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(※愛の)錯覚がとかれ、相手の正体が、正味(しょうみ)のままに目に映りはじめる頃は、相手の目からも鱗(うろこ)が落ち、自分もまたかけ値なしの正体を相手の目にさらしていることを覚悟しなければならない。

[ 出典 ]
瀬戸内寂聴[せとうち・じゃくちょう]
(小説家・天台宗の尼僧、1922〜)
『愛の倫理』

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たいていの恋愛は錯覚の上に花開くものだから、愛し、愛されていると思う幻影に酔うのが恋愛というものの正体であるかもしれない。
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(※愛の)錯覚がとかれ、相手の正体が、正味(しょうみ)のままに目に映りはじめる頃は、相手の目からも鱗(うろこ)が落ち、自分もまたかけ値なしの正体を相手の目にさらしていることを覚悟しなければならない。
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