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[ 名言 ]
中年期に入って来ると、
人は(中略)主観を捨てないまでも、
自己と対立する世界を認め、
人生の現実世相を、客観的に傍観することの
余裕を得て来るので、
彼自身の生きることに、
段々味のある楽しみが加わって来る。

[ 出典 ]
萩原朔太郎[はぎわら・さくたろう]
(大正〜昭和の詩人・作家、1886〜1942)
「老年と人生」
清岡卓行編『猫町 他十七篇』に収載

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〈全文〉
青年の考える人生というものは、
常に主観の情念にのみ固執しているところの、
極めて偏狭なモノマニア的のものである。
彼らは何事かを思い詰めると、
狂人の如くその一念に凝り固まり、
理想に淫(いん)して
現実を忘却してしまうために、
遂(つい)には身の破綻(はたん)を招き、
狂気か自殺かの絶対死地に追い詰められる。
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そこで詩人が歌うように、
若き日には物皆悲しく、
生きることそれ自体が、
既に耐えがたい苦悩なのである。
然(しか)るに中年期に入って来ると、
人は漸(ようや)くこうした病症から解脱(げだつ)してくる。
彼らは主観を捨てないまでも、
自己と対立する世界を認め、
人生の現実世相を、客観的に傍観することの
余裕を得て来るので、
彼自身の生きることに、
段々味のある楽しみが加わって来る。
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その上どんな人間でも、四十歳五十歳の年になれば、おのずから相当の蓄財と社会的地位が出来て来るので、一層心に余裕ができ、ゆったりした気持ちで生を楽しむことができるのである。


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