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どんな賢い者も、どんな阿呆の者でも、
どんな美しい者も醜い者でも、 どんなに地位があっても、権力があっても 死ねば誰でも同じ物になるのだから、 私はほっとするのである。 深沢七郎[ふかざわ・しちろう]
(小説家、1914〜1987) 『楢山節考』 ※「(だけ)」は七瀬音弥による補足
〈全文〉
どんな賢い者も、どんな阿呆の者でも、 どんな美しい者も醜い者でも、 どんなに地位があっても、権力があっても 死ねば誰でも同じ物になるのだから、 私はほっとするのである。 __ Link __ そうして、死者には 敬称など問題のないことなのだ。 敬称は 生きているうちに(だけ) その人の必要なものなのだ。 __ Link __
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人間は、死ぬところに向かって
生まれた日から進んでいる、 それしかわかっていない。 あとのことは全部わからない。 わかっているのは、そのことだけ。 人間は生まれて来て毎日死へ向かって歩み続けているということだ。
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( 獅子文六 )
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