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文明の発達によって、
苦しいことや悲しいことを少なくすることができて来たため、
人間は苦しみや悲しみをすべて避けるべきであるとか、
避けることができるとか
考えるような錯覚を起こしはじめたのではないだろうか。

[ 出典 ]
河合隼雄[かわい・はやお]
(臨床心理学者、元文化庁長官、1928〜2007)
『働きざかりの心理学』

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〈抜粋文全文〉
泣くことも悲しむことも
人生のなかの重要な要素である。
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確かに人類の文化の発達を考えてみると、
人間は苦しみや悲しみをできるだけ少なくするために努力してきた
ということができる。
遠いところまで苦しんで歩いてゆかなくとも、
いろいろな乗物を利用すればよい。
病気の苦しみを医学の発達によって随分と避けることができるようになった。

このような文明の発達によって、
苦しいことや悲しいことを少なくすることができて来たため、
人間は苦しみや悲しみをすべて避けるべきであるとか、
避けることができるとか
考えるような錯覚を起こしはじめたのではないだろうか。
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科学の発達によって、
われわれが多くの苦痛を和らげたり、
減少させたりできるにしろ、
人間存在に固有の(苦しみや)悲しみはなくならないのである。
そして、実のところ、そのような感情こそ、
人間の個性をつくり出してゆくために必要なことなのである。
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ところが、多くの親たちは子どもに
悲しみや苦しみを体験させないように
努力しすぎてはいないだろうか。
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なかには、そのような感情を子どもが体験しそうになると、怒って禁止する人さえある。
たとえば、けんかをして泣いている子に、「泣くな」と叱ったり、けんかをするなと言ってみたり。
(中略)けんかをすること自体は少しも善いことではない。
しかし、一度もけんかをせず、
悲しいことも苦しいこともほとんど知らずに
大きくなってくる子どもなど、
人間として価値があるのだろうか。
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