中年以降の人間の顔は、 どうしようもなく気立(きだ)てが出てしまう。 性格とか性根(しょうね)・気質ということばでは嵌(はま)りきらない、 何かがあるように思う。 心ばえ、気っ風(きっぷ)、どれもぴんとこない。 やはり、〈気立て〉というしかない。
田辺聖子[たなべ・せいこ] (小説家・エッセイスト、1928〜2019) 『道頓堀の雨に別れて以来なり』
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