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森には、何一つ、
余分なものがない。 何一つ、むだなものがない。 人生も、おなじだ。 何一つ、余分なものがない。 むだなものがない。 長田弘[おさだ・ひろし]
(詩人、1939〜2015) 『長田弘全詩集』 詩「人生は森のなかの一日」 〈全文〉
森の木がおおきくなると、 おおきくなったのは、 沈黙だった。 沈黙は、 森を充たす 空気のことばだ。 森のなかでは、 すべてがことばだ。 ことばでないものはなかった。 __ Link __ (中略) 森には、何一つ、 余分なものがない。 何一つ、むだなものがない。 人生も、おなじだ。 何一つ、余分なものがない。 むだなものがない。 __ Link __ やがて、とある日、 黙って森を出てゆくもののように、 わたしたちは逝くだろう。 __ Link __
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