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[ 名言 ]
何人(なんぴと)も卒直に自己を示すときは、無用の行為はすべて跡を絶つことであろう。

[ 出典 ]
九条武子[くじょう・たけこ]
(教育者、京都女子学園・京都女子大学設立者、歌人、社会運動活動家、仏教婦人会創設者、1887〜1928)
自著『無憂華』
「率直に」

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〈全文〉
言葉によって尽くし得ないことを、行為をもって補おうとするのは、正しいことではない。
近代人は、たがいの本心にふれ合い、たがいに了解するところまで到らずして、ただちに行為を用いようとする。
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あまりに行為を弄(もてあそ)ぶところに、近代人の悔いと悩みとがあるのではあるまいか。

何人(なんぴと)も卒直に自己を示すときは、無用の行為はすべて跡を絶つことであろう。
__ Link __

しかし多くの人は、堪えがたき苦悩を忍んでまでも、一時の体面と、小さな意地とを満足させようとする。
本心にふれ得ない寂しさをもちながら、なほ醜き体面を守ろうとするのは、懺悔の心に欠けているからである。


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