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われわれ自身の社会制度、信仰、慣習を
一瞥(いちべつ)するだけで、 呪術的なものが 倫理的なものや法的なものと混交し、 最高度に文明化した共同体においても 呪術が廃れたというにはほど遠い状態であると すぐに気づくだろう。 井筒俊彦[いづつ・としひこ]
(言語学者、イスラーム学者、東洋思想研究者、1914〜1993) 『言語と呪術』 ※一瞥(いちべつ)=ひと目ちらっと見ること。
流し目に見ること。
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呪術的なものの領分は、 人間活動の他のさまざまな分野と同じく、 言語の振る舞いにおいても 初めのうちは凄まじいほど優勢であったが、 これまでにも示唆してきたように、 今や科学的文化の進歩と普及にともない、 かなり限定され目立たなくなってしまった。 しかし、今日でも、 人々が言語の本性について 空想的な観念をみな捨て去ったというにはほど遠く、 はるかな過去に遡る迷信的習慣のうちのかなり多くが、 文明化した国々の一般大衆のあいだに 勢いをほぼ緩めずに いまだ執拗に残存している。 (井筒俊彦『言語と呪術』)
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