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[ 名言 ]
心なしと見ゆる者も、よき一言はいふものなり。

[ 出典 ]
吉田兼好
[よしだ・けんこう、兼好法師]
(鎌倉〜南北朝時代の随筆家・歌人、1283〜1350)
『徒然草』第百四十二段

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[ 意味 ]
心に血が通っていないように見える人でも、よい一言を言ったりするものだ。

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よい一言
吉田兼好の名言

[ テーマ別今日の名言 ]

[ 解説 ]
人間的に冷たそうに見える人は、見方を変えれば、沈着冷静な人であるとも言えます。
そういう人のほうが、他人のことを冷静に観察しているので、正しい指摘ができることが多いのです。
しかも、冷たそうに見えると、たいていの人は敬遠します。
他の人と距離を置いていることで、ますます、客観的に人を見ることができるようになるのです。


■また、こういうタイプの人は、人のご機嫌を伺ったり、人に気を使ったり、徒党を組もうという気が最初からありません。
最初から、自分は人から好かれていないと自覚しているし、好かれようとも思っていないのです。
だからこそ、歯に衣着せぬ発言ができる。
正直に事実を指摘できるのです。


■相手に好かれたいと思っていると、正直なことを口にできないことはよくあることです。
たとえ相手の言うことや行いが間違っていても、嫌われたくなくて、それを注意できなかったりします。
そして、そのことが相手を窮地に追いやることもあるのです。
それが分かっていても、やはり嫌われたくないという気持ちが強くて、見て見ぬふりをする。
そういう付き合いをする人が、世の中には実に多いのです。


■身の回りを仲のいい陽気な友達で固めたいと思うのは、人として当然かもしません。
楽しいほうがいいに決まっているからです。
しかし、一見すると冷たく見えるような沈着冷静な人を、一人ぐらいは友達に持っておくべきでしょう。
多少とっつきにくいかもしれませんが、意外とこういう人のほうが、いざという時に頼りになるし、力になってくれるものなのです。
(ながれおとや)


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