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[ 名言 ]
試験の為(ため)に勉強し、
試験の成績に一喜一憂し、
如何(どん)な事でも試験に関係の無い事なら、
如何(どう)なとなれと余処(よそ)に見て、
生命の殆(ほとん)ど全部を挙げて試験の上に繋(か)けていたから、
若(も)し其(その)頃の私の生涯から試験というものを取去ったら、
跡は他愛(たわい)のない烟(けむ)のような物になって了(しま)う。

[ 出典 ]
二葉亭四迷[ふたばてい・しめい]
(明治の小説家、1864〜1909)
「平凡」
『平凡・私は懐疑派だ』に収載

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〈全文〉
今になって考えて見ると、
無意味だった。
何の為(ため)に学校へ通ったのかと聞かれれば、
試験の為にというより外(ほか)はない。
全く其(その)頃の私の眼中には
試験の外(ほか)に何物も無(なか)った。

試験の為(ため)に勉強し、
試験の成績に一喜一憂し、
如何(どん)な事でも試験に関係の無い事なら、
如何(どう)なとなれと余処(よそ)に見て、
生命の殆(ほとん)ど全部を挙げて試験の上に繋(か)けていたから、
若(も)し其(その)頃の私の生涯から試験というものを取去ったら、
跡は他愛(たわい)のない烟(けむ)のような物になって了(しま)う。

これは、しかし、私ばかりというではなかった。
級友という級友が皆然(そ)うで、平生(へいぜい)の勉強家は勿論(もちろん)、金箔附(きんぱくつき)の不勉強家も、試験の時だけは、言合(いいあわ)せたように、一色(いっしき)に血眼(ちまなこ)になって……鵜の真似をやる、丸呑(まるのみ)に呑込(のみこ)めるだけ無暗(むやみ)に呑込む。


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