|
(私の作品のことを)
「こしらえ物」「こしらえ物」とさかんに言っているようだが、 それこそ二十年一日の如く、 カビの生えている文学論である。 こしらえ物のほうが、 日常生活の日記みたいな小説よりも、 どれくらい骨が折れるものか、 そうしてその割に所謂(いわゆる)批評家たちの気にいられぬ。 太宰治[だざい・おさむ]
(明治〜昭和の作家、1909〜1948) 『如是我聞』(にょぜがもん) 〈全文〉
(私の作品のことを) 「こしらえ物」「こしらえ物」とさかんに言っているようだが、 それこそ二十年一日の如く、 カビの生えている文学論である。 こしらえ物のほうが、 日常生活の日記みたいな小説よりも、 どれくらい骨が折れるものか、 そうしてその割に所謂(いわゆる)批評家たちの気にいられぬということは、 君も「クローディアスの日記」などで思い知っている筈だ。 __ Link __ そうして、骨おしみの横着もので、 つまり、自身の日常生活に自惚れているやつだけが、 例の日記みたいなものを書くのである。 それでは読者にすまぬと、 所謂(いわゆる)、虚構を案出する、 そこにこそ作家の真の苦しみというものがあるのではなかろうか。 __ Link __ 所詮、君たちは、なまけもので、 そうして狡猾にごまかしているだけなのである。 だから、生命がけでものを書く作家の悪口を言い、 それこそ、首くくりの足を引くようなことをやらかすのである。 __ Link __ いつでもそうであるが、 私を無意味に苦しめているのは、君たちだけなのである。
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
( ジェイムズ・ヘリオット )
10.
11.
12.
13.
14.
15.
( 吉田武 )
16.
17.
18.
19.
20.
21.
22.
23.
24.
25.
26.
( 漫画『リーグG(リーググレート)』 )
27.
28.
29.
30.
( 塩見直紀 )
31.
32.
33.
34.
( 野依良治 )
35.
36.
【 小沢昭一 】
【 田中耕一 】 【 『淮南子』 】 【 横井軍平 】 【 山田正彦 】 【 桜井章一 】 【 キャサリン・マンスフィールド 】 【 モーリス・メルロ=ポンティ 】 【 テレサ・チャン 】 【 森恭三 】 【 会田雄次 】 【 シャッカリー・マーミオン 】 【 柴本重理 】 【 ワシントン・アーヴィング 】 【 ヨハン・アウグスト・ストリンドベリ 】 【 地球環境 】
【 目的ができる 】 【 本当の罪人 】 【 最善の日 】 【 根拠のない自信 】 【 下卑 】 【 心がまっすぐでない親族 】 【 自分自身に寛容 】 【 百聞は一見にしかず 】 【 羊飼い 】 【 一人でやる 】 【 学校で学ぶこと 】 【 生命が滅する 】 【 損得を超越 】 【 株主が喜ぶ経営 】
|