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モンテーニュの名言
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｜101−175｜
101.
人間の細部において個別に判断する者こそ、最も真実を言い当てるだろう。
102.
一人の人間の評価と価値は、心と意志の中にある。
そこに人間の本当の栄誉が宿るのだ。
103.
純朴と純真な真実とは、いかなる時代においても時と場を得る。
104.
顔にお白粉(しろい)を塗れば十分なので、心にまで塗る必要はない。
105.
不節制は快楽に毒である。
節制は快楽の禍いではなくて、その薬である。
106.
美貌や愛欲によって結ばれた結婚ほど、早く紛争を起こして失敗するものはない。
結婚には、一定して変わることのないしっかりとした土台と、堅実にして慎重な行動が必要である。
沸き立つような歓喜は、何の役にも立たない。
107.
嘘ばかりつく人間だと思えば、こちらは正反対を信じていればよい。
嘘と真実を使い分けるからやっかいである。
108.
良心の掟は自然から導き出されるというが、それは慣習から生まれる。
109.
人間は一匹の虫けらさえつくり出せないが、一ダースもの神々をつくり出している。
110.
賢者は自然の富を熱心に求める。
111.
みずからを憎しみ、みずからを蔑視するのは人間のみであり、他の生物には見られない独特の一種の病気である。
112.
法律が信用されているのは、
それが公正であるからではなく、
それが法であるからである。
これが、すなわち法律の権威の不可思議な基礎であり、
これ以外に基礎は全くない。
113.
大きく正義を行おうとするものは、細かく不正を働かねばならない。
114.
私はあまり自分の意見を重んじないが、他人の意見もあまり重んじない。
私は人の意見を聞かない代わりに、自分の意見を人に押しつけることは更に少ない。
115.
怒りは自己に悦(よろこ)びへつらう感情である。
116.
哲学者たちが何と言おうと、我々の最終目標は快楽なのだ。
117.
自分の頭脳と他人の頭脳をすりあわせ、磨きをかけるのはよいことである。
118.
知識のある人はすべてについて知識があるとは限らない。
だが、有能な人はすべてについて有能である。
無知にかけてさえも有能である。
119.
私が他人の言葉を引用するのは、自分をもっとうまく表現するためにすぎない。
120.
よい結婚というものが極めて少ないことは、それがいかに貴重で、偉大なものであるかという証拠である。
121.
恋愛で第一に大事なことは何かと聞かれたら、私は、好機をとらえることと答えるだろう。
第二も同じ、第三もやはりそれだ。
122.
日ごとに新たなる思想があり、我々の心は天気とともに移り変わる。
123.
私の好きな話し方は、
単純で、素朴で、
紙に書くときも口に出すときも
変わらぬ話し方であり、
滋味豊かで、力強く、短くて、引き締まった話し方です。
繊細で整ったのよりも、
激しくぶっきらぼうなのがいいのです。
124.
「死」は、あなたの死にも生にも関与しない。
あなたが生きているのは、あなたがこうして存在しているからであり、あなたが死んだときは、あなたはもはや存在していないからである。
125.
健康は実に貴重なものである。
これこそ人がその追求のために、単に時間のみならず、汗や労力や財宝をも、否(いな)生命さえも捧げるに値する唯一のものである。
126.
自分のぶどう畑をあきらめるほうが、訴訟で争うより被害が少ない。
127.
死を予測するのは自由を予測することだ。
死を学んだ者は屈従を忘れ、死の悟りはあらゆる隷従(れいじゅう)と拘束から我々を解放する。
128.
人間はその身に起こること以上に、その受け止め方によって傷つく。
129.
なるほど死は生の末端に違いないが、目標ではない。
生の終極ではあるが決して目的ではない。
生それみずからが、生にとっての目標、その仕事でなければならぬ。
130.
良心からの指令は自然の法に基づいて発せられると言われるが、実際には慣習から生まれるのである。
人はそれぞれ、周囲で認められている思想すなわち慣習を腹の底で尊重しているから、そこからはずれれば悔いをおぼえ、それを守れば皆から称賛されるのである。

131.
自然はやさしい案内者である。
私はいたるところに自然の足跡を探し求める。
我々人間は、人為的な痕跡でそれをわからなくしてしまった。
132.
明けゆく毎日をお前の最後の日と思え。
そうすれば当てにしない日はお前の儲けとなる。
133.
愚かなことを言ったり、愚かなことを行なったりしたと悟ったところで何にもならない。
我々が悟らねばならないのは、もっとたっぷりと重たいレッスンなのだ。
我々は救いようの無い間抜け以外の何ものでもないということなのだから。
134.
我々は言う。
「彼は無為の中にその一生を過ごした」と。
「私は今日何もなさなかった」と。
冗談ではない。
君は生きたではないか。
それこそが、君たちの仕事の根本であるだけでなく、その最も輝かしいものではないか。
135.
どこに死が我々を待っているか分からないのだから、いたる所で待とうではないか。
136.
習慣は第二の自然である。
第一の自然に比べて弱いものではけっしてない。
137.
知らない女性はどれも愛想がよく見える。
138.
食べているうちに食欲は起こるものだ。
139.
偉大な思想は心情から生まれる。
140.
良書の要約というものはすべて愚劣なものだ。

