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私は慧眼(けいがん)に眺められて
まごついた事はない。 慧眼の出来る事は せいぜい私の虚言を見抜く位が関の山である。 小林秀雄[こばやし・ひでお]
(文芸評論家、1902〜1983) 「志賀直哉」 『小林秀雄全作品 第1集:様々なる意匠』(新潮社刊)に収載
〈全文〉
私は所謂(いわゆる)慧眼(けいがん)というものを恐れない。 ある眼があるものを唯一つの側からしか眺められない処(ところ)を、 様々な角度から眺められる眼がある、 そういう眼を世人は慧眼と言っている。 つまり恐ろしくわかりのいい眼を言うのであるが、 わかりがいいなどという容易な人間能力なら、 私だって持っている。 __ Link __ 私は慧眼に眺められて まごついた事はない。 慧眼の出来る事は せいぜい私の虚言を見抜く位が関の山である。 __ Link __ 私に恐ろしいのは 決して見ようとはしないで見ている眼である。 物を見るのに、 どんな角度から眺めるかという事を必要としない眼、 吾々(われわれ)がその眼の視点の自由度を定める事が出来ない態(てい)の眼である。 __ Link __
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急いで何かをするのでもなく、
その場に立ち止まって 「ま、いいか」とため息をつく。 それは、 どっちつかずの「間」に身を置き、 自分の心に現れた「むなしさ」の価値を 認識する経験でもある。 …… (→続きはクリック)
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