無にはじまって無に終わる。
それが音楽だ。 長田弘[おさだ・ひろし]
(詩人、1939〜2015) 詩集『黙された言葉』 詩「短い人生」 【 長田弘の名言 】
〈全文〉
幸福とは、何一つ私有しないことである。 __ Link __ 自分のものといえるものは何もない。 部屋一つ、机一つ、自分のものでなかった。 わずかに足りるものがあればかまわない。 貧しかったが、貧しいとはつゆ思わなかった。 失うべきものはなかった。 現在を聡明に楽しむ。それだけでいい。 __ Link __ 無にはじまって無に終わる。それが音楽だ。 __ Link __ 称賛さえも受けとろうとしなかった。 空の青さが音楽だ。川の流れが音楽だ。 静寂が音楽だ。冬の光景が音楽だ。 シューベルトには、ものみなが音楽だった。 __ Link __ 旋律はものみなと会話する言葉だ。 __ Link __ 神はわれわれに、共感する力をあたえた。 __ Link __ 無名なものを讃えることができるのが歌だ。 __ Link __ 遺産なし。裁判所はそう公示した。 誰よりもたくさんこの世に音楽の悦びを遺して シューベルトが素寒貧で死んだとき。
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