141.
無学は悪の母である。
142.
おお、老熟した頭脳を休めるのに、無知と無関心はなんと優しく柔らかく、そして健康的な枕であろうか。
143.
書物は私の心の鍛錬にはならず、
知を育んだだけである。
144.
自然はやさしい案内者である。
賢明で、公正で、しかもやさしい。
145.
最も知られることのないものこそ、最も固く信じられるものである。
146.
私達は竹馬に乗っても何もならない。
なぜなら、竹馬に乗ってもやはり自分の足で歩かなければならないからである。
147.
世界で一番高い玉座に上っても、やはり自分の尻の上に座っていることに変わりはない。
148.
隣人の馬は、私のものではないから、私の馬より値打ちがある。
149.
暗記することは真に知ることではないのです。
それだけなら、記憶の中に託されたものを後生大事に守っているだけなのです。
150.
ソクラテスは、おまえはどこの人かと尋ねられて、「アテナイの人だ」と答えずに、「世界の人だ」と答えました。
彼は普通以上に充実した広い思想の持主でしたから、全世界を自分の町と考え、自分の知人や、交際や、愛情を全人類に向かって拡げていたのです。

151.
我々の職業の大半は狂言である。
そのたずさわる役目が変わるたびに、新たな姿や形をとり、新たな存在に変質する者もある。
152.
我々は嘘の看板を上げて名誉を得ようとする。
徳はただそれ自体のためにのみ追求せられることを欲している。
それで、たまたま人間がほかの動機から徳の仮面を冠っても、徳はやがて我々の面上からそれをはぎとる。
153.
我々自身は不満だらけのものである。
そこにあるものは悲惨と空虚だけである。
154.
理性に従った享楽は禁欲よりも辛い。
あるものを節制する方が、無いのを我慢するよりもずっと辛い徳である。
155.
知恵と学識を増大しようとする欲望こそ、
人間堕落の第一歩であった。
この道によって人間は永遠の呵責(かしゃく)へと陥った。
156.
各人は自己の前を見る。
私は自己の内部を見る。
私は自己だけが相手なのだ。
私はつねに自己を考察し、検査し、吟味する。
157.
良い結婚は・・・恋愛を同伴し、その性質を帯びることを拒む。
それはむしろ、友愛の性質を模倣しようと務める。
158.
人間の空虚な事を十分に知ろうとするには、恋愛の原因と結果を考察すれば足りる。
原因は「何も言えない」ことである。
…が、その結果は恐るべきもので、この「何も言えないこと」…人の知る事も出来ない些細たる事が、全地、王侯、軍隊、全世界をも動かすのである。
159.
誰でも長い期間にわたって不幸なのは、自分が悪いからにほかならない。
生も死も耐える勇気のない人、抵抗しようとも逃げようともしない人、こういう人にはどうしてやればよいのだろうか。
160.
精神が満足するのは、それが萎縮しているか、疲労しているかのしるしである。
高貴な精神は自己の裡(うち)にとどまらない。
それは常に自分の能力以上を望んで進んでいく。

161.
民衆が多くの真実を知らず、多くの誤りを信じるのは必要なことである。
162.
習慣というものは、真にはげしい陰険な女教師である。
それは徐々に我々の内部に、その権力を植え付ける。
163.
人生を楽しむには、それだけの手心が必要である。
164.
私は余生が極めて短いことを知っているから、私はこれを重きにおいて（余生を）延ばしていこうと思う。
人生の逃亡の迅速さを、私の把握の迅速さによってひきとめ、人生の経過のあわただしさを、享受の逞(たくま)しさによって補っていこうと思う。
165.
魂を鍛えるだけでは足りません。
筋肉をも鍛えてやらねばなりません。
魂は、筋肉の助けを得ない時は、あまりにも圧迫されます。
一人で二つの役目に当たるのは無理なことです。
166.
私は旅行に出る理由を尋ねる人があると、いつもこう答えるようにしている。
「私は、自分が何を避けようとするのかはよくわかるのだが、何を求めているのかはよくわからない」と。
167.
早くから己を知ることができず、年齢からおのずともたらされる精神と肉体の衰弱とひどい退化について、みずから悟ることのできない欠点こそが、世の多くの偉人たちの評判を落とさせた。
168.
結婚は鳥かごのようなものだ。
外にいる鳥たちはいたずらに中に入ろうとし、中にいる鳥たちはいたずらに外に出ようともがく。
169.
私は、幼い精神を名誉と自由に向かって育て上げようとする教育においては、すべての暴力を否定します。
厳格と強制には何かしら奴隷的なものがあります。
そして、理性と知恵と技術によってなし得ないものは、力によっては決してなし得ないのだと言いたいのです。
170.
我々人間の意見の最も普遍の性質は多種多様ということである。

