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[ 名言 ]
余は死を怖れず。
勿論(もちろん)死は歓迎せず。
死はイヤなものなり。
しかれどもまた生にそれほどみれんなし。
生を苦しと思うにあらざれど、
ただくだらぬなり。

[ 出典 ]
山田風太郎[やまだ・ふうたろう]
(小説家、1922〜2001)
『戦中派不戦日記』(1945年)

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〈全文〉
余は死を怖れず。
勿論(もちろん)死は歓迎せず。
死はイヤなものなり。
第一解剖台上の死体を見るも
死はイヤなものなり。
しかれどもまた生にそれほどみれんなし。
生を苦しと思うにあらざれど、
ただくだらぬなり。
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金、野心、色欲、人情、
もとよりわれもまたこれらより脱する能(あた)わず。
しかれどもまた実につまらぬものにあらずや。
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五十年の生、
これら万花万塵の中に生きぬき、
しかも死や必ずこれにピリオドを打つ。
しかしてその後にその生を見れば、
その生初めよりこの地上になきもほとんど大差なし。
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