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男はそんなに円熟しなくてもよい。
角熟(かくじゅく)でよい。 男の沽券(こけん)というのがあるが、 ときどきそれを出して見せたらよい。 定期券みたいなものだ。 田辺聖子[たなべ・せいこ]
(小説家・エッセイスト、1928〜2019) 『人生は、だましだまし』
〈全文〉
男はそんなに円熟しなくてもよい。 角熟(かくじゅく)でよい。 男の沽券(こけん)というのがあるが、 ときどきそれを出して見せたらよい。 定期券みたいなものだ。 __ Link __ 私は〈男の沽券定期券説〉である。 沽券を出したり、ひっこめたりしている男は 可愛げがあるというわけである。 主義信条を出したり引っこめたりするところに、 人間の器量が問われるわけ。 __ Link __
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男と女が共に棲むとき、
ふたりで笑い合えるのは最高だけれど、 一人ぼっちでいるときも相手のことを笑える── これはせせらわらうんじゃなく、 キスの代わりに笑うというようなもの── そういう仲でなければならない。
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