびれて放す冬の暮
（ 能村登四郎 ）
（ Nomura Toshirou ）
170.
寒禽(かんきん)やささやきかはす人の前
（ 下村槐太 ）
（ Shimomura Kaita ）

171.
冬の水一枝(いっし)の影も欺かず
（ 中村草田男 ）
（ Nakamura Kusatao ）
172.
きちきちと冬夕焼に家縮む
（ 川口重美 ）
（ Kawaguchi Shigemi ）
173.
冬館ランプは光から古び
（ 藤井あかり ）
（ Fujii Akari ）
174.
大空に伸び傾ける冬木かな
（ 高浜虚子 ）
（ Takahama Kyoshi ）
175.
揺るるらむ冬の銀河に花を挿し
（ 八田木枯 ）
（ Hatta Kogarashi ）
176.
ひろがらず消えたる冬の水輪(みずわ)かな
（ 能村登四郎 ）
（ Nomura Toshirou ）
177.
大方の枝見えて来し落葉かな
（ 深見けん二 ）
（ Fukami Kenji ）
178.
夏の暑さの方が冬の寒さよりましだ。
（ アラブのことわざ・格言 ）
（ Arab saying ）
179.
真冬、私はついに自分の中に非常に揺るぎない夏があることを悟った。
（ アルベール・カミュ ）
（ Albert Camus ）
180.
江戸に惹かれるのは、
生老病死を春夏秋冬のように受け止め、
楽に生き楽に死んでいく世界があるからだ。
（ 杉浦日向子 ）
（ Sugiura Hinako ）

181.
春の本質は冬になって初めて理解され、五月の最もいい歌は、囲炉裏の端(はた)で作られる。
自由の値打ちは牢獄の中で身にしみて感じられる。
（ ハインリッヒ・ハイネ ）
（ Heinrich Heine ）
182.
寂しさに堪えたる人のまたもあれな
庵(いほり)ならべむ冬の里山
（ 西行 ）
（ Saigyou ）
183.
春来たれば、万物芽ぐみ花咲く。
夏来たれば、万物、生々溌剌(せいせいはつらつ)として繁茂する。
秋は万物実りを結び、冬は万物自ら蔵して冬眠に入る。
（ 蔡沢 ）
184.
寒鯉(かんごい)を雲のごとくに食はず飼ふ
（ 森澄雄 ）
（ Mori Sumio ）
185.
冬の朝無色透明より始む
（ 半澤佐緒里 ）
（ Hanzawa Saori ）
186.
冬深く杖を抱きたる影法師
（ 村越化石 ）
（ Murakoshi Kaseki ）
187.
憶(おも)い出にもたれて錆びる冬の斧
（ 高岡修 ）
188.
手が冷(つめ)た頬に当てれば頬冷た
（ 波多野爽波 ）
（ Hatano Souha ）
189.
明日会へる今日よく晴れて冬の空
（ 小野房子 ）
（ Ono Fusako ）
190.
冬草や夢見るために世を去らん
（ 大木あまり ）
（ Ooki Amari ）

191.
冬籠(ふゆごもり)心を籠(こ)めて手紙書く
（ 高浜虚子 ）
（ Takahama Kyoshi ）
192.
冬空に大樹の梢(こずえ)朽ちてなし
（ 高浜虚子 ）
（ Takahama Kyoshi ）
193.
括(くく)られて咲くものばかり冬の庭
（ 後藤比奈夫 ）
（ Gotou Hinao ）
194.
冬空や猫塀づたひどこへもゆける
（ 波多野爽波 ）
（ Hatano Souha ）
195.
冬一日火に親しみて暮れにけり
（ 石川啄木 ）
（ Ishikawa Takuboku ）
196.
冬蜂(ふゆばち)の死ぬ気全くなかりけり
（ 原田喬 ）
197.
短日(たんじつ)をけふは上手に使ひけり
（ 後藤比奈夫 ）
（ Gotou Hinao ）
198.
柔かな夜につゝまれて初冬(しょとう)かな
（ 星野立子 ）
（ Hoshino Tatsuko ）
199.
耳とほき浮世の事や冬籠(ふゆごもり)
（ 高浜虚子 ）
（ Takahama Kyoshi ）
200.
どこやらが冬どこやらが春の雲
（ 後藤比奈夫 ）
（ Gotou Hinao ）

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