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[ 名言 ]
怖くなるくらい、いまは誰も孤独だと思う。

[ 出典 ]
長田弘[おさだ・ひろし]
(詩人、1939〜2015)
詩集『一日の終わりの詩集』
詩「新聞を読む人」

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[ 全文・続き ]
〈抜粋文全文〉
世界は、長い長い物語に似ていた。
物語には、主人公がいた。困難があり、
悲しみがあった。胸つぶれる思いもした。
途方もない空想を、笑うこともできた。
それから、大団円があり、結末があった。
大事なのは、上手に物語ることだった。
何も変わらないだろうし、すべては
過ぎてゆく。物語はそうだったのだ。
__ Link __

今日わたしたちは、誰にも似ていない。
わたしたちの声は、声のようでない。
日々の事実が、日々の真実のようでない。
豊かさが、わたしたちの豊かさのようでない。
わたしたちは、わたしたちのようでない。
__ Link __
喋る。とめどなく。わたしたちはそれだけだ。
わたしたちの不幸は、不幸のようでない。
死さえ、わたしたちの死のようでない。

(中略)

怖くなるくらい、いまは誰も孤独だと思う。
__ Link __
新聞を読んでいる人が、すっと、目を上げた。
ことばを探しているのだ。目が語っていた。
ことばを探しているのだ。手が語っていた。
ことばを、誰もが探しているのだ。
ことばが、読みたいのだ。
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ことばというのは、本当は、勇気のことだ。
人生といえるものをじぶんから愛せるだけの。
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( 作者不詳 )





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