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貧困や屈辱の体験は、
直接にはいつも、 同胞と自己とをまさに差異づけるものとして、 孤独のうちに体験される。 見田宗介[みた・むねすけ]
[筆名:真木悠介、まき・ゆうすけ] (社会学者、1937〜2022) 『まなざしの地獄』
〈全文〉
ある人はある人よりも貧しく、 ある人はある人よりもいっそうさげすまれている。 だから貧困や屈辱の体験は、 直接にはいつも、 同胞と自己とをまさに差異づけるものとして、 孤独のうちに体験される。 だからこの直接性にとどまる限り、 それは同胞への怨恨や怒りとして経験される。 この蟻地獄の総体をのりこえさせる力は、 怒りそのものの内部にはない。
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