171.
我なにかを知る。
172.
自分達に真実と思われる事柄をすべて馬鹿にし、これを虚妄だとしてしまうことも愚かな自惚れである。
これは一般の人たちよりも、若干器量のある自信を持っている人々にありがちな悪弊である。
173.
人間は物事それ自体によってではなく、これに関して抱いている考えによって苦しめられている。
174.
幸いなるかな、天の流転(るてん)に従いて静かに流転する人々。
175.
良い結婚の試金石、その真の証拠は、結合の継続する時間による。
全部で、175件
　
　
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これより以下、
キーワードとは無関係の
ランダム名言コーナー
1.
野獣は野獣を知る。
同じ羽毛の鳥はおのずから一緒に集まる。
（ アリストテレス ）
2.
話の終わりは始めより重要である。
（ フランシス･ベーコン ）
3.
やさしくきれいだったお母さんがあなたのお母さんの本当の姿で、いま（認知症の）病気に苦しむ姿を“これが私のお母さんの姿なんだ”と思う必要はありません。
本当のお母さんの別バージョンというかオマケだと思って、一生懸命、看護してあげてくださいね。
（ 香山リカ ）
4.
笑ってると元気になって、
元気になると情熱が出て、
情熱は活力で、原動力で、
行動力なんだもん。
（ ゲーム『星空ぷらねっと』 ）
5.
世には情死というと、一概に愚（ぐ）だという者がある。
そういう者には、得て情死さえ為（な）し得ぬ薄（うすつ）ぺらな奴が多い。
（ 二葉亭四迷 ）
6.
深い思いやりから出る感謝の言葉をふりまきながら日々を過ごす――これが、友をつくり、人を動かす妙諦である
（ デール・カーネギー ）
7.
自分から病気と向き合って闘っている子供たちの精神力、生命力には、誰もが教えられるんだよ。
（ 金八先生 ）
8.
まっすぐ走ってきたつもりが、
いつの間にか泥だらけだ。
だがそれでも一心不乱に突っ走ってりゃ、
いつか泥も乾いて落ちんだろ。
（ 漫画・アニメ『銀魂』 ）
9.
昔はね、呆(ぼ)けるほど長く生きなかったの。
（ 永六輔 ）
10.
働く者としての責任とは、成果をあげることに責任を負うだけでなく、成果をあげる上で必要なことのすべてを行い、それらの成果に全力を傾けることである。
（ ピーター・ドラッカー ）
11.
幸せは、決して目標ではないし、目標であってもならないし、さらに目標であることもできません。
それは結果にすぎないのです。
（ ヴィクトール・フランクル ）
12.
金銭などという近視眼的な基準が、人生と生活の全局面を支配するなどということは許されざることである。
（ ピーター・ドラッカー ）
13.
身体の老いは怖れないが、
心の老いが怖ろしい。
（ 中国のことわざ ）
14.
完全無欠の政治社会は、中産階級が支配し、他の二つの階級（＝有産階級、無産階級）よりも人数においてまさる社会である。
（ アリストテレス ）
15.
仕事は、すでに仕事を抱えているものに分配される。
（ 「マーフィーの法則」 ）
16.
無駄とムラと無理をなくせ。
早く仕上げて高くつくというのは理屈にあわない。
消費の節約より、労力と労働時間を短くして倹約していくことが肝心で、そうすれば必ず全体の経費を下げることになる。
（ 井植歳男 ）
17.
世の中には、私たちみたいな種類の人間も、たしかに、必要なんだ。
なくては、かなわぬ、重要な歯車の、一つだ。
私は、それを信じている。
だから、苦しくても、こうして頑張って生きている。
死ぬもんか。
（ 太宰治 ）
18.
流行──
賢者が嘲笑しながらも、その命令に従う暴君。
（ アンブローズ・ビアス ）
19.
どこか遠くへ行きたいとあこがれ、あわただしく飛び立とうとしているようだが、きみ自身にも他人にも誠実であれば、せまい巷（ちまた）もさながら自由の別天地だ。
（ ゲーテ ）
20.
「決断できない」というのは、「決断しない」ことを決断しているのです。
それは、自分自身の心を支配するのを拒絶していることになるのです。
（ ジョセフ・マーフィー ）
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