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人間の良心に、
外部から近づく道はない。 無理にも近づこうとすれば、 良心は消えてしまう。 小林秀雄[こばやし・ひでお]
(文芸評論家、1902〜1983) 「良心」 『小林秀雄全作品 第23集:考えるヒント 上』(新潮社刊)に収載
〈全文〉
人間の良心に、 外部から近づく道はない。 無理にも近づこうとすれば、 良心は消えてしまう。 これはいかにも不思議な事ではないか。 __ Link __ 人間の内部は、見通しの利かぬものだ。 そんな事なら誰も言うが、 人間がお互いの眼に見透しのものなら、 その途端に、 人間は生きるのを止(や)めるだろう。 __ Link __ 何という不思議か、 とは考えてみないものだ。 恐らくそれは、 あまりに深い真理であるが為であろうか。 ともあれ、良心の問題は、 人間各自謎を秘めて生きねばならぬ という絶対的な条件に、 固く結ばれている事には間違いなさそうである。 仏は覚者(かくしゃ)だったから、 照魔鏡(しょうまきょう)などというろくでもないものは、 閻魔(えんま)に持たしておけばよいと考えたのであろう。
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「猛烈」教育が、ある時期効果をあげることを、
わたしは否定はしない。 だが、それは 競走馬に興奮剤を注射した効果のようなものでしかない。 まして企業経営は 競馬にたとえられるものではなく、 社員は競走馬ではない。
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